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第10回 敬相 商品管理センターのチームビルディング論 『いつも笑顔で、朗らかに』

みなさんから「楽しみにしています」「note読んでます」という感想を徐々にいただけるようになり、最近、テンションが上がり気味の(株)敬相 広報の寺門です。

前回お届けした、企画・マーケティング課の記事はお読みいただけましたでしょうか。つねに「自分には何ができるか」と問い続ける内野さんの仕事術には、「いいチーム作り」のヒントが散りばめられていたように思いました。

今回ご紹介するのは、敬相が扱う膨大な商品の管理・梱包・発送を担う「商品管理センター」。

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埼玉県 鶴ヶ島市にある敬相自社ビルを訪れ、商品管理センター長である若宮いずみさんに、仕事術とチームビルティングについて語っていただきました。

商品管理センターは、敬相の各拠点をつなぐハブ

ーー 若宮さんよろしくお願いします。早速ですが、まずは商品管理センターの業務内容について教えていただけますか?

敬相では「電気通信事業工事」を行う企業様が求める、工事の備品・道具をお届けしていることはご存知かと思います。

ここ商品管理センターでは、そんなお客様からオーダーをいただく、工具類やケーブル類等の商品管理、梱包・発送作業を行なっております。基本的に全国にある敬相の各拠点では商品の在庫はあまり抱えず、必要な時に必要な分だけを、当センターから出荷しているんです。

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時には、直接お客様のもとにお届けすることもあります。出荷作業はほぼ毎日行っていて、多い時には50点以上の商品を送り出しています。

ーー それは多いですね……。大きなサイズの商品もあるでしょうし、大量の商品を扱うのは骨の折れる作業ですよね。何人体制で業務に当たっているのですか?

現在は計5名です(※2020年12月現在)。当センターのスタッフは全員女性なので、重量のある商品は苦労しますね(笑)。でも梱包時は、お客様への気遣いや商品に対する丁寧さが求められるので、女性ならではの心遣いで、みんなとても活躍してくれているんです。

私自身も専業主婦からキャリアチェンジをして敬相で働き始めたのですが、女性が自分らしくのびのびと活躍できる場所だと感じています。まさか、自分がセンター長を任せていただけるとは、ちょっと思っていなかったのですが(笑)。

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敬相では、各拠点の営業が受注してくれた商品を、さまざまな人・部署(例えば営業からサポートスタッフそして総務というように)を経由して、最終的に私たちが商品を送り出します。そんな私たち管理センターは、バトンリレーのアンカーのような存在なのかなと感じています。

ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが「商品とともに“気持ち”もお届けしたい」という想いで、つねに梱包・発送しているんです。

ーー 素敵ですね。管理センターには敬相の各拠点から注文が集まるということのことですが、そうなると他拠点のメンバーとやりとりをする機会も多いんですか?

そうですね。毎日、各拠点のスタッフの誰かしらと電話で話していますよ。長いことやりとりをしていると、各拠点の雰囲気も電話ごしからでも、わかるようになってきますね(笑)。

ある時、福岡営業所とやりとりをした際、所長の中島さんのアシスタントスタッフに忙しいかどうか聞いてみたんです。そうしたら「忙しいですし、毎日イジられてますから、大変ですね(笑)」と冗談混じりに返ってきて。

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上司である中島さんが隣にいる状態で、スタッフからそんなフランクな言葉が出ると言うことは、和気あいあいとした環境で働いているんだなあと感じて、こちらまでほっこりした気持ちになったんです。

各拠点の状況って、スタッフの声でなんとなくわかります。もし所内の雰囲気がピリピリとしていたら、大きい声を出しにくかったり、冗談を言いづらい雰囲気になるので。

ーー 顔を合わせずとも、各拠点で働くスタッフ一人ひとりの個性を、若宮さんは把握されていそうですね(笑)。

個性的なスタッフが多いので、話していて楽しいですよ。業務上の得意不得意や、性格的な部分も徐々にわかってくるので、それは仕事でも役立っています。

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たとえば、多数の拠点から同時に同じ商品の注文が入り、在庫が不足してしまった場合。このスタッフはお客様に納品が遅れることをハッキリと伝えられる。でも、こちらの拠点はお客様との取引実績が少なく、言い出しにくいだろう…と想像を巡らせて、後者に優先的に手配するように、工夫しています。

私たちも“営業の一員”。そんな意識で、商品を準備する

ーー 事務的なやりとりではなく、相手をよく見て柔軟に対応する必要があるということですね。ただ、商品の管理だけでも膨大な業務量ですよね。営業スタッフ個人の状況まで配慮するとなると、ちょっと大変ではありませんか?

営業スタッフは、お客様の前に出ていかなければいけないので、もっと大変だと思っています。私たちのミスで商品に不備があった場合でも、営業が矢面に立ち責任を取ってくれるんです。

だからこそ私たちは、最高の状態で商品を届けられるように、どうすればいいかをつねに考えなければいけないですし、私含めた商品管理センターのみんなが、“営業の一員”なんだという意識で働いているんです。

ーー 先ほど「商品と一緒に気持ちもお届けしたい」とお話しされていましたが、そう考えるようになったキッカケは何かあったのでしょうか?

ある時、売れずにずっと倉庫にねむっていた商品のオーダーが入ったんです。出荷作業をしながら「どうやって売ったんだろう?」とふと気になったんですよね。

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営業担当に電話して聞いてみたら「事前に資料を作り込んで、第一印象を工夫したんです。それが決め手になって売れました!」と、熱く語ってくれて……。営業の方がお客様に対して、どんな想いをもって仕事をしているのかがその時リアルに伝わってきたんですよね。そこから、どうやったらこの商品売れるんだろうって私自身も考えるようになっていきました。

私たちの仕事は、営業部や開発部、そして総務部がいて、初めて成り立つんです。だからこそ、みんなからのバトンをただ受け取るのではなく、高い意識と責任感を持って受け取る必要があるんだろうなと。

ーー 部署をこえたバトンリレーであり、高い視座のチームビルディングですね。敬相では一昨年からチーム制が導入されてました。チーム制前と比較して変化を感じた部分はありますでしょうか。

私たちの仕事に対するフィードバックが、圧倒的に増えたことです。これまでは、依頼通りに商品を梱包・出荷して、それで終わりでした。

でもチーム制導入後から徐々に、各拠点の営業スタッフから感謝のメールが届くようになったんです。たとえば、業務連絡のメール文の最後に「梱包が丁寧にされていて、お客様から“ありがとうございます”と言っていただけました」とサラっと書かれていることがあって。それだけでも、とても励みになるんですよね。

ーー そういえば、名古屋営業所の所長・苅米さんにお話をお聞きした時に、センターから受け取った梱包が丁寧だったことがきっかけで、「お客様の信頼を得ることができた」とお話してくださいましたよ。

本当ですか!そう言っていただけるのが一番うれしいですね。営業のみんながどう思ったのか、お客様の反応がどうだったのか。良い意見ももちろん嬉しいですが、時にそれが指摘だったとしても、商品管理センターのみんなは活気付きますし、「もっと良くするためにどうしよう?」といろんなアイデアが自然と出てきますから。

遠慮なく意見を交し合える距離感が、チームの理想

ーー 今、話に出た業務改善のアイデアですが、定期的にミーティングなどを実施しているのでしょうか?

わざわざ特別な場や時間を設けるのではなく、日々の業務に取組みながら、つねにみんなで話をしている感じですね。

敬相で扱う商品すべてが一定の大きさのダンボールに入ってれば、発送業務もラクなのですが、商品の形も大きさもさまざまです。それぞれの商品に包み方のマニュアルがあるわけではありませんから、その都度、考えながらパーフェクトな状態にする工夫を、みんなでしているんです。

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たとえば、倉庫内でも事務所内でも、「このプチプチ(梱包材)を丸めて、あの商品の梱包に使えないかな?」と急にアイデア会議が始まります(笑)。

「ちょっとやってみよう!」と誰かが席を立って倉庫へ行き、「やっぱりダメでした〜」と事務所に戻ってくる。そこから、またみんなで別のアプローチを考える。そんな日々です。他の会社さんからすると少しユルいと感じるかもしれませんが、私は、メンバーみんなのそんな行動力や柔軟な姿勢が、とても良いなと考えていますし、誇りに思っています。

ーー 意見を発信し行動することが、当たり前になっているんですね。確かに、さっき事務所内で若宮さんと他のメンバーが話されているのを遠目から見ていていたんですが、良い意味で上下関係を感じず、笑顔が溢れてて、楽しそうでした(笑)。雑談から生まれたアイデアで、実現したものはありますか?

いくつもありますよ。スタッフの一人がネットショッピングを利用したときに、商品と一緒に「ありがとうございます」と書かれたメッセージカードが入っていたのに気づき、そのことを雑談の中で、共有してくれたんです。それを聞いて、「うちでもやろう!」と、すぐに手書きの便箋を、商品と一緒に同梱することにしたんです。

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最近の例ですと、売れ行きが芳しくない商品をもっと宣伝しよう!とあるメンバーから意見が出て、そこから宣伝用のオリジナルのチラシを制作して、商品と一緒にお送りしています。

ーー 商品管理・発送だけでなく、販促のアイデアまで考えているんですね!?チラシはみなさんで制作したのですか?

お客様が目にするモノですから、美しくデザインされたチラシにしたかったので、東京本社の企画開発部に相談しました。

すると翌朝にはチラシデータが送られてきて…そのスピード感に驚きましたよ!すぐに印刷して、その日から使い始めました。企画開発部がすぐに応えてくれたから、実現したアイデアです。カタチになると手応えを感じますし、やる気も出ますよね。

ーー 拠点や部署を越えたサポートが、日常的に行われているんですね。それにしても、先ほども申した通りみなさんのフラットな関係性が伝わってきます。商品管理センターが、チームビルディングで、特に大切にされていることはなんでしょうか?

一番力を入れているのは、雰囲気づくり。遠慮なく何でも言い合える間柄が理想ですね。特に「安心して失敗できる環境」がチームにおいて重要かなと。

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どんなに気を付けていても、誰でも失敗はします。大事なのはミスが起こった時にすぐに相談して周囲を頼ることだと思うんです。でも、いざミスを起こしてしまった時って、「自分でどうにかしなければ!」と抱え込んでしまって視野が狭くなる人の方が多いようにも感じています。とくに、まだ業務に慣れていない新人のメンバーなんかはそうですね。

ーー ミスをしてすぐに周囲に頼るためには、頼りやすい雰囲気づくりが必要ということですね。その頼りやすい雰囲気を作るために、若宮さんが工夫していることはありますか?

常日頃からスタッフ一人ひとりの個性を把握しておくということでしょうか。やっぱり、私がみんなの性格を知っていないと、このメンバーは「抱え込んでしまっているのか?」それとも「殻を破ろうとしているのか」がわかりませんから。

具体的な取組みとしては、一人ひとりの性格を知るために、私は、経験の浅いメンバーには、たくさんの仕事を頼むようにしているんです(笑)。

ーー どういうことですか?

頼んだ業務すべてをこなしてほしいわけではないんです。いっぱいいっぱいになった時にすぐに誰かに「助けてください!」と言える性格かどうかを見ているんですよね。

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理想的なのは「すごい量なので手伝ってください!」と自ら言い出してくれること。言い出せないタイプのスタッフには、こちらから「テンパっているね〜」と冗談まじりで声をかけながら、頼みやすい雰囲気づくりをして、まずは「相談していいんだ」「頼っていいんだ」と身を持って感じてもらうようにしています。

ーー 敬相全体で大切にしている、メンバーの「こころの安全」をリーダーが担保するということですね。チーム内では若宮さんがムードメーカー的な立ち位置なのですか?

実はセンターには、代表の櫛田さんのお母様がいらっしゃるんですよ。底抜けに明るい方で、当センターの初代センター長でもあります。ムードメーカーは私ではなく、櫛田さんのお母様だと思います(笑)。

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どんなに忙しい時も、気持ちよく仕事を引き受けてくださるだけでなく、スムーズにモノゴトが進むように、いつも先回りして準備をしてくださいます。精神的にもサポートしてくださるので、尊敬しています。私のお手本ですね。

ーー 繁忙期などで忙しい時って、どうしても心に余裕がなくなって、イライラしたりギスギスしたりしてしまうこともあるかと思うのですが、その辺はいかがですか?

仕事が溜まってたり、予定通りにできないからと言ってイライラを抱え込むより、わいわい話しながらアイデアを考えた方が気分もいいし、建設的です。そしてもし自分では難しければ、すぐに周りを頼る。良いチームづくりのために必要なことは、案外シンプルなことばかりのような気がしています。

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でも、人間ですから、どうしても忙しいとピリピリしやすくなるとは思います。それに、プラベートで嫌なことや不幸なことがあれば、明るくするはキツイですよね。ですから、どんな時も無理に明るく振る舞えということではないんです。

ただ、良い雰囲気を作ること、そして良い距離感を保つ努力。それをチームリーダーである私が、怠ってはいけないと考えていますね。

日々、みんなの明るさ、優しさに救われているから

ーー それでは最後に。全国の拠点の皆様にスローガンをお聞きしているのですが、商品管理センターのスローガンをあげるとしたらどのようなものになりますか?

いつも笑顔で、朗らかに 】ですね。

忙しいときこそ口角を上げる。朗らかでいることで、こころにも余裕や思いやりが生まれ、結果的に行動そのものも良い方向へと変化していくと思うんです。先日、こんなことがありました。

倉庫内で片付けを後回しにしていた場所があったのですが、翌日見に行ったら、キレイに片付けられていたんです。同じ業務量を抱えながらも行動を起こしてくれたメンバーがいた。それがとても嬉しくて……。

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それぞれが自分で考え、行動しているので、私から指摘するようなことは、もうほとんどありません。相乗効果で、商品管理センターの環境全体が変わってきていると感じます。働く環境として成熟してきたといいますか。

チームメンバーの1名が産休に入っているのですが、復帰を希望してくれているんです。他にも、一度は敬相を離れたスタッフが「またここで働きたいです」と戻ってきてくれました。女性が長く働くという視点から見ても、すごくいい会社だなと、手前味噌かもしれませんが、あらためて思います。

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これからも柔軟に、良い変化を生み出していけるように、チーム全員が明るい笑顔で、元気いっぱいに日々の仕事に取組んでいきたいですね。私自身、みんなの笑顔や優しさに救われることが、本当に多いですから。


【広報部 後記】

敬相の各拠点と密接につながり、各営業メンバーの想いを知り尽くした若宮さん。彼女の語る「気持ちも一緒に届けたい」という言葉が、最後まで印象に残っていました。また若宮さんがつくられた居心地の良い雰囲気と、それに応えるかのように思いやりをもって働くメンバーの姿勢に、心動かされた広報 寺門でした。

商品管理センターでは今、新しいスタッフを募集しております。女性も働きやすい環境だと思いますので、お気軽にお問合わせ頂ければと思います。

次回は、商品管理センターと同じ自社ビル内にある「埼玉営業所」からお届けします。この埼玉営業所は、数多くのリーダーを輩出してきた営業所でもあります。いったい、どのようなチームビルディングが行われているのでしょうか?ご期待ください。



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