![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68417090/rectangle_large_type_2_743b283b10ca041d50c15420dec9f326.jpeg?width=800)
Photo by
mitomok
モーツアルト:2人のおばあちゃんのための協奏曲(K365)
アルゲリッチとピリスの競演です。
大柄で手の大きいアルゲリッチと、小柄で手の小さいピリスの弾き方の違いがわかって、僕は面白かったですね。
アルゲリッチは手首の重心が低くて、鍵盤からやや距離をとって弾く感じですが、ピリスは、指が短い分、手首も体も前に出て、鍵盤を上からつかみ、前後に動きながら弾く感じ。簡単に言うと、アルゲリッチは横から弾いていて、ピリスは上から弾いている。
手の小さい僕にはピリスの弾き方がすごく参考になりました。もちろんあんなにうまくは弾けませんが。
アルゲリッチは他のピアニストとの競演を好みますね。キーシンやバレンボイムともモーツアルトをやっていた。相手がそういうピアニストだと、どうしても互いの競争心を感じますが、ここでは第1ピアノがピリスで、アルゲリッチもおとなしく従っている。おばあちゃん同士が平和に共演しているほのぼの感がいいですね。まあそれも、決して簡単ではないこの曲を、どちらも軽々と弾いてみせるからこそ、そう見えるのでしょうが。
とにかく、アンコールの4手ソナタまで含めて、モーツアルトっていいなあ、いい曲だなあ、と堪能しました。
ハーディングの指揮もよかった(スイス・ロマンド・オーケストラ)。メインプログラムのマーラー「巨人」もよく、こんなコンサートを温かい部屋で楽しめて、僕には何よりのクリスマスプレゼントでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?