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外見にこだわる日本の男女 「イケメン立国」で少子化は解決だ!

結婚が難しくなったのは、男女ともに「外見にこだわる」傾向が強まっているから、という文春の記事。

とても説得力があった。

男はもともと「養ってやる」女の外見にこだわったが、女が経済的に自立するにつれて、女も、男の外見に以前よりこだわるようになった。

養ってもらわなくてもいいのだから、稼ぎにそこまでこだわらず(もちろんあれば嬉しいが)自分好みの男を選びたい。お金があってもブサイクやおじさんはイヤ。そう考える女性はどんどん増えてきています。


面白かったは、人気ランキングで100人中50位くらいの女でも、3位くらいの男を選ぶ。

上位の男は、セックスできるから、50位の女とも付き合う。

そうすると、50位の女も、イケメンの3位の男と付き合ったことで「目が肥えて」しまって、それ以下の男が物足りなくなる(で、結婚が遠のく)。

一部の遊んでいる男性がたくさんの女性とマッチングしてしまうため、彼らのコミュ力に慣れてしまった女性陣が、実際には自分と釣り合っている真面目な男性を「ダサい上に会話も下手くそ」「エスコートができない」と切り捨てる

こういうことは、考えたことがなかったが、確かにありそうだな、と思う。


一方、男も、以前にも増して、女の外見にこだわる。

それは、SNSなどで「美女慣れ」するからだという。

SNSやTikTokを見れば、いくらでも美女が溢れています。実はその美女は加工アプリの賜物で、実際には存在しません。でも、それに見慣れてしまっている男性は、普通の女性に対して「ブスだな」と感じてしまう。
また、アプリでは全く釣り合わないような美女にも一応いいねは送れるため、「こんな女性ともチャンスがあるかも」と思ってしまうそうです。必然的に、実際に出会える女性を魅力的に感じることができないんだとか。


この記事は、この部分の説得力がいまいちだ。


気持ち悪い平等感


男が女の外見にさらにこだわるようになった理由は、別ではないか。

男より稼いでいる女は珍しくない。

だが、平均すれば、まだまだ男の生涯賃金は女よりずっと高い(親の教育投資も大きい)。

雇用機会均等法から35年たつが、まだ5000万くらい男が多い。

これに子供の養育費・教育費を加えたら、1億まではいかないが、目のくらむような負担にはなる。

男は、結婚することによって、男であることの経済的優位を失うとともに、独身時より確実に貧しくなる選択を迫られる。

それに加えて、いまの女は「養ってもらわなくてもいい」と思っている。男から見れば、男の側の犠牲には鈍感で、有り難みを感じてもらえない相手と結婚しなければならない。

つまり、女が「養ってもらうわけではないから」男の外見にこだわるのと同様、男は「犠牲を払ってもどうせ感謝も尊敬もされないのだから」女の外見にこだわるのは当然、となる。(そういう価値観が正しいかどうかは別問題)


要するに、問題の本質は、結婚における男と女の「取引」の公平さが、曖昧になっていることではなかろうか。


たとえば、共働きだが、男が女よりちょっと収入が多い、という平均的夫婦を考えよう。

その男が余計に負担する「ちょっと」の稼ぎ分を、女が家事労働で「ちょっと」返す、という形が想像できる。

これは、フェア・トレードになっているのか。

どちらかが専業主婦(夫)である場合に比べて、こうした曖昧な取引では、どうしても公正感がないのではないだろうか。


「外見」の説得力だけが残る


この、得をしているか損をしているか分からない、平等だか不平等だか分からない気持ち悪さを払拭するのが、男女とも「相手の外見がいい」という条件なのではないか。

相手の外見がよければ、不合理な負担も正当化できる気がする。

それは、ブランド品を買う人が、非ブランド品との(不合理な)価格差を、そのブランドが好きだから、という理由で納得するのと同じだろう。


平等なはずの男女の間に、現実には不平等がある。

どちらが得をしているかは見方によるだろう。

性的分業を差別だと否定したら、男女間の取引の基準がなくなった。

男女が納得できる「結婚」の形が壊れていて、どちらも損をしているという実感をもたらす場合が多くなっている。

それが非婚化の要因ではないか。

損得で納得できなければ、「外見」で納得するしかない、という傾向に、男女ともなっているのではなかろうか。

要するに、「外見」へのこだわりが非婚化の理由ではなく、「外見」は、現代の結婚に欠けている納得感を補充するだけだと思う。非婚の本当の理由は、この「納得感のなさ」の方だ。


イケメンの重婚合法化が日本を救う


それはともかく、記事を読んでいて、いいことを思いついた。

自由恋愛という条件下で、イケメンに性交の機会が集中する傾向は不可逆なのだから、少子化対策として、イケメンにだけ重婚を認めるよう民法を改正をすればいいと思う。

社会や人間性を改造する必要はない。イケメンがセックスを独占している、この社会の実態を、素直に合法化するだけである。

イケメンだけがいい思いをするのは許せんというなら、イケメンには、自分の好みでない女や(場合によっては)男とも関係を持つ義務を課す(モテ税として)。それによって、事実上、全ての希望者がイケメンと付き合えるようにする。

希望する全ての女がイケメンと結婚式を挙げられて、イケメンとのデート風景をSNSに投稿できて幸せになる。

もちろん出産を強制されることはないが、自然に、少子化は解決に向かうだろう。まあ社会的「側室」制とでもいうか。

宗教上の理由で一夫多妻制を認めている国はあるが、日本は「自由な重婚」制になる。思想的、経済的縛りはなく、離婚できないこともない。男の側の条件はイケメンであることだけだ。「自由な重婚」を求めて、世界中からイケメンが日本に殺到するだろう。

イケメンと付き合えるので、世界から女も殺到する。

イケメンは日本で好きなだけ女を抱け、女は好きなだけイケメンと付き合える。

日本はイケメンパラダイスになるのだ。

イケメン以外の男は希望を失い国外脱出する。まあ彼らの行方など誰も関心を持たない。彼らが減った分は、国外から殺到するイケメンと女で補って余りある。

人口が増えるだけではない。このようにして日本で性淘汰が促進され、親がイケメンだから子もイケメン、やがて成人男性はほとんどみんなイケメンになる。

全員がイケメンになれば、全員がモテるから、外見をめぐる不平等は自然に解消に向かうだろう。


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