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トロール

闇が
ひび割れる

小刻みにはしる
ノイズを奥歯で
抑え抗えど

湿った匂いが
夜風に混じる

闇夜に揺れる
木々をつたい

木漏れ日の影に
息をする

目を覚ます
土を纏い

何者より焦がれた
何者より憎らしい

日の出を望む

トロールの朝。

🕯️

トロールの夜

ランタンひとつ
夜道を歩き

枯葉に小枝を
両手に抱え
冬支度

星降る夜に
秋の寂しい風が
吹き纏う

何者より愛おしい
何者より愛しい(かなしい)

月が
ひび割れる

その時に

産声を上げた
龍の声。

🕯️

十字の影を月に落とし舞う

翼を広げ宙を仰いだ
龍の子ら

鱗に虹色宿る時
闇夜を照らす星々と成る

夜空を彩る月の子ら

想い焦がれた陽だまりを
知り得ず過ごしたトロールの
月日は幕を閉じ


降りそそぐ光を頼りに

七色の国へと
トロールは進む

ひとつ背中を見送る

ランタンの灯火。

end.
※2023.11.30
 Xにて投稿をしています。




✍️一言解説
・トロール(トロル)とは
妖精の一種(主に北欧)。各地域により伝承される話で、容姿は様々です。
ちなみにノルウェーでは、トロールの道路標識があるとのこと。
もしかしたら道路標識周辺にトロールがいるかもしれないと思うと、心なしか周囲へ対して優しい運転ができるようにkabocyaは思っています。



今回はファンタジーの世界の
トロールについて、綴ったpoemを
noteにて載せさせていただきました。

見つけてくださり、出逢ってくださり
ありがとうございます。

また次回の作品で、再会できますことを
楽しみにしています。

それでは…(*^^*)         kabocya

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