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AI時代に高校生が学ぶといいこと 探究学習塾ナミカゼ#2_テクノロジー回①

日付(所要時間):2023年6月16日(計90分)
場所:気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ
学年(人数):1〜3学年有志(計9名)
概要:探究学習塾ナミカゼ2023 第2回目 テクノロジー回①
コーディネーター:加藤・成宮・渡邊・三浦

今回の探究学習塾ナミカゼは、全体は第2回目、テクロノジー回全4回のうちの1回目です。

少し難易度高めのエッジの効いた回ではありましたが、たくさんの対話の機会が生まれ、テクノロジーのそして人間の未来について考える回となりました。

シンギュラリティは、2025年にやってくる

2022年11月22日に公開された落合陽一さんの動画をみんなで視聴しました。同月30日にリリースされたChatGPT登場“前”の未来予測となるシンギュラリティ論が展開されている内容で注目を集めた(ている)動画です。

AIが人間の脳を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」。本来は2045年にシンギュラリティがやってくると言われていましたが、落合さんは2025年には実現すると動画で述べています。

AIが13秒で90秒の曲が完成…論文を執筆する必要性…専門職人の社会における今後…静的パッケージから動的インテラクションへの移行…などたくさんのキーワードが飛び出しました。難しい概念が飛び出すなかで、ナミカゼ生はときには頭を抱えながらも真剣な眼差しで動画に見入っていました。

【落合陽一のシンギュラリティ論】 ※ChatGPT登場“前”の未来予測

デジタルネイチャーとは

また、補足として、2023年4月に公開され動画の一部も視聴しました。ChatGPT登場“後”の未来予測として落合さんのデジタルネイチャー論が展開されています。

落合さんが提唱する、人・モノ・自然・計算機・データが接続され脱構築された新しい自然「デジタルネイチャー(計算機自然)」。これまでは、「人間vs自然」であった構図が、「自然vs計算機」に変化していく…

【落合陽一が描く ChatGPT後の世界】 ※ChatGPT登場“後”の未来予測

動画のなかでは、人間にしかできないこととは?のチャプターのなかで、人間はAIの奴隷といわれることについて語っている場面があります。農業は天気の奴隷といわれるけど、人間はそれなりに楽しみながら営んでいる側面もあると。さぁ、AI時代に生きる私たちは、どう捉えて、人間にしかできないことに向き合っていくのでしょうか。

AI時代に高校生が学ぶといいことは何だろう?

動画を視聴した後は、思ったことや感じたことを3人ずつのグループに分かれて対話し、全体で共有する時間にしました。

  • 山頂から見る絶景がいかに素敵な映像や写真であったとしても、大切なのは、山に登るまでのプロセスに価値がある。

  • 会社の上司といった存在は薄れていくのではないか。

  • 個々の能力の優劣の差がなくなっていくのではないか。

  • 目まぐるしいテクノロジーの変化のなかにいても、人間はその変化に気付けないこともあり得るだろう。実際に、4G⇒5Gで大きな変化には気付けなかった。

2025年にやってくるシンギュラリティを私たちはどう捉えて、向き合っていくのか。向き合わないという選択肢もあるでしょう。難しいテーマや内容も高校生が自分なりに咀嚼して思ったことを伝えている姿が印象的でした。


次に、「AI時代に高校生が学ぶといいことは何だろう?」という問いをコーディネーターもグループに入りながら対話ワークを行いました。ミッションとしては、学ぶといいことを3つ挙げてみること。

なかには”学ぶといいことはない”という意見も飛び出しました。参加した高校生は、正解のない対話をこれからも楽しんでほしいと思っています!


チェックアウト

最後の感想や気づきをGoogleフォームに記入するチェックアウトでは、こんな声が挙がりました。

  • AIの発展は、人々の生活を豊かにする一方で、人々を追い詰めることもできるのだと思った。”

  • 人間力って何だろうと思った。適応していく必要が必ずしもあるのだろうか。ますます、分からなくなった。”

  • AIが発達していく中で自分達がどんなことを学んだらいいか、それとも自然の流れに任せて自分達がしたいことをした方がいいのか。という(周りのナミカゼ生の)考え方の両方に共感できました。”

ナミカゼを企画・運営する私たちとしては、多様な考え方に対話のなかで触れることで、自分自身の価値観を磨いていってほしいと切に願っています。

このAI時代をそれぞれが意思を持って生き抜いていきましょう。次回のテクノロジー回②では、AIの専門家をゲスト講師にお招きする予定です。乞うご期待!

(文・気仙沼学びの産官学コンソーシアム 渡邊 国権)

↓前回記事はこちら↓


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