「しあわせふしあわせ」

きっと

幸福と思えば
幸福は何処にでもあって
不幸を数えていけば
いくらでも見つけられてしまう

欠けたコップを悔やむより
それが自分のたったひとつのコップなら
そのコップで、まだ水を飲めることを
喜んで美味しいと思う方が、しあわせ

喉が乾いた時に水があること
飲む為のコップがあること
当たり前のようで
とても、しあわせなこと

ご飯が食べられること
それぞれの生命をいただく有り難さ
噛み締めると口中に広がる味わい
しあわせだなぁとしみじみ

失くしたものは恋しいけれど
なら今あるものを大切にしたい
此処にある喜びに感謝して
ああ、嬉しいなぁって思いたい

しあわせとふしあわせ
結局、紙一重、こころ次第で
景色は変わる

だからね

しあわせを見つけながら
歩いていこうよ

持たないものを悔やみ続けずに
持っているものを大切に抱きしめて

ねぇ
しあわせを探しながら
歩いていこうよ

【詩集】「満月音匣」つきの　より