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梅雨は明けていなかった?

そもそも「梅雨」は、定義のない言葉で、梅雨入りも梅雨明けも、定義がない。

なんとなく雨が続きそうなら「梅雨入り」で、なんとなく晴れが続きそうなら「梅雨明け」と、予報官がカンで決めているだけだ。

自然は連続的に変化しており、人間がそれを人為的に区切っているだけだから、本来は科学的意味がない。

いま、天気予報で、

「梅雨は明けましたが、これから梅雨の末期のような雨になります」

と言っていたが、自分でもバカバカしいことを言っているな、と自覚しているだろう。

「梅雨は明けたのか、明けてないのか。本当はどっちなんだ」

と予報官の襟首を捕まえて問い詰めれば、

「わかりません。カンで言ってるだけなんで」

と答えるはずだ。

「戻り梅雨」なんてなると、無定義語の2乗みたいなもので、ますます意味が分からない。




「猛暑日」というのも、35度以上に何か意味があるのか、分からない。

別に35度以上だからといって、意味はない。

だから、

「東京で猛暑日が9日続きました。これは新記録です」

と言われても、何の新記録だか分からない。

たとえば、人間の平均体温より上か下か、といった定義なら、まだ意味があるが。

それに、地球は温暖化しているのだから(そもそも、だから「猛暑日」という言葉が最近生まれたのだから)、猛暑日が増えるのは当たり前なのだ。

言っている方も、これまたバカバカしいことを言っていると思っているだろう。

「梅雨」が短くなるのも、温暖化のせいかもしれない。だとすれば、「観測史上初」とか言うよりも、温暖化で自然にこうなります、と解説すべきだろう。



地球が太陽を公転する「1年」や、地球の自転による「1日」には絶対的な意味がある。「1月」は、旧暦の時は月の満ち欠けと関連していたが、今は1年を人為的に12に割っただけだから相対的な意味しかない。

「梅雨」や「猛暑日」にも相対的な意味しかない。絶対的な意味がある言葉と、相対的な意味しかない言葉が混在するから、天気予報を聞いていると、こちらの頭も混乱する。


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