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MESONリブランディングの背景。MESONはAR企業から体験拡張企業へ。

この度、MESONは会社のBI(ブランド・アイデンティティ)を大幅にリニューアルしました。

今回のリブランディングは単なるビジュアル面でのリニューアルではなく、会社としてのスタンス、メンバーに求める精神性も含めたアップデートになっています。

ちょうどMESONは9月で、4年目に入るということもあり、今回のリブランディングに込めた思い、そしてこれからに向けての決意などをここに書き記そうと思います。

[新ロゴ]

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[モーションロゴ]


[新コーポレートサイト]

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[新名刺]

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[新BIについての詳細]



力技と気合でAR市場を切り拓いた3年間。

リブランディングの話をするにあたって、少しだけ昔話をさせて下さい。

MESONのこの3年間は、まだ市場として成り立っていないAR市場の中でもがき、なんとか道を切り拓いてきた3年間でした。

最初の1年間は様々な企業へAR企画を持ち込むも、箸にも棒にもかからずあえなく断念。次に自社サービスとして「heymesh」という3Dモデル検索エンジンをローンチするも、マネタイズの兆しが見えずクローズ。

※ ちなみにこのとき、たまたま直接取り引きしていた海外の大手3Dモデル販売サイトから送られてきた送客データに、彼らのサービス全体の販売・売上データがうっかり載っていたのですが、想像を大幅に下回る流通金額のデータを見て、その週にサービスクローズとピボットを決めました。担当者があのときうっかり送っていなければ、MESONは今でもARサービスを作っていないかもしれません、Rさんありがとうございました。

[当時運営していた3Dモデル検索サービス]

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2年目、heymeshクローズと同時にAR Creative Studioを開始。

企業と共にARサービスを企画・開発する事業を再始動した訳ですが、前回の反省を活かし、こちらから企画を持ち込むのではなく、最初にひたすらPRとブランディングに会社の全リソースを注ぎ、「ARといえばMESON」という状態をまず作りました。そして自分たちと一緒に仕事がしたいと言ってくれる会社を待ちました。

その甲斐あって、現在まで続く博報堂DYホールディングスさんとの共同研究、オンワード樫山さんとの取り組みで開始したファッションARサービス「PORTAL」という、おそらく当時のAR業界ではあまりないようなスケール、予算規模でのプロジェクトがほぼ同時に2つスタート。

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ただ実はこのとき、それだけのARサービスをデザイン・開発できるメンバーも経験も当時のMESONにはありませんでした。

しかし、新しい領域で新参者が旗を立てるためには、まず「やれます。」と言ってから必要なメンバー、やり方含めて何とかする、何が何でも良いものをつくる、というのが大事だと思っていたので、それをやり切りました。

つまり、まずAR業界でのポジション、イメージを取り、そこから大きな仕事を獲得し、それによって優秀なメンバーや知見を獲得していったのです。

そして、このサイクルが一度回ってしまえば、あとは雪だるま式にうまくいく。

3年目は、おそらく国内のAR企業としては他に類を見ないくらいの規模と数でARプロジェクトに取り組めました。

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ラスベガスのCESで公開したサービスが世界最大のAR/VRアワードを獲得したり、ハイブランドとの仕事が決まったり、海外のテックジャイアントから直々に仕事の相談が来るようになったり、残念ながらコロナで延期になってしまいましたが、5G関連や国家行事関連の大規模なプロジェクトの相談が来るようになったり。

[世界最大のAR/VRアワードをソフトウェア企業としては日本初受賞]

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まだまだ、やっとスタートラインに立ったばかりですが、何も持たない自分たちが、ほぼ存在しなかったと言っていいAR市場において、ここまで来れたのはひとえに優秀なチームと、周りの方々の温かいサポートのおかげです。

ここからはギアとマインドを入れ替えないといけない

ただ、ここからはギアとマインドを入れ替えていかないといけないと思っています。

自分がとても好きな広告クリエイティブに、NIKEの「WRITE THE FUTURE」というものがあります。

ワールドカップ代表選手の試合中のプレーが、世界経済や人々の生活に影響を与える様子を描き、彼らはサッカーをプレイしていると同時に「未来を書き換えている」ことを表現した作品です。


まさにMESONも、日本のAR、空間コンピューティング技術をリードする企業として、そのような自負を持って仕事をすべきフェーズになったと思っています。 

数億規模のARプロジェクトで成功すれば、ARはやっぱり投資価値がある技術だと世間にアピールできますし、反対に失敗すればやっぱりARってまだ先の技術だよね、と思われてしまう。

さらには、スマートシティでARがそこに暮らす人の生活に浸透していったときに、生活を大いに便利にする一方で、一歩間違えれば事故を誘発するきっかけになってしまうかもしれない。

自分たちの一つひとつの仕事が、ARの未来、そして世界の未来を作っていくという自負を持たなければならない。

さらには、MESONは自分たちをAR企業ではなく、体験拡張企業と定義づけています。

会社のミッションは「人類の体験、そして可能性を拡張する」。

そのため、いまはARという技術に一番注力していますが、技術はあくまで手段であって、その先にある拡張された体験、可能性をつくることに真摯に向き合う。

そうした自負と視座をチームとして強く持ち、自分たちの仕事のステージや意識を数段高められるように。

それが今回リブランディングを行った背景です。

この新しいBrand Identityを手に、壮大なミッションを大言壮語とせずに必ず実現できるように、これからも挑戦を続けていきます。


Credit of the Rebranding:
Creative Director : Keita Osada
Producer : Kent Kajitani, Yuki Kobayashi
Designer : Shiori Sekine
Web Engineer : Takashi Shirae
Assistant Director : Tomoaki Kuroko, Yuki Homma
Motion Design : Masafumi Kashi
Sound Design : Junji Kamatsuka
Special Thanks : Kazuya Hiruma, Jun Ito, Kyoko Hashiguchi, Astuto Inoue, Seiichiro Takeuchi




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