【スタミナアップトレーニングの視点とは?】
試合で高いパフォーマンスを出し続ける為には、それ相応の「スタミナ」が必要になってきます。
一般的にスタミナとは何かと言われれば「心肺機能」と「筋持久力」で構成されていると言われています。
「心肺機能が低いからスタミナがないんだよ!」「もっと筋持久力系のトレーニングやらないと!」
その為にやるトレーニングとしては、有酸素運動の走り込みや低負荷高回数の筋力トレーニングが思い付くのではないでしょうか?
これらの「手段」は僕を含め多くのトレーナーさんが実践をしています。
ですがまた別の視点から考えられる手段があります。
〜①無駄なエネルギーを使い過ぎている〜
それは、「無駄なエネルギーを使いすぎている」という視点です。
例えば「同じスタミナを持った2人の選手」がいるとします。
Aさん:太もも前や肩周りにとても力が入って立っている
Bさん:リズムを取るよう少し揺れながら最小限の筋出力で立っている
どちらのタイプが「消費エネルギー量が多い」かどうかは一目瞭然だと思います。
つまり、「心肺機能」と「筋持久力」の最大限を高めるという視点もあれば、「無駄なエネルギー量を減らす」という視点もあるのです。
トレーニングをするターゲットとして「アウターマッスル」と「インナーマッスル」があります。
インナーマッスルを鍛える目的の1つに、関節の適合性を増す事で効率的な関節運動を導き、アウターマッスルによる余計な消費エネルギー量の増加を防ぐという効果があります。
よく議論されている「使える筋肉・使えない筋肉」にも関係があります。
動作の効率化にも目を向けていくと「成長の幅」が広がります。
解剖学的に見ると下記の様な例も挙げられます。
〈前ももチェック〉
前方推進していく走動作における下肢の役割は、
・推進力(アクセル筋)となるのは裏もも(ハムストリングス)
・抵抗筋(ブレーキ筋)となるのは前もも(大腿四頭筋)
その為に「前ももが力んでいる」状態というのは、自転車に例えると「ブレーキをかけながらペダルを漕いでいる」様なものです。
〈前もも抜きテスト〉
・はじめに長座位など非荷重下にて前ももの柔らかさをチェック
→ブルブル揺れる脂肪の様な状態ならOK。この際に既に硬い場合は優しく揺らし続ける。
・立位の状態でも同様にチェック
片足を1歩前に出して軽く曲げる。前足に5割ほど荷重した状態で前ももの硬さをチェック
→ブルブル揺れる脂肪の様な状態ならOK。
これらのテストをした際に、「前ももに力が入ってしまう人」が多いのではないかと思います。
考えられる原因としては、
①股関節の臼蓋に収まる大腿骨の骨董中心が捉えらえられていない(股関節が使えていない)
②裏ももの筋力低下
③生活習慣、精神面、背骨の硬さなどが影響する自律神経の乱れによって起こる安静時筋緊張の亢進
これらが考えられますので、相手の身体状況を見極めてアプローチをしてあげましょう!