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「早朝散歩」
梅雨の合間の薄曇りの早朝に
杖と一緒にのんびり散歩
ジメジメムシムシも
この時間は、そんなに感じない
ゆーっくり一歩ずつ
杖と一緒に歩くのにも慣れてきた
近くの川は、この季節
一気に伸びた草に覆われていて
水の流れが見えないほど
緑の生命力の逞しさよ
クラクラと眩しいほどで
わたしは魅入ってしまう
いつもの景色が
少しずつ変わっていく
ああ
もうすぐ梅雨が明ければ
また暑い夏がやってくる
同じようで違う夏
今年の夏がやってくる
緑の中を、わたしはまたゆっくりと
家への道を歩きだす
【詩集】「満月音匣」つきの より
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