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【かいとの読書録】2021年1月

今年は毎月読書録をnoteにつけていきます。

 海のようなでかい人になる。海人です。

2020年は目標としていたわけではないのですが100冊を超える読書をすることが出来た1年でした。2021年は勢いよくさらに読書を頑張りたいと思い、150冊を目標とし、また血肉とするため読書録をつけていくことといたしました。それを公開することは人の目につくアウトプットを行うことで自分自身の創作能力を向上させていくことを目的としています。

選書について

僕の人生の目標の1つに「世界史の教科書で紹介された本を全部読む」というものがあります。人類史に輝く数多くの書籍を通じて自分の精神を磨き、「海のようなでかい人」になっていきたいと思うからです。そのため、選書もどこかで聞いたことのあるような古典が中心になってくるかと思います。ただ、古典の分野は小説・哲学・経済学等学問などこだわらないものとします)

とはいえ同時に社会人としても活躍していくため、ビジネス書籍や流行りの本などもしっかりと見極めながら読んでいきたいと思います。これらを読む時は古典から学んだエッセンスを自分なりに紐付けて読解していくつもりです。

罪と罰(上巻)

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僕は「自分頑張ってるし」と考え小さな過ちや驕りを自分自身に対して赦してしまう瞬間があります。常に謙虚に、謙虚にあろうと心がけるのですが、どうしても拭いきれない。完全にそういった気持をなくすためには時間がかかるかもしれないし、もしかしたら難しいことなのかもしれないですが、この小説の主人公の人生を追体験することで自分を戒めたい、と思い読みました。

ロシア文学は初めてでしたが上巻を終える頃には文体にも慣れ、スラスラと読めるようになったことも自分の知的持久力が上がったようで嬉しかったです。

まだ上巻しか読めていないのですが、上巻では物語が大きく動き出すための下地が整えられたな、という感想でした。主人公も罪の意識との葛藤はありますが、まだなんとか自分を正当化出来ている様子です。この先の展開・心理描写が楽しみです。2月に読み切れたらいいなあ。

読書について

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「読書はあくまでも手段である」というのがこの本を通じた学びです。

「たくさん読書するならば読書法的な古典も読むべきだろう」と思い手に取りました。タイトルの通り読書法についても述べられるのですが、全体を通じたテーマは「思索をすることの重要性」であり、その原点から「読書する」という受け手側と、「本を執筆する」という創り手側に対するショウペンハウエルの考えが述べられるという構成になっていたこと、そしてその指摘が150年たった今でも通用するあたりが古典として読みつがれている面白さだと感じました。

「自分自身の考えがない読書はただ他人に変わりに考えてもらっているだけであるから、読書する前に世界を自分なりに見つめることが大事」「自分の思索を伝えるときは簡潔に明確な意図をもった文体を心がける」等、心に残る主張が多いです。

19世紀に生きた著者は闇雲な読書・悪書を読むことは断固否定するのですが、一方で現代のビル・ゲイツやウォーレンバフェットなど世界トップのビジネスマンは読書を大切にしています。これが成り立っていることは、彼らが現役バリバリの実務家であり、創造することを仕事にしているからだと理解しました。自分の意志・思想をビジネスの場で最大限発揮するために読書を活用しているのだと思うのです。

この本を読んで、自分の感性と理性どちらも創作活動を通じて世の中に発信したいと強く思いました。それらをより鋭く磨き上げる研磨剤として先人たちの知恵を借りるべく、読書をしようと思いました。

③ソクラテスの弁明/クリトン

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論理的で説得力がある説明ができるようになりたい人、自身の哲学・信念を見つめ直したい人に読んでほしい本。ソクラテスの生き様が本当にかっこいい。

ソクラテスが裁判で弁明をするシーン。ソクラテスは裁判にかけられていることも多くのインテリ層のプライドを傷つけた事による憎しみを買ってしまった、いわば冤罪に近いものだったこと、また自身の弁論術によって死罪を免れることは十分に可能だったものの、半ば自ら死を選ぶような結果になったとしても

自分の信念・主張(そんなに賢くないことを理解せず、認めず賢いと信じこんでいる人が多く、このままでは世の中・人の精神が腐敗してしまう、だから自分は問答法でそのことに気づかせる活動をしている、それが本当に善いことである)を貫き通す姿勢。

そして死罪の判決が下った後、自ら法を破ることは国家にとって善いことではない。と死罪を心から受け入れている姿

に心から感動しました。プラトンが後世に残す書籍を残したことはもちろんですが、文字通り生涯をかけて哲学を貫き通したことがソクラテスを人類史に名を残す偉大な哲学者としたのだと思いました。

僕も自分の主義・哲学に生き、死んでいく人生を生きていきたいと思いました。

④歴史を活かす力-人生に役立つ80のQ&A

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真のリーダーは「世界が豊かになる指針をシンプルに示し、実行する者だ」

今年は教養を学びたい、もう一度歴史をまなんで仕事に活かしていきたい というビジネスパーソンに読んでほしい本。ライフネット生命の創業者でありAPU学長を務める出口治明さんの最新図書。1万冊以上の本を読破された出口さんの最新かつ圧倒的な量の歴史知識とご自身の経験によって磨かれた鋭い洞察力をもってお金・失敗・リーダー などテーマに沿った現代の問題点へ鋭く切り込んでいらっしゃいます。

特に印象的だったのは、「優れたリーダーの共通点はグランド・デザインを描く力と実行する力だ」というお話です。幕末-現代にかけてでは阿部正弘や吉田茂、古代では始皇帝やアケメネス朝ペルシア、ナポレオンやフランクリン・ルーズベルトなどを挙げられています。「世界が豊かになる道筋をシンプルに示す力。それを形にする力」そんな力を伸ばしたい、そのためにもっと歴史を学び現代にも通用する原理原則を学び、今目の前の時代や人を捉えようとする努力を続けようと改めて思いました。そのための指針としての「本・人・旅」というフレーズなど、出口さんも十分にグランドデザイナーだと感じました。また、つまりこういうこと とまとめきる能力がまだまだだと気付かされたので意識してアウトプットしていきます。


⑤両利きの経営-「二兎追う」戦略が未来を切り開く

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競争戦略・イノベーション論の本。経営学書ではありますが、経営者という立場以外でも副業を考えている方、新規事業に取り組まれている方、何か新しいことに挑戦したい方に読んでほしい本

ここで言う「二兎」とは簡単に言うと、①今やっていること②新しいこと の2つのことです。①をやりながらキャッシュを作りつつも、将来のために新しいことに取り組まないといけない。そこには組織的な矛盾が発生します。そのため非常に心理的なハードルや実務的な難易度が高くなってしまいがちです。そんな時にどのように対処すれば良いのか、具体的な方法論が書かれています。個人的に印象的だったことは組織を切り分け、その対立にリーダーが関わることの重要性でした。

①明確な戦略的意図を持ち②リーダーが率先し③組織を作り④全社共通の価値観を創る というのが必要なステップです。ビジョナリー・カンパニーで語られていた要素と重複する部分が多かったように感じました。古典から読んでいくと知識が重層的になってよいなと実感しました。

⑥Forbes Japan 3月号

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初めてForbesを買いました。「新しい価値」を生み出せる経営者になりたいと考えているからです。各領域で新しい価値観を提言している実践者の皆さんの特集記事が多く、刺激をもらいました。SDGs、資本主義の限界、格差など様々な切り口で最新情報に触れられたのは良かったのですが、正直自分にとっての手触り感がありませんでした。ただそれは自分の問題で、実行出来てないからだと理解しています。

今読んでいる社会心理学の本から「根本的帰属誤謬」という言葉を学びました。「人の行動は外的要因に簡単に影響されるにも関わらず、その原因を個人の性格や価値観など内的な要因に左右されると思いこむこと」だそうです。また一方で人間の意識・意思から行動が発生するのではなく、行動からそれを説明付ける意識・意識が生まれるという因果関係だと学びました。

「行動を変えること」が自分を変えるが、その行動は外的要因が決める ということなのでまずは小さく行動を変えて外的環境を変えていくことに積極的に投資しようと思います。(こういう雑誌や本を買ったり、人と話したり)。今は募金くらいしか出来ていませんが、時間を見つけて興味のある分野のNPOの活動等に参加してみて何かを掴もうと思います。

1月を振り返って

以前藤田社長に読書についてお話を聞いたところ、「若いころはビジネス書ばかり読んでほかは全く読まなかった」とおっしゃられていました。かなり人文的な自分の好みの読書が多いため、「経営理論やその他ビジネス書を読んだら、文学作品を読む」といったサイクルを自分に課しながら2月は読書してみようと思います。

(年150冊を目標にしつつも初月で初速を出せなかったことに若干焦りがあるので、ビジネス書でペースを加速させていきたい)

ただやはり文学や哲学にふれることで自分の思考の深さが出てきているように感じるし、哲学書で読んだ話がビジネス書に繋がる といった感覚が持ててきていたりとかもします。(勘違いかもしれませんが)なによりそういう読書は楽しいので、あまり気負いせずトライしてみます。

今月もお疲れさまでした。

2月も楽しく読書していきましょう。


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