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火の時代を生きる氷の少女たち。フェミニズムに失望したあなたを魅了する新世代ヒロイン群像を徹底解説してみた!
【ほむらの時代】
刮目し見よ、火の世紀は来た。過去の常識や法則が音を立てて乱れ、崩れ、滅び、まったく新しい芸術と物語とが轟々と燃えさかる焔の時代。
21世紀の開幕からはや幾十年が過ぎ、世界はいまや革新の時を迎えている。そして、また、この混沌とした世情にあって、内面の苦悩と過重な責任を抱え、いまひとつ冴えない様子のヒーローたちに代わって出色の活躍を見せるのが、かつては塔のうえの姫君よろしく
同人読者がどくさいスイッチを押すとき、あるいは「庵野、殺す!」の犯罪心理学。
「あきらめるもんか」彼は低声で言った。「聞こえるか? ぜったいにあきらめないぞ」
スティーヴン・キング『ミザリー』
【非論理的な妄説なのか?】
はてな匿名ダイアリーに投稿された「同人女として、男性サークルへの毒マロが理解できてしまうので解説する」と題した記事が話題になっている。
というか猛批判を受けて大炎上している。燎原を焼き尽くす猛火のごときいちめんの火の海、とでもいうべきか、すさま
『異世界車中泊物語』は「ご都合主義異世界ファンタジー」の限界を乗り越えられるか?
【ただの「異世界もの」に見えるのだが……】 マンガ『異世界車中泊物語』の最新刊である第四巻を読みました。これが、意外にといっては何だけれど、面白い。
タイトルやあらすじだけを見たならよくある「異世界もの」のバリエーションのひとつでしかないように感じられるのだけれど、どういうわけか胸に迫るものがあるちょっと不思議な作品です。
むしろ、この手の「異世界もの」に飽きてきている方にこそオススメした
「〈天才〉と呼ばれる作家の本質とは? 永野護という名の反骨のロックスピリット。」
いつの時代も創作の世界には群を抜いたクオリティの仕事を軽快に成し遂げ、畏怖と尊崇を込めて〈天才〉と称される作家がごく少数ながら実在する。マンガ『ファイブスター物語』、映画『ゴティックメード』などの作品で知られる永野護もそのひとり。
若くして『機動戦士ガンダム』の「あの」富野由悠季に見出されて『重戦機エルガイム』のキャラクター及びメカニックデザインを努め、その後は雑誌『ニュータイプ』で『ファイ
「マンガ原作の実写邦画は駄作ばかり」というウソ。成功作と失敗作を分かつものは何か。
いうまでもないことだが、わが国には色々な文化がある。
そのなかには能や歌舞伎のように長い歴史と伝統を誇るいわゆる「伝統文化」もあれば、ロックミュージックのようにわりあい歴史が浅く、その代わり広く深い人気を誇る「ポップカルチャー」もある。
それらはそれぞれ異なる個性を持ち合わせており、あたりまえのことながら優劣をつけることは容易ではない。
しかし、もし、そういった数々の文化のなかから、
「誰かの萌えは誰かの萎え」では平和がもたらされない理由。
『ぼっち・ざ・ろっく!外伝 廣井きくりの深酒日記』を読んだ。
タイトルからわかるとおり、アニメ化されて話題をさらった『ぼっち・ざ・ろっく!』の番外編で、本編の裏側を描く内容となっている。
独立した一作として読んでも読ませるものがあるが、本編を読んだ上で味わうとさらに面白い。
Amazonでも非常に評価が高いし、わりとオススメの作品だ。
そうなのだが――ぼくはこの作品を読んでかなり
宮崎駿最新作『君たちはどう生きるか』を理解できなかった人のためのネタバレ謎解き。+おまけ記事30000文字。
昨日、宮崎駿監督の『風立ちぬ』以来、10年ぶりの新作映画『君たちはどう生きるか』が公開されたので、ひとりのアニメファンとして当然ながら初日初回で見てきた。
個人的にはリッチなアニメーションと幻想的なストーリーテリングを楽しんだが、予想通りというかいつものことというか、ネットでは賛否両論である。
それ自体はおおよそ想像できた展開ではあるのだが、予想外だったのは「ストーリーがわからない」とい