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北海道はでっかいどうと叫ぶ大人

幼き頃、そう聞いた。日本人ならダジャレのフレーズで、耳にしたことがあるのではないか。 47都道府県を巡り、生まれてこのかた34年でざっくばらんではあるが制覇。最後の和歌山県へ到着した際、安堵とようやくかぁと半ば義務的に進んでいたこともあり、素直な嬉しさが混み上げてこなかった。7月初旬に一旦神奈川県へ帰り、一休みも束の間のこと。

 日本の四季折々、春夏秋冬と47都道府県の組み合わせで‟夏×北海道”にずっと行きたかったのだ。もれなく7月。富良野のラベンダー、美瑛の向日葵、知床をドライブ。そんなラップのような韻を踏み、訪れたい場へ。

 日程は10日間。半分はレンタカーでもう半分は小樽・札幌を電車移動。行きたいスポットは道東に集中していた。新千歳空港~富良野~十勝~帯広~釧路~阿寒湖~屈斜路湖~摩周湖~知床~網走~北見~層雲峡~旭川~美瑛~札幌。

 連日の一人レンタカーとゆうのが初めてであり、事前にざっと距離を把握していただけ。車中泊も踏まえ宿の予約は取らずでしたが、始まれば安全第一と昭和の幕末生まれには睡眠が重要。前日予約で進み、旭川では予約要らず万葉の湯の宿泊利用。終わってみれば5日半で1604キロであった。

 突き進めば進むほど視野が開けていく。鳥の声、川のせせらぎを聴く。豚丼や生ほっけを味わう。ラベンダーや牧場の香りを嗅ぐ。混浴風呂に浸かり、滝に触れる。五感で感じること、旅の醍醐味。旅が好き、その純粋な心を思い出したのだ。
知床の折り返し地点で、夕日を見ながら「でっかいどう~ありがとう」と叫んでしまったものだ、誰もいない海に向かって。

 地図で改めて見る北海道。単に面積だけではない大きさ。身体はほんのり大きく?美味しいものだらけ。ですがレンタカーは歌って(GLAYやジュディマリの90年代道民出身者の楽曲を中心に)、車から降りれば歩人(ほびっと)で、風呂で整えれば肥大まではいきません。
 心は広大に、スペースまでも生まれた。出入り自由な開放から全身の解放へ。北の大地に感謝。

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