Kazuko Hirose

studio fuku の店長。 介護するひとを笑顔にすること。私の手仕事でひとを笑顔…

Kazuko Hirose

studio fuku の店長。 介護するひとを笑顔にすること。私の手仕事でひとを笑顔にすること。おばあちゃんになっても働いて笑ってること。それが私の夢であり、目標です。

マガジン

  • ひとり卒業制作 「動きとゆとり」編

    週1回のパターンスクールに通い始めて、5年がすぎました。専門学校なら2年次終了と同じくらいの時間を学んできました。 パターンスクールに卒業はないけれど、ちょうど良い区切りなので、いくつかのテーマで「ひとり卒業制作」に取り組むことにしました。 こちらは「動きとゆとり」編。岩波君代先生の豊富な現場経験から生まれた書籍「みんなにやさしい介護服」のご提案を、ひとつづつなぞり、パターン制作の観点から「動きとゆとり」について学んだことを整理します。 卒業制作なので、ご指摘、ご批判、アドバイスをいただけたら嬉しいし、有難いです。よろしくおねがいいたします。 なお、文化出版局「みんなにやさしい介護服」は残念ながら絶版となっており、一般書店や文化出版局では手に入りません。もし入手を希望される方がいらっしゃいましたら、お知らせください。岩波君代さんにおつなぎします。

  • ひとり卒業制作 白いシャツ編

    週1回のパターンスクールに通い始めて、5年がすぎました。専門学校なら2年次終了と同じくらいの時間を学んできました。 パターンスクールに卒業はないけれど、ちょうど良い区切りなので、いくつかのテーマで「ひとり卒業制作」に取り組むことにしました。 こちらは「白いシャツ」編。 背高扁平な私が、ひたすら自分が着たい、自分が心地よく感じられる「白いシャツ」を作ります。 もちろん、デザインやパターンはオリジナル。つたないながら自分で縫い上げます。 卒業制作なので、ご指摘、ご批判、アドバイスをいただけたら嬉しいし、有難いです。よろしくおねがいいたします。

  • 最期を支える人々  −母余命2ヶ月の日々−

最近の記事

ジーンズのリメイク

夫から「ジーンズのお尻が裂けた!」とメッセージが届いたときは、焦っているだろう本人には悪いけれど、笑ってしまいました。ほんとにそんなことあるんだ!  このジーンズは、後ろの革パッチにイタリアの街並みが手描きされています。 随分昔にふたりで旅したことが思い出されて、何だか嬉しくて買ったのでした。  だから、捨てられなくて、肩掛けバッグにリメイクしました。  ジーンズのディテールがいちいち可愛いので、なるべく「そのまま」を活かせるよう、股下をカットするだけのシンプルなリメイク

    • お祝いごとがある日のブラウス

      さくらもほころび、春がやってきたと心がそわそわする季節です。 学生なら卒業や入学、お仕事なら年度末を迎えたり、大きなプロジェクトが完了したり、スタートしたりと、いろんなお祝いごとがありますね。 そんなときに着たい、白いブラウスです。 ベースはラグランスリーブのたっぷりしたシルエット。 でも、じつはヘンテコな形のパターンで構成されています。色違いのブラウスで見ていただく方がわかりやすかもしれません。 このブラウスは、巻貝をイメージしてつくりました。どこを見ても柔らかな曲

      • 番外編 リバーシブルスカート その2

         昨年作ったリバーシブルスカートは叔母のお気に入り服となりました。  ただ、気になるところがひとつ。前身頃と後身頃を同じパターンで、2枚はぎのスカートにしたのですが、まぁ例によって前後など気にしない叔母のこと。脇を前後にして着ていることもあり、裾が跳ね上がって、不格好に見えます。  そこで、今回は4枚はぎのパターンにして、より円筒形に近づけてみました。こうすれば、ズボラな着方をしても、裾が綺麗に見えるはず....!  柄あわせに気をつければ、はぎめもそれほど気になりませ

        • I'm learning now

          少し厚めの生地で作ったシャツの上に、カーディガン。冬の幸せ。 5月に作ったオックスフォードのシャツ、より着心地が良いようにバージョンアップしたパターンで作りました。モザイク生地は、いままでに作った白いシャツの端切れ7種類で作りました。 ガゼットは、モザイクになる一歩手前の、ストライプ。 使用布 本体 Check&Stripe フランネルラパン アンティークホワイト     モザイク部 色々7種のコットン&リネン

        ジーンズのリメイク

        マガジン

        • ひとり卒業制作 「動きとゆとり」編
          10本
        • ひとり卒業制作 白いシャツ編
          10本
        • 最期を支える人々  −母余命2ヶ月の日々−
          53本

        記事

          Kさんのお気に入り服 -ロングコート-

           街にクリスマスの飾り付けが始まると、木枯らしの季節がやってきます。慌ててマフラーやロングコートを着込みたくなる、ちょうどそんな日に、Kさんにお会いしました。  Kさんは電動車いすで生活をされ、体に緊張がある(自分で意識していないのに力が入ってしまい、思い通りに動かせなくなる)ので、市販の服をそのままでは着られないことがあります。おしゃれなKさんは、素敵な服に出会ったら、どうやったらそれを着られるか、自分で知恵を絞ったり、知恵を持っている人を探す努力を惜しみません。もちろん

          Kさんのお気に入り服 -ロングコート-

          ウールのボウタイブラウス

          ここ数年、暑い暑い夏が終わった...と思ったら、あっという間に晩秋のようなひんやりとした空気に包まれるようになりました。 大好きな「シャツ1枚で過ごせる爽やかな季節」が短くなったように思います。 秋が深まるのを感じながらも、10月になったばかりだもの、もう少し、シャツ1枚で過ごしたいよね、とういわけで、ウール100%の柔らかな生地を使ったボウタイブラウス、作りました。 リボンブラウスといえば共布を使ったくるみボタンかな、と思って、材料が届くのを待っていたのですが、実際作っ

          ウールのボウタイブラウス

          ゆとりをつくる「あき」 その2

           ビジネススーツを仕事着にしていたころ、ジャケットを脱ぎ着するのは小さなストレスでした。コンパクトな肩まわり、タイトなシルエットが流行りだったこともあり、するっと着ることができず、自分の長い腕と大きな肩をひねりながら押し込んでいました。テレビで見るような颯爽としたキャリアウーマンには程遠い、モタモタとした現実です(笑)  今回は「みんなに優しい介護服」から、ジャケットを脱ぎ着しやすくする工夫を紹介します。 こちらは、なんでもない、ジャケットのように見えますが、 背中心にコ

          ゆとりをつくる「あき」 その2

          背筋を伸ばして歩くシャツ。

          やっと!やっと爽やかな季節がやってきました。高く澄んだ青空も、軽やかな風が吹き抜けるのも、甘い金木犀の香りも、待ちわびてました。9月です。 (今日はもう10月ですが...) 季節が確かに変わっていくのを感じたら、背筋を伸ばして、大きな歩幅で、伸びやかに歩きたくなりました。そんな秋の始まりに着たい白いシャツ、作りました。 まだ暑い日があるので、袖は7分に。 脇のプリーツがポイントです。カチッとしたシルエットですが、プリーツを加えたことで、軽やかさと着やすさが加わりました。

          背筋を伸ばして歩くシャツ。

          番外編 舞台衣装

          安室奈美恵さんが引退されましたね。歌や踊りが唯一無二でカッコいいというだけでなく、ご自身を音楽を体現するものとしてセルフプロデュースしていく姿を、仕事人として尊敬してました。 衣装も素敵でした。私のお気に入りは、Finallyツアーで登場するときに着ていた、赤のジャケット&ボリュームたっぷりのスカート。深い赤に黒のチュールを重ねていたのが、遠目にも立体感と存在感を感じて、印象的でした。コスプレするならこれだな!と思っていました。しませんけど(笑) そして最後の紅白歌合戦で

          番外編 舞台衣装

          ゆる〜り、ゆるりと過ごすシャツ

          あまりの暑さが続き、疲れがたまってくる8月。ようやく訪れた休暇では、こころもからだも、ゆるりとほぐしたいですね。 シンプルなシルエット。風がとおりぬけるゆとり。かぶりで着られる気軽さ。着崩れしない適度な首回りのあき。アイロンもしなくていい。とにかく、ゆる〜り、ゆるりと過ごせるよう、ノンストレスなシャツを目指しました。 水にうかんだ波紋をイメージして、レースを縫いつけました。でも何にも飾らない、シンプルなのもいいと思います。生地だけは、肌触りのいいものを選んで。 使用布 

          ゆる〜り、ゆるりと過ごすシャツ

          ゆとりをつくる「あき」

           アニメONEPIECEに体が自由に伸び縮みする「ゴムゴムの実」というのがでてきます。人間の体がゴムのように柔らかかったり、伸び縮みできたなら、ぴったりとした服も、硬いコスチュームも、するっと着られるに違いありません。しかし、私たちの世界にはゴムゴムの実はなく、人間の体が動く範囲には限りがあります。  そこで、洋服のほうに、人の動きについてゆく自由度を持たせることが必要になってきます。「寸法を大きくする」「伸び縮みする素材を使う」「あきをつくる」ことでゆとりを確保するのです。

          ゆとりをつくる「あき」

          たっぷりフレアのノースリーブシャツ

          強い強い陽射しに体力を奪われた7月。肩を出すのは苦手だけれど、さすがに暑くてノースリーブシャツを着たくなりました。 たっぷりとったフレアの動きが、蒸し暑い空気を軽やかにしてくれますように。甘くなりすぎないよう、襟とヨークでしゃきっとした感じにしました。 肩や二の腕がきれいに見えるラインと、タックの分量や向きのバランスをとるのが難しく、何度もトワルを組み直しました。肩幅、胸幅、アームホールのライン、タック分量、タックの向き、脇のライン。いくつもの要素を調整しながら、ようやく

          たっぷりフレアのノースリーブシャツ

          自分の生活や家族を守るのだって、簡単なことじゃない。だけど、自分ではコントロールできないことで苦境に立たされているひとが、そばにたくさんいる。 私の社会貢献は「ひとつき、いちにちぶん。」 収入があるときは、いちにちぶんのお給料を。 時間があるときは、いちにちぶんのボランティアを。

          自分の生活や家族を守るのだって、簡単なことじゃない。だけど、自分ではコントロールできないことで苦境に立たされているひとが、そばにたくさんいる。 私の社会貢献は「ひとつき、いちにちぶん。」 収入があるときは、いちにちぶんのお給料を。 時間があるときは、いちにちぶんのボランティアを。

          身幅のゆとり(前後ぐるり)

           前2回のNoteで、腕を動かしやすくするために、前身頃、後身頃それぞれにゆとりを確保するリフォームを紹介しました。今回は、身幅のゆとりが果たすもうひとつの大切な役割「脱ぎ着のしやすさ」に注目したリフォームです。  かぶりのシャツの脱ぎ方もひとそれぞれ。  腕の動きに不自由がなければ、腕をクロスして裾をつかみ、そのまま頭まで持ち上げて脱げますね。このときには、肩幅ぐるりがするっと抜けるだけのゆとりが必要です。  先に腕を抜いてから、肩→頭の順に抜いていく方法もあります。こ

          身幅のゆとり(前後ぐるり)

          ふんわりふっくら、レース袖のブラウス

          梅雨です。蒸し暑い。でも肌寒い。洋服選びに一番困る季節かもしれません。 じめじめした空気をそよ風のように感じられたら...そう思って、レースをたっぷり使った6月のブラウス、作りました。 身頃はタイトなシルエットなので、コンシールファスナーで脇を開けて着やすいようにしました。「動きとゆとり編」の学びも生きています。 使用布  身頃 Check&Stripe やさしいリネン アンティークホワイト      袖  NAGATO コットンレース #白いシャツ #白いブラウ

          ふんわりふっくら、レース袖のブラウス

          番外編 リバーシブルスカート

          「はじめに」でご紹介した、洋服の表も裏も楽しむ叔母のための「リバーシブルスカート」を新調しました。暑くなってきたので。 ひとつめは、二重仕立てのリバーシブルスカート。完全な袋状なので、縫い代は見えません。 (表1) (表2)  ふたつめは、ニット生地を一重で。脇の縫い代は折伏せに、ウェストと裾は三つ折りで仕上げました。凸凹した織りのおかげで、三つ折りも目立ちにくいのです。 (表1) (表2)実際は裏。でも、よくよく観察しないと、裏とは気づきません。 (脇の折伏せ

          番外編 リバーシブルスカート