「こころ」
この心ほど
思うに任せぬものは無し
忘れようと
願うものほど蘇り
忘れまいと
祈るものほど零れゆく
これほどに
揺れて乱れるものならば
いっそ動かぬ石となり
全てを止めてしまおうか
そんなことすら思いつつ
できぬ自分に苦笑する
嗚呼
この心ほど
思うに任せぬものは無し
あやして宥めて歩く道
わたしと心と二人連れ
浮世の旅を今日も往く
【詩集】「満月音匣」つきの より
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