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『琵琶湖の鮎は外に出て大きく育つ』 (例えばレイクスの場合)

【バスケファン、海は好きだが、山は好きじゃない説】

やっぱり交通の便というのは大事であり、滋賀県というのは真ん中に琵琶湖、周りは四方八方、山に囲まれている地域であって、人々はぐるっと琵琶湖を一周、囲むような形で、山際や湖畔にて生活している。
周りが山で囲まれているため、県外へ出るルートは、一般道だと6~7本(通り)くらいしかなく(偏見)、山間の関所を通るような感じで、県外に出ることに関しては非常に閉塞的な暮らしをしている印象がある。(偏見)

電車だと、新幹線が停車するのは「米原駅」1駅のみ。ここは県庁所在地の大津市から1時間ほど北上したエリアに立在している。ちなみに「京都駅」だと15分ほどで行けるのに…。
在来線だと、先ほど言った山科を経由して(トンネルを2回抜けて)京都市内へ出るルートと、関ヶ原方面に抜けて(山越え谷越えして)岐阜市内へ出るルート。そして琵琶湖の西側をドカンと真っ直ぐ北上し、福井県に出て、そのまま石川県まで行けるルート。そして南の山々を越えて三重県まで抜けるルート。東、西、南、北…合わせてちょうど4ルートしかない。(たぶん)
こんなにも山に囲まれ、他府県との接触を抑制されている県も珍しいのではないだろうか。まるで心地のよい『書斎』のような、風呂トイレ完備の『ワンルームマンション』のような、でも扉ひとつ開ければ他府県へ出て行ける、新幹線や高速道路も通っていて「通信環境」もよい、自然もたくさんある、、、とても住みやすい『物件』だと思う。

そして非常に、地域の文化を守るのに適した環境、、、重要文化財の『倉庫』のような街だとも言える。
滋賀だけでなく、近畿地方はそういう地域が多い気がする。奈良県とか、京都や大阪もそうかもしれない。自分達の地域の文化を大切に守り、他県と差別化し、誇りを持って暮らしていると言えるだろう。
まだその文化の中に、娯楽だとか、エンターテイメント(バスケットボール興行)は入っていない。まだバスケットボール(Bリーグ)文化の優先順位が低いというのが現状だ。
『B革新』が求める大きな専用アリーナは必要ない、、、と考える県民が多いということだと思う。
これは、僕も滋賀県民の端くれとして、なるほど、その通りだなと納得できる感覚である。

滋賀県からすると、「そういう派手なエンターテイメントやらは大阪はんに任せといたらよろしいですやんか~」てな感じだろう。大阪にはそういうテーマパークや観光施設がたくさんあるからだから。遊びに行くなら大阪に行けばよい。「滋賀にそんなもん必要ありまへ~ん」てな感じだろう。「わてら静かに暮らしたいどす~」てな感じだ。
その気持ちもよく分かる。

東京に追い付け追い越せ…の関東の文化とは少し違うというか、東京の真似をしようという気がさらさらないのが関西圏のプライドなのかもしれない。まだまだ『B革新』にも反応が悪い。
「なんとか条件だけクリアして滑り込めたらよろしいでっしゃろ~♪」くらいの軽い気持ちで考えている気がする。


あと、エンターテイメントって、海沿いに開かれるイメージがある。埋め立て地に娯楽施設を固めたり、観光スポットにしたり、そこに鉄道を整備したり。
滋賀県民にはその感覚が分からない。
滋賀には海がないから。
そんなに開けた便利な土地がないから。

山の中は鉄道網を拡げにくい。
メインは車移動となる。
そうなると駐車場が不足するという問題も出てくる。
そして、試合後にフラッと寄れる飲食店も少ない。車移動だからそのまま家まで直帰か、国道沿いのチェーン店で済ませるか。
お酒も飲めない。試合後のバスケ談義ができない。文化が深めにくい。
滋賀ダイハツアリーナのもったいないところだ。

僕だってバスケファンだ。バスケが大好きだ。他県のいろんなクラブのアリーナに行ってみたい。
でも、そんなの出来るのは富裕層たちだ。僕にはできない。家でひとりバスケットLIVE観戦だ。家族もバスケットには興味がない。いつも一人だ。

でもバスケットボールは大好き。
どうすればいいのだろう?

、、、


その答えは『勉強』しかない。
『学ぶ』しかないのだ。

僕たちは閉塞的で、保守的な滋賀県で、
恵まれた静かで過ごしやすい書斎のような滋賀県で、
バスケットボールをたくさん学び、
人生を学び、
様々な苦労を経験し、失敗し、
生きる力をつけ、
そしてゆくゆくは関西を離れ、
憧れの街、日本の中心『東京』へと出て行き、
そこで己の力を存分に試し、
世のため人のために働き、
社会に貢献し、
名を上げ、力をつけ、
また故郷滋賀県へ還元する、、、


【琵琶湖の鮎は外に出て大きく育つ】


近江商人の生き様を体現する、
これこそが滋賀県民の生きる道なのではないだろうか。

レイクスの選手もそうだ。
滋賀を離れ、ビッグクラブへと移籍することは喜ばしいことではないか。
成り上がり、頂点を目指すことは自然なことではないか。
我々クラブに出来ることは、滋賀としての誇りを、世の中を生き抜くための術を、強さを、たくましさを、優しさを、賢さを、教えることしかできないのだから。
ここは学びの場、書斎、滋賀県なのだから。
そういう生き様を見せていかねばならない。

これからは、アンダー世代の優秀な選手をもっとピックアップするべき。
トップチーム(プロ契約選手)よりも、これからの滋賀を支えるアンダークラスの選手たちをピックアップして、滋賀一丸となって成長を見守る風習を育てていくべきかもしれない。

、、、


本日、我らが滋賀レイクスのマスコット、マグニーが、熊本ヴォルターズのホームゲームに参加させていただいている。
琵琶湖の鯰が海を渡り、外に出て、何かを成し遂げようとしているのだ。
すごく楽しみである。

もちろん熊本との試合には勝ちたいが、滋賀レイクスに必要なのはそれだけではない。
熊本の地で何かを感じ、何かを掴み取り、学び、一回り大きく成長して、マグニー、選手たちが滋賀に帰ってきてくれることを期待している。

がんばって!!✨


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