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もう2度とやりたくない「デスバレー」

SaaSビジネスを新規に立ち上げる時、
新規事業開始から損益分岐点を越えるまでの間、赤字が膨らみ現金がどんどん減り続けます。
その期間を、あるBlogではデスバレーと記されていたんですが、これが本当に「デスバレー」なんです笑。

SaaSビジネスでストック型への収益構造転換を目指した当初、
当時の主力事業の費用は「固定」で毎月出るのに、収入は案件の納品タイミングのみという「変動」に頼ってました。

当時の収益パターンは、ざっくり言えば上期で赤字、下期の3月納品月にてやっと黒字になる。毎年そんなパターンだったのです。

そこに新規でSaasビジネスを立ち上げたため、普段の固定費に、新規事業の固定費がさらに重くのしかかり、上期の赤字額は空前のレベルに達しました。。

しかも、新規事業が当初の計画通り伸びるほど現実は甘くなく、実際の計画は予定よりも何年も遅れてしまう始末です。。

デスバレーの間、こんな収支を何年も繰り返しますから、次第に銀行さんとの資金繰り交渉も段々苦しくなっていきました。

何よりも毎年、全社員向けに事業計画を話すたびに、一向に計画通り実現しない「新しい」計画に不信感が高まり、経営と現場の距離は離れていきました。
これには困り果てました。

若いスタートアップが軽々とベンチャーキャピタルから多額の資金を調達し、一丸となって経営している姿を羨ましく思ったものです。

とはいえ、当時のイー・エージェンシーは収益構造の転換が必要な状況で、ベンチャーキャピタルが投資したい成長企業としての期待など一寸もありません。

「デスバレー」は自力で乗り越えるほかはありませんでした。

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