【ブックレビュー】『金持ち父さん貧乏父さん』 / いろいろと"噂"が立つ本ではあるが、実際学べるのは事実。
みなさんこんにちは!旅狼かいとです!
今回ご紹介する書評は、ビジネス書・経済書・自己啓発本といったさまざまな分野を網羅した入門書といわれる、ロバート・キヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』についてです。
「自分のビジネスを持ちたければまずこの本を読め!」とまで言われるほどの名著。
まぁその分なのか、良い噂も悪い噂も聞くのもまた事実なのですが…笑
ですが裏を返せば、それだけ読まれているといえますからね。
そして実際に読んでみても、確かにわかりやすく学びが多い本でもある。
ということ今回は、そんな『金持ち父さん貧乏父さん』についてのブックレビューを書いていきます!
「これから自分でお金をつくっていきたい」と考えている人にとっては良い入門書になることは間違いないですよ!
『金持ち父さん貧乏父さん』のあらすじ
『金持ち父さん貧乏父さん』は大きく分けると2つのセクションから成り立っていると言えます。
まず最初に、著者ロバート・キヨサキ自身の幼少期の体験談を書きながら、「お金について」や「労働について」を実体験とともに語ります。
次に、現在のロバート・キヨサキからの言葉として前半部分をさらに掘り下げながら、「ビジネスをもつこと」や「自分の事業をもつこと」についても触れていくという流れになっています。
題名の「金持ち父さん貧乏父さん」というのは、前半の幼少期の体験談で登場する著者ロバート・キヨサキの“2人の父”のこと。
もちろん戸籍上の2人の父というわけではないですよ。
(それだと新機軸の昼ドラになりかねないからね!笑)
「金持ち父さん」はロバート・キヨサキの友人であるマイクの父。
対して「貧乏父さん」はロバート・キヨサキの実の父を指します。
「金持ち父さん」はハイスクールすら卒業していない学歴皆無ではあるものの、自身の会社を持ってビジネスを行い、ハワイで最も裕福な人の一人。
一方の「貧乏父さん」は四年制大学を2年で卒業して博士号を取るだけでなく、その後3つの大学を渡り歩いたエリート中のエリートだが、死ぬまでお金に苦労した人。
普通に考えれば、学歴がない父さんが「貧乏父さん」で学歴がある父さんが「金持ち父さん」に思えますが、この2人の、主にお金についての考え方とそれに関わる教育・行動への考え方・捉え方の違いから、「お金で苦労しないか」「ビジネスで成功するか」には「学歴は関係ない」というところから始まり、『金持ち父さん貧乏父さん』の内容は進んでいくのです。
『金持ち父さん貧乏父さん』を読んで
全体としては非常に読みやすい印象でした。
前半の著者の過去の話を踏まえながらの部分はある種の物語のような感覚で読めるので、ビジネス書や経済書、自己啓発本にあるような堅苦しさを感じさせません。
後半のロバート・キヨサキさんの考え方・行動について書かれた部分も、見出し・小見出しによって細かく分けられており、本を読むのが苦手だったり慣れていない人でも「今日はここまで読もう!」と計画立てて読みやすいと感じました。
一方で、「どうすれば“金持ち父さん”になれるのか」という具体的な行動を知りたいという方にとっては少々物足りないかもしれません。
この『金持ち父さん貧乏父さん』に書かれているのは、“具体的な行動について”というよりは「金持ちになるためのマインドセットや基本的な行動」についてが中心です。
後半はともすれば自己啓発本に近いかもしれません。
ちょくちょくロバート・キヨサキさんが現在の資産を構築するまでの具体的な方法(主に不動産と株式取引)も載ってはいますが、「じゃあそれをやってみようか!」とはなかなかなれないと思いますね。笑
ですので、「すでに自分の会社やビジネスを持っていて、新しいアイディアがほしい」という方よりは、「ビジネスをもつことに興味が出てきた」「将来的には自分の力で稼ぎたい」といった風に考えている方向けだと言えます。
(初心者向けの入門書、といったところでしょうか。)
もちろん前者に該当する方でも、「初心に一度かえりたい」「最近うまくいっていない」といった方にはおすすめできますよ!
『金持ち父さん貧乏父さん』のまとめ
今回は、ロバート・キヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』の書評を書かせていただきました。
(個人的に印象に残ったものはリンクに貼っている先に別途タップリと載せています!)
次に投稿する"『金持ち父さん貧乏父さん』で僕が印象に残ったことば・文章"を見てもらうとわかるのですが、『金持ち父さん貧乏父さん』では繰り返し語られることが多くあります。
本として純粋に楽しむのなら同じことを何度も言われるのは退屈ですよね。。
(少なくとも僕はそうなのです。笑)
ただ、「学ぶ」という観点から見れば「繰り返す」ということは定着には非情に重要なプロセスです。
この『金持ち父さん貧乏父さん』でも、この「繰り返す」ということが行われていたように感じます。
特に印象に残ったのは、
「人と違う結果を求めるのならば、人と違うことをしなければいけない」
ということ、そして、
「人と違うことをする恐怖と向き合い、乗り越えることが大切なことである」
ということです。
「現状のままでいい」と思い、「今の自分の状態から少しでも良い方へ」と何かしらの変化を求めている人は、きっとこの世の中にたくさんいると思います。
ただ、変化を得るためには現状を変えなければいけない。
「変えることへの恐怖」というのは、僕もわかりますし、感じています。
留学へ行くとき、はじめての一人旅、住みなれた場所を離れてリゾートバイトを始めるとき。。いつだって、恐怖はありました。
けれど、その恐怖を乗り越えて行動に移せば、いつも“何とかなっています”し、結果得たものがとにかく多いです。
僕は「最後はもう、えーいままよ!だよね!!」みたいなタイプですし、もともと“人と同じこと”が嫌なタイプなので、「人と違うことをする恐怖」は結構すんなり乗り越えられるタチなのですが(笑)、世の中みんながそうではないことくらいわかっているつもりです。
そんな、「恐怖を乗り越えたくても乗り越えられない」という方にこそオススメしたいのが、この『金持ち父さん貧乏父さん』だと僕は感じています。
恐怖と向き合う、恐怖を乗り越えるために、ちょっとですが背中を押してくれる、そんな一冊だと思いますよ!
今を変えるための新しい最初の一歩を踏み出すためのきっかけを与えてくれる、そしてついでに「資産」を築くための第一歩もサポートしてくれる。
そんな本だと考えてくれれば、『金持ち父さん貧乏父さん』も読みやすくなるのではいか、手に取りやすくなるのではないか、そう思う次第であります!
『金持ち父さん貧乏父さん』の作品概要
題名
金持ち父さん貧乏父さん
著者
ロバート・キヨサキ(白根美保子・訳)
作品ジャンル
ビジネス書
出版
筑摩書房
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