昔ばなしをひとつ

今、娘がまさに受験を目の前にしています。

数か月前のはなしですが、国語が苦手と言う話の中から、酔っぱらって自分の国語に関する昔ばなしをしたらしい。

自分も、国語は嫌いだったこと。しかしながら漢字だけは答えが決まっているから点がとれること、長文読解が、、、まず読むのが嫌い、意味がわからない、どんなに読んでも自分には作者は憑依してこないなどなど、国語のテストに対する愚痴というか、やるせなさというか、いずれにせよ、作者ではないのでキモチはわからん。文法とか、比喩とか、文学者じゃないので、今ではわかるが、学生だった当時はそんなんわかるかいって、もっとわかりやすく書かんかいって感じのはなしをしてたらしい。娘も多いに共感したらしい。

高校に入り、増田と言う若い現代国語の先生の授業を1年間受けた。面白かった。というか、自由だな、国語。表現とか、感じたままに受け止めていいんだ、、、という教えを受けた。そう、皆さんは夏目漱石ではないので、夏目漱石の気持ちはわからない、それが普通だ、と。当たり前の事だが、そんなこと言う先生は今まで自分の前には現れなかった。その一言で国語が軽くなった。国語嫌いが薄れた。

ただし、テストは別。テスト用の答えはあなたの思うままではだめです。作者の心を推察しろと。推察は訓練だから、、、って、そこは体育会のノリなんだわ。ま、増ティー(増田ティーチャー)は剣道部の顧問だからな。

そして、増ティーは、寝ている生徒に本を読ませ様とする。そして、三回呼んで起きないから諦めることをルーティーンにしていた。笑

そこら辺りで、増ティーの授業聞いてみたいと、娘が言っていた記憶。俺は酔っぱらって饒舌に話していたらしい。よく覚えていない。

なんにしても、その授業ではよく音読をさせられた。どちらかといえば、表に出ない自分も、全員が読まされるとなれば、案外スラスラと読めたものだとおもう。人前で喋ることもひとつ訓練だからって。喋るというのは考えながらとか、内容を準備してとかになるから難しい。本読むくらいなら考えなくていいからなーってノリ。寝てるやつは三回呼んで飛ばされるんだけど。

大人になって本を読む事が増えた。人前で喋る場面もある。そして本を読みながら増ティーの授業を思い出す。そして、ウイスキーを飲みながら、ちょっとひとり笑いする。

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