Keio Fashion Creator

2002年発足、服飾専門学校 ESMOD JAPONと提携し、2010年からファッショ…

Keio Fashion Creator

2002年発足、服飾専門学校 ESMOD JAPONと提携し、2010年からファッションショーを毎年開催している学生団体。ルックのデザインから縫製、ファッションショーの演出までを毎年自分たちで行い、社会に対する問いかけや主張を「服」や「ファッションショー」を通じて表現する。

マガジン

  • 【#VIEWPOINTS】

    ひとりひとり異なるアイデンティティや興味関心を持ちながらも、同じ学生服飾団体に所属する部員たち。彼ら / 彼女らがどのような【VIEWPOINTS : 視点】で今のファッション、カルチャーを捉えているのかを発信していきます。

  • 【#ENVISION】

    Keio FCでは1年に1回のファッションショー開催を中心的な活動として据えております。ここでは私たちがファッションショー制作、日々の活動の過程で何を【ENVISION : 心に描くこと】しているのかをインタビュー・コラム形式で発信していきます。

最近の記事

現役大学生デザイナーに聞く、ルック制作秘話やデザインへのこだわり Part4

Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「明晰夢」を開催した。デザイナー部員のうち8人がショーのルック制作を振り返る。全4回。 杉浦碧/日本女子大学3年生 ーショーテーマ“明晰夢”をどう自分なりに解釈し、ルックに落とし込みましたか。 杉浦: かけ離れている世界ではなく、似て非なる2つの世界を繋いでいくことだと解釈しました。共通点はありながらも、時代や状況によって変化が生まれるもの同士を融合し、ルックを作りました。 ー制作中、他部員との関

    • 現役大学生デザイナーに聞く、ルック制作秘話やデザインへのこだわり Part3

      Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「明晰夢」を開催した。デザイナー部員のうち8人がショーのルック制作を振り返る。全4回。 鈴木湖永/獨協大学2年生 ーショーテーマ“明晰夢”をどう自分なりに解釈し、ルックに落とし込みましたか。 鈴木: 明晰夢は現実と非現実の狭間であることを前提に、1つ目のルックは現実と非現実の要素を併せ持つ動物実験をベースに明晰夢を捉えました。 動物実験は化粧品や新薬開発などの研究や発展により、人の生活を豊かにしてい

      • 現役大学生デザイナーに聞く、ルック制作秘話やデザインへのこだわり Part2

        Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「明晰夢」を開催した。デザイナー部員のうち8人がショーのルック制作を振り返る。全4回。 飯島恒典/武蔵野美術大学1年生(現デザイナーチーフ) ーショーテーマ“明晰夢”をどう自分なりに解釈し、ルックに落とし込みましたか。 飯島: まず“明晰夢”を“シュルレアリスム=超現実”と解釈しました。 “シュルレアリスム”の理性的な制御や美学的・道徳的な概念から解放された所謂放心状態で遭遇できるものという部分に

        • 現役大学生デザイナーに聞く、ルック制作秘話やデザインへのこだわり Part1 

          Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「明晰夢」を開催した。デザイナー部員のうち8人がショーのルック制作を振り返る。全4回。 今井耶衣/文化学園大学3年生 (前デザイナーチーフ) ーショーテーマ“明晰夢”をどう自分なりに解釈し、ルックに落とし込みましたか。 今井: 女性ルックの方は、 明晰夢は夢と現実が分からなくなるニュアンスだったので、“なりたい理想の自分”と“今の自分”のようなものを表現しようと思い、上は少し2次元のような アニメに

        現役大学生デザイナーに聞く、ルック制作秘話やデザインへのこだわり Part4

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        • 【#VIEWPOINTS】
          10本
        • 【#ENVISION】
          1本

        記事

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part3

          Keio Fashion Creatorの2023年度ショーテーマは「明晰夢」であると発表された。当日まで約一週間となった今、今年度3年目となる部員13名にインタビューを行い、これまでの活動やショーに向ける想いを聞く。全3回。 -今年一年活動して大変だったことは何ですか? 中村: ファッションショーを作るにあたって、アパレルのファッションショーの主な一要素である、「顧客へのアイテムの提案」という要素はなく、「対社会の服を手段とした問いかけや表現」という要素をファックリでシ

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part3

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part2

          Keio Fashion Creatorの2023年度ショーテーマは「明晰夢」であると発表された。当日まで約一週間となった今、今年度3年目となる部員13名にインタビューを行い、これまでの活動やショーに向ける想いを聞く。全3回。 -今年一年活動して大変だったことは何ですか? 橋本: プレスの活動が大好きなので大変だと感じた場面は多くはありませんでしたが、ショーの会場が全く決まらなかった時は精神的に辛かったです。ディレクターから出された計100件以上の会場候補に対して、私含む

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part2

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part1

          Keio Fashion Creatorの2023年度ショーテーマは「明晰夢」であると発表された。当日まで約一週間となった今、今年度3年目となる部員13名にインタビューを行い、これまでの活動やショーに向ける想いを聞く。全3回。 -今年一年活動して大変だったことは何ですか? 小野: やはり学業や他の活動との両立が1番大変だったなと感じています。授業や課題の合間を縫って(時にはそれよりも優先して)ファックリの制作などを行いますが、その中で例えば寮内の催しだったり気になる教授の

          【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part1

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】呉服店店主に聞く「和服文化の魅力」

          9月13日(水)に和服文化の魅力に触れることを目的とした作品撮りとインタビューを行った。企画の実施にあたっては、都内最大級の呉服店として今年で創業170年目の伝統と歴史を重ねる白瀧呉服店さまに全面的にご協力いただいた。本記事では、白瀧呉服店店主 白瀧 佐太郎様に行ったインタビューの様子を取り上げる。 代々続く呉服店を継承していくことへの心象や、現在の和服文化をどのように捉えているかをお聞きした。 -白瀧呉服店を受け継ぐと決めたきっかけや時期について知りたいです。また受け継ぐ

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】呉服店店主に聞く「和服文化の魅力」

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 制作秘話 Part3

          9月13日(水)に和服文化の魅力に触れることを目的とした作品撮りとインタビューを行った。 企画の実施にあたっては、都内最大級の呉服店として今年で創業170年目の伝統と歴史を重ねる白瀧呉服店さまに全面的にご協力いただいた。 撮影に用いる振袖を選ぶ際には、呉服店の業務で行われているような顧客の要望に応じた振袖選びを体験するため、くじ引きによるモデルの特徴設定を行いました。 「家族構成」「モデルの性格タイプ」「着たい振袖の雰囲気」の3つの設定の中からそれぞれくじを引き、引いたく

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 制作秘話 Part3

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 製作秘話 Part2

          9月13日(水)に和服文化の魅力に触れることを目的とした作品撮りとインタビューを行った。 企画の実施にあたっては、都内最大級の呉服店として今年で創業170年目の伝統と歴史を重ねる白瀧呉服店さまに全面的にご協力いただいた。 撮影に用いる振袖を選ぶ際には、呉服店の業務で行われているような顧客の要望に応じた振袖選びを体験するため、くじ引きによるモデルの特徴設定を行った。 「家族構成」「モデルの性格タイプ」「着たい振袖の雰囲気」の3つの設定の中からそれぞれくじを引き、引いたくじ

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 製作秘話 Part2

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 製作秘話 Part1

          9月13日(水)に和服文化の魅力に触れることを目的とした作品撮りとインタビューを行った。 企画の実施にあたっては、都内最大級の呉服店として今年で創業170年目の伝統と歴史を重ねる白瀧呉服店さまに全面的にご協力いただいた。 撮影に用いる振袖を選ぶ際には、呉服店の業務で行われているような顧客の要望に応じた振袖選びを体験するため、くじ引きによるモデルの特徴設定を行った。 「家族構成」「モデルの性格タイプ」「着たい振袖の雰囲気」の3つの設定の中からそれぞれくじを引き、引いたくじ

          【Keio Fashion Creator×白瀧呉服店】 製作秘話 Part1

          大学生がLOOKBOOKを1から制作! 撮影のこだわりをリーダーにインタビュー Part2

          Keio Fashion Creatorにより「朝」「昼」「夜」の3つのテーマに沿って制作された今回のLOOKBOOK。各班のリーダーに制作のストーリーをインタビュー。全2回。 今村: ルックブックの見どころを教えてください。 撮影地を商店街にして、シャッターが閉まっている状態で朝を表現するということに一番こだわりました。 ルックが2つあるのですが、1つはまだ眠りについている街の中に、夢うつつでうっかり迷い込んでしまった感じのふわふわしたデザインで、もう1つはそれとは反対

          大学生がLOOKBOOKを1から制作! 撮影のこだわりをリーダーにインタビュー Part2

          大学生がLOOKBOOKを1から制作! 撮影のこだわりをリーダーにインタビュー Part1

          Keio Fashion Creatorにより「朝」「昼」「夜」の3つのテーマに沿って制作された今回のLOOKBOOK。各班のリーダーに制作のストーリーをインタビュー。全2回。 ーLOOKBOOKの見どころはなんですか。 林: 今回はチームの中で何人もデザイナーがいて、1つのテーマに沿ってデザイナー1人が1ルック制作しました。だから自分の解釈だけじゃなくて、チームとしての解釈にそって作っていく必要があったので、いつもと違ったクリエーションになったと思います。 そして実際に

          大学生がLOOKBOOKを1から制作! 撮影のこだわりをリーダーにインタビュー Part1

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part3

          Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「羽化」を開催した。デザイナー部員のうち17人がショーのルック制作を振り返る。全3回。 ー「羽化」というショーテーマを最初に聞いたとき、デザイナーという立場として、率直にどう感じましたか。 今井: シンプルでいいなと思いました。 西島: 意外とやりやすいテーマだと思いました。個性が出しやすそうだなと。 宗像: 2021年度のショーテーマ「MONTAGE」に比べて、表現するのが難しいテーマだと感じま

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part3

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part2

          Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「羽化」を開催した。デザイナー部員のうち17人がショーのルック制作を振り返る。全3回。 ーコンセプトの意図はなんですか。(現代においてタブーと設定されることや、ご自身が選択した問題意識の根底にどのような考えを持っていましたか) 安東: 私たちが一番囚われているタブーは、個性を出すことだと思います。多様性の時代に、むしろ自由になることを強要されているのではないかと感じました。 近藤: 政治に興味があり

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part2

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part1 

          Keio Fashion Creatorは昨年12月、ファッションショー「羽化」を開催した。デザイナー部員のうち17人がショーのルック制作を振り返る。全3回。 ーコンセプトをルックに落とし込む上で最も苦労した点はなんですか。 林: 形のないものを形にする上で、どういう伝え方をするか、どこまで追求するかということです。制作時間よりも考える時間のほうが長く、試行錯誤の繰り返しでした。 宮本: あまりファッションショーについて詳しくなく、服を表現手段として使うことに知識と理解

          現役大学生デザイナーに聞く「ルック制作とショーコンセプト」 Part1