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ママ友から親友へとつながる人

子育てが終わった後で、家族以外にも自分の人生にかかわり続けてきた人がいることに気付く。
嵐のような日々をくぐりぬけ、ともに泣き笑いした思い出。

赤ちゃんとの接し方が分からない

自分はそれほど子供好きではなかった。
家の中で赤ちゃんと二人でいると、どうしていいか分からない。
おむつを替えたり離乳食を与えたり、お世話は出来るのだけれど、どう遊べばいいか分からない。
当時は、抱っこしてスマホを見ていれば時間が過ぎるということはなかった。

そのうち私は朝の家事を急いで済ませ、公園へ出かける母親になった。
第1子が生後3ヵ月ぐらいの時の話。

知り合いだけは多くなり

午前中から毎日公園にいると、すぐに同じような一生懸命な母たちと友達になった。
孤独で不安だからみんな集まって来る。

公園で何時間も遊んだ後、そのまま誰かの家に移動して話す。
いつまでも話が尽きなくて、気付けば夜7時などザラにあった。
でも、どこの家庭も夫は働き盛りで帰りが遅かったので、帰ってご飯を作る時間はあった。
昼間のドタバタを夫は知らない。
外で満足するからか、子供は帰宅するとよく眠る。

月曜から金曜までそのサイクルで生活しているうち、友達の友達が友達を呼び知り合いがどんどん増えていった。
友達が増えると、誕生日だの地域の子どもイベントだのでさらに外出が増える。
第2子が幼稚園にあがるまでそんな生活が続いた。

もう子供と二人で家にいる事などほぼなかった。助かった。
みんな子供が遊ぶためと言うより、自分が助けが必要だったから公園に来ていたと思う。

子どもが幼稚園に通うようになると

公園時代のママ友の大半は、子供が公園を卒業すれば会わなくなっていく。
ゆっくりと自然消滅。
自分を含め、ほぼ全てのママ友が仕事に戻っていった。

子どもという手段がなくなると、ママ同志は繋がりを保ちづらい。
共通の趣味や似たような生活環境でない場合、なかなか話題も盛り上がらない。
そこにコロナが追い打ちをかけて”今、無理してまで会わなくていいか…”となってしまった。(これは私の人間性にも問題ありかも)

後になって気づく親友とは

妊娠中に知り合い、ママ友時代を経て現在まで繋がっている友だちがいることに最近、気がついた。20数年。

学生時代の友だちでもなく、仕事関係でもなく、完全に大人になってから出会った人と20数年も交流しているなんて。
そんな彼女と、いつ会ってもお互い自然体でいる事に、この年になって初めて気付く。
何も取り繕わない、無理に盛り上げようともしない、ありのままである。

お互いの家庭の状況やあの頃はああだった、子どもはこうだった、といった事もすべて知っている。
何も説明しなくても「そうそう!」とドンドン話が進む。
知りすぎて新鮮さなんて何もないのに、会ったら6時間でも7時間でも話し続ける。
泣いたり、笑ったりして、延々とおしゃべりする。

最近まで彼女の存在のありがたさに気づけなかった私は愚か。
次に会ったら、感謝してるって伝えたい。照れくさいけど。


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