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アホだと思われないExcelの表の作り方

こんにちは。中島です。

ちょっと乱暴なタイトルなのはちょうどいい画像があったからです。

僕が受けているコンサル案件で多いのが、P/LやKPIのFMT作りです。

まだBIツールのレベルまで行ってなくて、だいたいはExcelで作ってpptに落とすという作業ですが、Excelやpptというのは大変個性というか、その人の頭の中がよく見えるソフトです。

頭が良い人が作った表とそうでない人が作った表や、数式を知ってるだけで汎用性など1ミリも考えられずかえって時間がかかる作業をやっている人のファイルは見た瞬間にわかります。

あるExcelのファイルを見ながら、「おお、、、なんだこの表は、、、」となったので、今日はそのことを書いてみようと思います。

あくまでも表現としての作り方であり、数式の知識やVBAによる複雑な解決云々の話ではありません。

見やすさとは何か?

細かなテクニックは省きますが、資料の見やすさというのは以下に尽きます。

・一定のルールに基づいて整理されている
・ロジックが誰の目にも分かる
・読み手を想定できている(読み手がみたいものが書いてある)

具体例

例えば商品A〜Dがあります。経営ボードから合計いくら売れたか聞かれたとしましょう。

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上の二つの表、どちらが見やすいかなんて、一目瞭然ですよね。

ルールとロジック

表1は同じ列に値段と個数が入っていてルールが統一されてません。罫線のルールも特になし。

また、直感的に見ると販売数のところで縦に足していっても販売合計数にならない。これは一体、、、とちょっと考えると「ああ、それぞれの売上の合計ね」と分かる。

表2は単価×販売数=売上というロジックが横に並んでいて、縦は”合計”で足し算だと直感的にわかります。

ちなみに表1はSUMPRODUCT、表2は*とSUMしか使っていません。2の方が簡単な計算式なのです。

見やすい表というのは基本的には紙でアウトプットしても計算式が分かるように出来ているので、一つの式に二つの計算が入っているSUMPRODUCTのような式は計算用以外に使うべきじゃないと思うんですよね。

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こうやって表3のようにセルの中に直打ちで数字入れるのも論外。どこから出てきたんだこの数字は?となりますし、なによりミスの元。

一方で、表4は売上/月と売上/週の間には実は*4を入れてますが、これは書く必要はありません。なぜならほとんどの人が週×4が月だと知っているからです。違う計算をしている場合のみ書けば良い。

入力したセルとそうでない(計算式)を分かるようにしておくとさらにいいですね。

読み手の気持ちを考える

一番重要なことは読み手の気持ちを考えて、さらに聞かれたこと以外にどんな質問がくるか予測しておくことなんですね。

僕のサラリーマン時代のプレゼン相手はほとんど役員以上でした。今もそうです。経営者というのはみなさん頭がいいです。情報量に対する処理能力が高い。

聞かれたのは合計だから合計がわかれば良いというのはその通りではありますが、それだけでは自分は仕事が出来ませんと名乗っているようなものです。

経営者は表1を見た瞬間に暗算しますし、「それぞれ何個ずつ売れたのかな?」って必ず思うし、必ず聞きます。聞かなければ経営者じゃない。

だからそれを予測してあらかじめその情報は与えておく。

当然次の質問は、「なんでBよりも高いDが売れたの?」です。

時期によって変わるのであれば、右に各月の売れた個数を入れてもよし、商品名にカテゴリーを入れたりしてどういうものかを分類してもよし。

もっと言うと、自分が本当に伝えるべきと思っている項目に導いていく。

こうやってこれを見る人たちにできる限り有益な情報を与えることが表の目的であり、仕事が出来る人のアウトプットです。

表1だと
・合計何個売れたの?→XX個です
・それぞれの商品の合計売上は?→XX円です
と表2に比べて二つも余計な質問に時間を奪われます。

また、これによって相手はイライラして「コイツ、いまいち仕事出来ないな、、、」と思われてしまい、他の余計なツッコミも受けることになってしまいます。

一方で表2だとその時間にいろんな議論を産むことが出来るので、限られた上席との会話の時間が大変有意義に使えます。

話を戻しますと、かなり簡略化して書きましたが、Excelやpptの資料というのはこういったロジカルシンキングやホスピタリティー、勘の良さの集大成なのですが、案外大企業のOJTやOFFJTでは取り上げられません。

僕が見てきた多くのケースでは単純に人事や労務がこういった基本を知らないまま育ってしまい、挙句の果てに下請けで依頼したコンサルや会計事務所に綺麗に作られて特殊技能のように思ってしまっています。彼らは卒配後徹底的にこういうことを習うだけなのですが。

ということで、ビジネススキルの超初期編としてメールの書き方なんてやらずに、超見やすいExcel、超見やすいpptを書けるようになる講座、ニーズありませんかね?

そんな記事を超仕事がしやすいthe KAIDAN fujisawa で書きましたとさ。








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