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やけくそな詩

「普通」を装って過ごす日々の中に
被害妄想的な窮屈さを感じながらも
そこから外れることの意味をよく知り
夢は夢の中だけでしか見ないようにしている

私という小さな宇宙の中では私は神様
全てを俯瞰して達観して掌握したつもり
時にアルコールが最奥の熱情を漏らしても
嘲笑われぬ程度の冷静さは常にここにある

例えば街中で刃物を振り回す狂人の心中
そんなものは理解など到底できるはずがないと
常識的でありたいだけの理性が今日はやたらと感情的
人目を憚ってばかりの裏側はグサグサと刺されがち

こんなことを書いてしまう幼児性が
我々のような人間には必要なのだ
詩がなければ私もまた犯罪者だったのかも知れない
そういう極限をたまたま飼い慣らしてしまっただけ

私はやけくそだ
この紙の上だけでは

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