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colaboとマスコミの「脅し文句」ビジネス 

なぜオールドメディアは取り上げないのか


colabo問題はネットの世界でますます燃え上がっている印象だ。

ことの発端は、NPO団体の不正会計疑惑。延焼しているのは、公金が左翼活動に使われているのではないか、という疑惑もあるからだろう。

いまのところ、テレビや新聞などのオールドメディアは静かだ。

それについてもいろいろ憶測を呼んでいるが、イデオロギー的な理由だと見るのは一面的だと思う。

私の考えでは、その理由の1つは、この問題が、税金や自治体の問題だけでなく、マスコミの「本業」に直結する恐れがあるからだと思う。

つまり、「脅し文句」で、企業から広告費その他を引っ張る、私の言うメディアの「脅し文句ビジネス」にかかわるのだ。

「脅し」の手口



最近の「脅し文句」の例には、以下のようなものがある。

コンプライアンス、ジェンダー、エコ、各種ハラスメント、ダイバーシティ、サステナビリティ、LGBT、SDGs・・

あらかじめ言っておくが、「脅し文句ビジネス」と私は呼んでいるが、刑法的な意味での「脅し」ではなく、あくまで「ビジネス」である。それ自体、別に違法ではない。

「手口」の一例はこうだ。

メディアの記者が企業の広報部に行って、

「おたくのダイバーシティの取り組みはどうなっていますか」

と聞く。「ダイバーシティ? なんだそれ?」となって、

「うちも、ダイバーシティとやらをちゃんとやらないと、企業イメージに関わり、マスコミに叩かれるかも」

となる。対応に手抜かりがあると広報担当者の失点になる。

それで、広報部は、付き合いのある、そのメディアの広告担当者に連絡する。

すると担当者は、

「わかりました。ダイバーシティとは何かをお教えしましょう。セミナーができる人を紹介しますよ。その後は、私が手を回して、おたくのダイバーシティは立派だという記事を書かせますよ」

と言う。

企業は、「ああ、よかった。これでうちのダイバーシティとやらは万全だ」となって、そのメディアに多めに広告費を振り分ける。好意的な露出は広報部の得点になる。

「ここの企業のダイバーシティは素晴らしい」

という記事が出ると、他の企業からも、

「企業イメージにかかわる。うちにも取材に来てくれ!」

とメディアの広告部に依頼が殺到して、メディアは大儲けーー

「SDGs疲れ」


まあ、この通りに行われるとは限らないが、図式化すると、こんな感じだ。

たまたま昨日は、企業の「SDGs疲れ」という記事を読んでいた。

企業が直面し始めた「SDGs疲れ」 崇高な目標に振り回されて疲弊する本末転倒(マネーポスト)


まあ、そうなるな、と思う。


「SDGs」は、環境、ダイバーシティとかの「全部入り」パッケージみたいなものだから、最近ではいちばん疲れる「脅し文句」であったのは間違いない。

「脅し文句」の特徴



colaboは、どうも「フェミニズム」や「男女共同参画」「弱者支援」などを背景にしているようだ。

お気づきだろうが、「脅し文句」には、従来の日本語にはない、横文字、カタカナ語、新奇で曖昧な言葉が多い。

意味がわからないから、怖い。それが「脅し文句」の重要な要素であり、そこに「解説者」「解釈者」としてメディアがつけ込む余地がある。

colabo側は、敵対者に「ミソジニー」という言葉をよく投げつけているようだ。

味噌爺い? オレのことかと思ったが、「女嫌い」のことだそうだ。これは文字通りの「脅し」文句に近いだろう。


私の人生で記憶にある、最初の「脅し文句」は、以前にも書いたが、「同和」だ。

小学校からの帰り道に、役所に「同和対策事業を成功させよう」という大きな垂れ幕がかかっているのを見て、「同和」って何だろう、と素朴に疑問に思った。

それで、「同和」を辞書や図書館で調べたが、出てこない。

そのうち、同和問題、同和対策、同和事業、同和教育、同和研修・・等々、盛んに使われるようになる。

大人たちの反応で、意味はよくわからないが、あるいは、意味がわからないからこそ、「怖い」意味があることがなんとなくわかった。

左翼記者のビジネス



colaboと同じ「脅し文句」を使ったビジネスを、マスコミも一緒にやっているのではないか。このビジネスにおいて、協力関係にあるのではないか。

それが、オールドメディアがcolaboを取り上げにくい背景にあると感じる。

ちなみに、私の経験では、こういうメディアの「脅し文句」ビジネスでは、社内の左翼記者が活躍する。

彼らは、普段は偏向記事を書くだけの害悪だが、企業の「環境」担当や「人権」担当などを、日頃の政治活動を通じて知っていたりする。自社の広告マンをそういう担当者に引き合わせて、ビジネスに貢献することもできるのである。

その代償に、左翼記者は存在を許され、偏向記事を書くことも許されるーーまあ、そういうギブアンドテイクの関係もある。

colaboのような団体は、そうした構造の中にハマりやすい、という気がする。

繰り返すが、こういう「脅し文句ビジネス」が、必ずしも悪いわけではない。ビジネスはビジネス、マスコミだってビジネスである。(広告費を出さなければ悪口を書くぞ、となれば脅迫だが、そこまでやる例は大手では知らない。悪口を書いて広告を切られる、ということはあるが。)

しかし、私はそういうビジネスを業界内で見聞きするたびに、そんなものにカネを出す企業がバカだと思っていた。

ダイバーシティだのSDGsだの言われても、

「うちは難しいことはわからんです。安くてうまい牛丼を出すだけです。あと、法律は守ってます。うちの何が問題ですか」

と言って無視すればいいのに。そう思っていた。


<続編>


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