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いつもとティストを変えて

ニュースで紫陽花の咲いてる様を映した画面を見るたびに、ああ綺麗だな、いろんな色があってと思ってたのですが、感性の鋭い方にはきつい色合いに見えるかもしれません。受け取り方は人さまざまです。

紫陽花の話から昔のことを思い出しました。中学時代の話です。いや、あんたの中学時代のことなんて興味ないねん、という方はスルーしてください。何のヤマもオチもないし。

今はあるのか知りませんが、当時美化委員というのがあって校内の美化活動に勤しむ委員会がありました。で、私はある男子(仮にT君)と共に美化委員になりまして。

このT君、頭も良いし顔もそこそこ、スポーツもそこそこできて、親もどっかのお偉いさんでやたら女子にもモテました。クラスの女子全員が彼のことを一度は好きになるというモテぶり。下の学年にも彼のファンは結構いました。ジャニーズが一人クラスにいるようなものです。

ところがこのT君、地味な委員会の仕事なんかしません。花壇に花を植えるとか、教師がいない活動は全部すっぽかす。真面目に地味な仕事をするのは私。で、こいつが美化委員長になりました。今考えるとハア?ってなもんです。

今でこそ女子が委員長とか生徒会長とか珍しくもなんともないですが、まだまだ長は男!という時代でした。当時、理不尽だとも思いませんでした。よく考えるとちょっと怖い。

T君は中学で目立つ存在で高校でもその栄光は続きました。大学行って就職して、風のたよりではそこそこ出世しているようです。彼の従姉妹曰く、今はめちゃくちゃ太って当時のイケメンぶりは見る影もないとか。

どこに、紫陽花が出て来るんだ?と思ったあなた、はい、鋭い。当時学校の花壇の隅に紫陽花が植えてあり、手入れが行き届かず随分汚い色合いだったのを思い出したのです。ちゃんと手入れさえすれば綺麗なのですが、そんなことはその頃思いもよらず。

花の色は移りにけりな、と言いますが人の容色も変わるもの。けれども、地味な仕事を人任せにするT君の性格は変わらないだろうな、と思ったりもします。人は変わるものだと言いますから先のことはなんとも言えませんが。

紫陽花から思い出した一コマでした。紫陽花の青、紫、ピンクの色合い、昔はさほど好きでもありませんでしたが今見ると美しく思えます。人の気持ちも変わるんでしょうね。



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