たかつじ楓@『鎌倉あやかし社務所』発売中!

駆け出しの小説家です。 『こちら鎌倉あやかし社務所保険窓口』アルファポリス文庫より発売…

たかつじ楓@『鎌倉あやかし社務所』発売中!

駆け出しの小説家です。 『こちら鎌倉あやかし社務所保険窓口』アルファポリス文庫より発売中。 『こじらせ結婚相談所』恋愛創作コンテストタテスクコミック部門準大賞。 第4•5回キャラ文芸大賞奨励賞。 少年漫画、音楽フェス、お笑い好き。 鎌倉出身、都内在住。

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『外道の流儀〜若頭は男装の二代目を溺愛する〜』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

<第3話> ■渋谷道玄坂 車を降りた伊織と、道端の諏訪の目が合う。 伊織「ここにいたのか」 諏訪「……やあ、ヤクザの若頭のお兄さん。久しぶりだね?」 諏訪はパーカーの上に上着も着て、厚着をしている。 ポケットに手を突っ込んだまま、気だるげに首を傾げる諏訪。 凛子<渋谷にいつでもいるゴロツキ、と伊織さんは言ってたけど、彼はどんな人なんだろ……> 伊織「話がある。数日前、我が明鏡会の会長が交差点で死んでいるのが見つかった。何か知っているか?」 諏訪「さあ、どうだった

    • 『外道の流儀〜若頭は男装の二代目を溺愛する〜』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

      <第2話> ■明鏡会事務所 就任式のあと、幹部の男四人が部屋にて集まっている。 見渡せる上座には、凛子が座っている。 <神田陽平 明鏡会神田組筆頭> 神田「戦争だ。叔父貴を殺したやつを探して、そいつをぶっ殺す」 金髪をかき上げて、ソファに座った神田が吐き捨てる。 <松原浩一郎 明鏡会松原組筆頭> 松原「……落ち着け、神田」 向かいの席に座っている松原が、低い声でいさめる。 神田「これが落ち着いていられるかよ!? あの叔父貴が簡単に死ぬわけがねぇ。誰かに嵌めら

      • 『外道の流儀〜若頭は男装の二代目を溺愛する〜』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

        <あらすじ> 小野寺凛子は平凡な女子大生。 ある日、離れて暮らしていた父の葬儀にて、実は父は極道のトップだったことを知る。 若頭である鷹村伊織から、父からの遺言状を渡され、そこには『二代目となり、明鏡会を救ってくれ』と書かれていた。 父の死の真相を知りたいと思った凛子は承諾する。 長い髪をショートカットに切り、男装をして『明鏡会二代目 小野寺凛』を襲名することに。 伊織は凛子を、自らの磨き抜かれた体術や射撃の腕で守る。 常に側に寄り添い、寝る時まで添い寝をする。 美形な伊織

        • 『死んだ私と屍術師(ネクロマンサー)の契約』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          <第3話シナリオ> ◆結衣の会社、夕方 デスクに座り、考え事をしている結衣。 (この前は、雅人さんに食事喜んでもらってよかったなぁ) 先に帰る先輩たちに挨拶をする結衣。 (でも、私彼のこと何も知らない。屍術師としてどういう人生を送ってきたのか、どんな性格で、何が好きなのか、とか…) (ミステリー作家で、パスタが好きってことだけだな) ノートパソコンの電源を切り、立ち上がる結衣。 (屍術師と契約者としてだけでなく、こうなったら運命共同体だし、もっと仲良くなれれば

        『外道の流儀〜若頭は男装の二代目を溺愛する〜』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          『死んだ私と屍術師(ネクロマンサー)の契約』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          <第二話シナリオ> <雅人さんとの出会いから数日、私はというとーー> 上司「宮野さん、今度の会議の資料よろしくね」 結衣「はい!」 自分のデスクでノートパソコンを使っている結衣。 <何事もなかったように、職場で働いていた。  私の職場は新宿三丁目、家は中野坂上の方だと彼に教えたら、> 雅人「俺は大抵新宿からは出ない。遠出しないのであれば、君は今まで通りの生活を送って問題ないだろう」 <…と言われたから。なんだか、本当に自分が死んでいるのか信じられないぐらい日常

          『死んだ私と屍術師(ネクロマンサー)の契約』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          ◆場面転換:放課後の高校校舎 キーンコーンカーンコーン(終礼のチャイム) <授業終わった! 今日はジェミニのインスタライブが夕方からあるから、まっすぐ家に帰って部屋で生配信観なきゃ〜> 友人1「あ、日奈子、ちょっと……」 日奈子「ごめん! 今日は早く帰るんだ、また明日ねー!」 カバンを持ちご機嫌に教室を出ていく日奈子。 友人2「行っちゃった……。日奈子、気が付いてないね」 友人1「ね、炎上してるけど大丈夫かな……?」 友人のスマホの画面には、SNSに『日比谷凛

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          『死んだ私と屍術師(ネクロマンサー)の契約』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          【あらすじ】  OLの結衣は、仕事帰り夜遅く新宿の路地裏で、何者かに首を絞められて死んでしまう。  絶命する時、偶然通りかかった黒髪の男が問いかけてきた。 「生きたいと願うなら、俺と契約しろ。  俺が死ぬまで側から離れるな」  契約すると心の中で願う結衣。  助けてくれた男は加賀見雅人。彼は今人気のミステリー作家であり、屍術師(ネクロマンサー)だった。  屍術師は、死人を生き返らせるわけではなく、霊力で死体に本人の魂を留まらせておけるだけで、霊力が届かないほど離れると

          『死んだ私と屍術師(ネクロマンサー)の契約』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          【第二話】 ■場面転換(自宅、リビング) <それ以降、母と雄二さんは籍を入れ、私は「日比谷 日奈子」になった。 仲の良い友達にだけは彼らが兄になったことを教えたが、大層羨ましがられた。 セキュリティのしっかりとしていて、2人の事務所の近い目黒の大きな一軒家に引っ越すことになる> 全国ツアーが終わり、家へと帰ってきた蓮と凛。 日奈子「お帰りなさい。お疲れ様、2人とも。 配信チケット買って、家でライブの様子は見てたよ」 日奈子が言うと、凛が口を尖らす。 凛「わざわざあ

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          <あらすじ>  日奈子は平凡な女子高生。  双子の男子アイドル『ジェミニ』をライブで一目惚れして以来、推し活動に全ての時間とお小遣いを使っている。  ある日、母親が職場で知り合った男性と再婚することになり、その人は『ジェミニ』の2人の父親だった。  推しのアイドル、日比谷凛と日比谷蓮が、自分の義理の兄になることに。  信じられない事態に戸惑う日奈子だが、父親から女の子には優しくしなさいと育てられたせいか、2人は一つ年下の日奈子を甘やかし、可愛がり、溺愛してくる。  推し

          『一つ屋根の下で双子の推しから溺愛されてます!?』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          ■場面変換(曹操の部屋) 玲奈「はぁ…なんか凄い一日だったなぁ」 夏侯惇「失礼する」 扉を開けて、自室に夏侯惇が入ってくる。 夏侯惇「疲れただろう。もういい時間だ。湯を張っておいたから、湯浴みでもしてくるといい」 玲奈<湯浴みって、お風呂のことか> 玲奈「そうね、いただこうかな」 ベッドから立ち上がる。 夏侯惇「では俺も行こう」 玲奈「え!? 一緒に入るんですか!?」 夏侯惇「? もし間者に狙われたら、丸腰で危険だろう。入り口で見張っている。 毎日している

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第3話(創作大賞2023漫画原作部門応募作)

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          【第二話シナリオ】 ■場面転換 (城内の大広間) 玲奈<どうやら私は、三国志のゲームの中の世界に転生してしまったらしい> 玲奈<髪の色や顔立ち、体型などを自分の好みに作ったキャラを、三国志の登場人物のポジションで動かせるゲーム。 私はレベル上げまくって、魏王の曹操として家臣をいっぱい持つところまで成り上がったのよね> 鏡に映った自分を眺めて、頬を撫でる。 玲奈<ゲームなのをいいことに、めちゃめちゃ可愛いビジュアルにしちゃったから、なんだか恥ずかしいな> 綺麗な茶髪

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第2話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)

          【あらすじ】 社畜OLの玲奈は、ある日目覚めたらゲームの中の三国志の世界に転生してしまっていた。ゲームでは主人公の性別・容姿を自分で選べるため、美少女の容姿の、魏王・曹操に生まれ変わった。 家臣である魏の武将達が、戦い以外の日常でも玲奈を甘やかしてくれる。 楽進は、美形の男たちを集めた後宮を用意したり、郭嘉は茶菓子を全国から取り寄せ茶会を開いたり、クールな張遼は忠義を誓ってくる。 中でも、一番の腹心である隻眼の武将、夏侯惇は異常なまでの心配性で、玲奈から片時も離れず守っ

          『三国志の王に転生したら、家臣から溺愛されてます!』第1話(創作大賞2023漫画原作部門応募作品)