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【ショートショート】僕とママのタイムスリップコップ

「ママ、このいるかのコップ、僕のだよ!」

お水がいっぱい入ったいるかのコップを眺めながら、ゆうくんはママに言った。

「いまはね。でもね、これはママがあなたくらいの時に、ばぁばに買ってもらったコップなのよ。もう30年近く家にあるの。」

「そうなの?きれいだよ。」

「大切に使ってきたからよ。」

ゆうくんは、「ふーん」と首をかしげながら、机に置いてあったコップを、指でつんつんした。

すると、いるかの絵がコップの中で泳ぎだしたように見えた。

「いるか、泳いでる・・・」

ゆうくんがじーっといるかの絵を見つめていると。

ーあれ?ー

「おかあさ~ん!このいるかのコップほしい~!」

ゆうくんの目の前に、同い年くらいの女の子とお母さんが現れた。

「大事にする?」

「うん!ずーっと大事にする。」

女の子は、大切そうにコップを両手で持ち、ニッコリ笑っている。

次の瞬間。

ーあれ?ー

ゆうくんの手の中に、いるかのコップが優しく乗せられたような気がした。

「僕も大事にする」

(413文字)

***

ぽかさんのショートショートを見て、私も書いてみよう!と思い立ってすぐに書いてみました♪

ぽかさんのタイムスリップコップのおはなし面白いですよー,゚.:。+゚

企画元はこちらです♪たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました!またよろしくお願いします🍀




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