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不便で楽しい/便利はもうそろそろいいかな

カラオケで歌いたい曲がはっきりしているとき、50音順曲名検索をする。昔はタウンページほどある曲目カタログから選曲、6桁の番号を伝達、若手が機械に入力というプロセスであった。入力ミス→イントロ流れる→「だれだれ?」→取り消し→暫く沈黙→若手焦る、が、あるあるだ。

最近はタッチ端末からダイレクトに通信。伝達ミスによる入力間違いも少なくなり、若手は安心して歌えるようになった。専用サーバーからの配信により、曲数は飛躍的に増えた。技術革新で「便利」になったのだ。

特に歌いたい曲がないときには、「あの頃検索」がおすすめだ。○年に流行った曲、自分が○歳の時に流行った曲。「おーっ、この曲、流行った流行った」「おーっ、懐かしー、知ってる?」。思いもよらなかった曲や、忘れかけていた曲に巡り合う。こっちは「便利」ではなく、「楽しい」が価値だ。

Amazonで本を買うのは50音検索だ。一直線に欲しい本にたどり着けるし、関連書籍のリコメンドもありがたい。欲しい本さえはっきりしていれば、無いものはない。無敵の便利さだ。

一方、古本屋で本を買うのは「あの頃検索」だ。無いものだらけで不便だが楽しい。「おーっ、この作家若い頃読んだよなー」「おーっ、○○の写真集だよ、わっけーなー」。無敵の楽しさだ。

小売店にも、便利な50音検索型と、不便で楽しい型がある。大型スーパーは大体50音検索型で、カテゴリー、サブカテゴリー、品目、商品と、ブレークダウン、誘導されていく。間違いなく目的の商品にたどり着く。これに対し、例えば道の駅は不便で楽しい型だ。ドン・キホーテ、ヴィレッジヴァンガード等もそうだ。一期一会の楽しさがあるが、そのときに無いものは、無い。

もうそろそろ、便利はいいかな。。最近、思う。

ウーバーイーツは便利だが、不便なキャンプ飯よりも楽しくない。ECサイトも便利で、何でも買えるが、不便なDIYより楽しくない。所ジョージさんや、ヒロミさんや、嵐の大野君が、不便を楽しんでいるのを見ると、うらやましいのだ。

年齢的なものもあるが、デジタル疲れ、便利疲れもあるのだろう。

noteの情報は、デジタルにも関わらず、無秩序で不便だ。。。 だが、一期一会があって楽しい。

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