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【Keio FCの3年目部員へインタビュー】これまでの製作活動を振り返って Part3

Keio Fashion Creatorの2023年度ショーテーマは「明晰夢」であると発表された。当日まで約一週間となった今、今年度3年目となる部員13名にインタビューを行い、これまでの活動やショーに向ける想いを聞く。全3回。

中村汐里 / 代表 立教大学 3年生
今井耶衣 / デザイナーチーフ 文化学園大学 3年生
浅野凛々子 / ディレクターチーフ 立教大学 3年生
関日真里 / プレスチーフ 東京家政大学 3年生
石田柚葉 / モデルマネージャーチーフ 学習院女子大学 3年生

-今年一年活動して大変だったことは何ですか?

中村:
ファッションショーを作るにあたって、アパレルのファッションショーの主な一要素である、「顧客へのアイテムの提案」という要素はなく、「対社会の服を手段とした問いかけや表現」という要素をファックリでショーを考える上で特に重視していました。
既存のファッションの世界のショーやビジネスを特にこの1年を通じて意識的に学んでいましたが、ファックリでファッションショーを作ることは、彼らとは軸が異なるオリジナルの部分も多く、その特徴や個性を見失わず進んでいくことの難しさはありました。
また、一言ではまとめづらいですが、ファックリの部員たちは好奇心のむき先も、考え方も、モチベーションも好きなスタイルもさまざま。みんなが個々にいろんなことを日々吸収していて、日々少しずつ変化している。だからこそ全体を捉えづらく、まとめるのは悩ましいけれど、全体として俯瞰して見た時そこが魅力でもあり、面白く思えるのだろうなと思います。

今井:
制作と幹部職の両立です。
自分のルックを考えているだけではいけないので、例年に比べてかなり大変でした。

浅野:
人数が多く、みんな一生懸命でそれぞれ考えがある人が多いのでぶつかったり、一つの結論を出すのに時間や労力がかかったこと。

関:
やはり、チーフを務めることは大変でした。様々な活動に責任を持つ一方で、なぜそのやり方を選び、なぜその活動を続けるのか、団体やプレスの在り方を再考する時間が必要でした。そのため、Keio Fashion Creatorについて多くの時間を費やし理解することに努め、プレスは団体のために何ができるのか模索し続けました。

石田:
モデル全体数の決定に至るまでが思ったようにはいかず、焦りました。
また幹部として、色んなバックグラウンドを持った学生が所属するKFCを運営していくことは、大変でした。でもひとりひとりの個性がこの団体のおもしろさに繋がっているともしみじみ思います。


-印象に残っている出来事はありますか?

中村:
1つには選べませんが、学生時代を注ぐものにファックリを選んでよかったと思います。色んな場所や方法があると思いますが、自分が大切にしたいこと、皆で創るということ、それをどのように届けるかということ、これらにがっつり向き合うことのできる場所でした。
番外編で憧れのトランシーバーを初めて持った時のことをあげます。一年生の頃バインダー持ってシーバーをつけて場内を動き回るのが夢でした。すぐに叶いました!笑

今井:
展示会です。
去年のルックの展示会でたくさんの方に楽しんで頂けるようにみんなで考えて当日を迎え、観に来てくださった方たちとお話しするのがとても楽しかったです。

浅野:
ファックリのともだちと何度も同じ喫茶店に行ったり、銭湯にいったりしたり、会議室で居残りしたりくだらないこと。
自分しか感じていないと思っていた価値観や感覚をファックリの友だちに会って初めて共感してもらえた時。

関:
楽しかったことも苦しかったことも、考えると本当にキリがありませんが、ふとした時に同期や後輩からかけられた言葉たちには沢山救われてきたなあ、としみじみ思います。
あとは、私の誕生日がプレス会議の日で、カップケーキにロウソクを立ててみんなでお祝いしてくれたことも印象に残っています笑

石田:
今までの活動を振り返ってみましたが、1つの出来事を挙げるのがなかなか難しいですね。楽しかった出来事も沢山あれば、大変だった思い出も記憶に残っています。
ルックブックのチームでロケ撮影に行ったことはよく覚えています。部員が試行錯誤しながら、モデルさんも協力的な素敵な方で、良い撮影でした。この団体に3年間所属していなければ得られなかった経験が沢山あります。


-1、2年目と今年の活動を比較して、何か変わったことはありますか?

中村:
まだまだですが、自分のことが前よりもわかるようになりました。全部を自分で頑張ろうとするのではなくて、ここは遠慮せず誰かを頼ろうとか、相談してみようとか、時に友に愛ある叱りを受けながら煮詰まった時の乗り越え方を学びました。
見た目の変化はあまりありません。黒髪も好きで変わらないし、服も趣味も、もともと好きだった空気感、世界観のものがもっと好きになりました。知識は増えたのでもっと入り込めるようになりました。年明けから大好きなショップで働きながら、大学で卒業研究をします。外の世界を入れつつ、これからも楽しく突き詰めたいです。


今井:
幹部になったということがいちばんの違いです。
1年目は友達の誘いで軽い気持ちで入ったので色々な学校の同世代の人と仲良くなれるいい団体だなと軽い気持ちで活動していました。
2年目では役職をディレクターとデザイナーを掛け持ちして自分が何がしたいのかを探していたので中々率先して仕事をしたり運営に目を向けたりすることはできていなかったと思います。
3年目はデザイナーチーフになり、当時は知ることもなかった幹部の大変さややりがいに気づき、自分だけでなく周りを気にしながら活動していくようになりました。


浅野:
チーフになってから最終判断をするという責任をもち、肩が重くなりました。周りの見え方、団体の見え方が180度変わり人を動かしつつ自分の目標を達成させることが大変でした。2年目までは仕事を振られたことが嬉しくてタスクをるんるんでこなしていたが、今年はやらなきゃという焦りと作品が団体を背負うことの責任の重みが苦しかったとこもありました。


関:
活動に対する考え方は大きく変わったと思います。1、2年目は、Keio Fashion Creatorとして活動する上で何が大切なのか探りながら、尊敬する先輩方の背中をがむしゃらに追いかけて活動していました。今までは「何かKeio Fashion Creatorのためになる活動がしたい」と考えて活動していましたが、今年度はチーフとしてはもちろん3年目として「プレス部員が不自由なく、楽しくKeio Fashion Creatorのためにできる活動できる環境を作りたい」という考え方に変化しました。
外見に関して、好みの変化はあまりありませんが本当に好きなものが突出した気はします。この団体に入って、好きなものを共有し理解してくれる人に出会うことができたからだと思います。


石田:
3年目・幹部としてこの団体と関わっていることが、事実として大きな違いでした。活動内容も、それに伴う責任の感じ方も大きく違いましたし、自分の意見が団体に大きく反映されるので、この団体の存在について考える時間が自然と増えました。
外見においては、1.2年目と派手に髪色を変えていましたが、3年目はずっと黒髪でいます笑それに比べて着ているものには大きな変化が無いような気がします。1年目の頃にショーで着た服は今でもお気に入りです。


-最後に、ショーに向けて意気込みをお願いします。

中村:
毎年ファッションショーには部員含め150人ほどの人が動いています。今年はモデルさんや外部のスタッフさん含め、例年と比べ同世代の割合がかなり多い体制です。「いいものを創りたいから」「ファックリが好きだから」という思いで協力の輪が広がっていて、その輪の中にいられることが幸せで有難いことだと感じています。

今回のファッションショー「明晰夢」を作っていく過程で1年間大事な学びをもらいました。今、このメッセージを携えたショーを創ることができて嬉しく思います。

創る側として関わる皆にとっても、観てくださるお客さんにとっても、今後の自分の人生のおいて、何かのきっかけやふとたち返ることができる場所になるよう、最後の最後まで心を込めていきます!
会場でお待ちしております!


今井:
Keio fashion creator一同全力で作り上げるファッションショーです。私たちの世代が、私たちの目線で、世の中をどうみていて、どう感じているのか、是非ご興味を持っていただけたら幸いです。最後まで全力で頑張ります。


浅野:
学生最後の大きな作品を、今の時代や自分自身に落とし込んでいただけたらと思いつくってきました。最後までがんばります。


関:
幹部をはじめ、同期、後輩、OGOBの先輩方、家族など、多くの方々に支えられてこの1年間活動を続けることができ、本当に嬉しく思います。また、ありがたいことに企業の方々も様々な形で私たちの活動の後押しをして下さいました。本年度は新しい繋がりや、今までになかった形での繋がりが広がりました。皆様の期待に応え、必ず最高のファッションショーをお届けします。
自慢の部員たちが作り上げたファッションショーが多くの人々の心に残るよう、最後まで全力を尽くします。


石田:
ショーを作る私たちと、それを見に来てくれるお客さんの両方を魅了するようなショーの成功を目指しています。そして当日はバックヤードをスムーズに動かすことが私たちのモデマネの重要な仕事になっています。モデルさんはもちろん、スタッフ全員が気持ちよくショーを迎えられるように頑張ります!


2022.12.13
KEN IMAMURA / RYUSEI TSUBO (INTERVIEWER)


【Keio Fashion Creator 関連リンク】

 ● IG : @keio_fashioncreator

 ● Twitter : @keio _fc

 ● HP : keiofashioncreator.com







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