見出し画像

【通俗】三島は本格作家か?通俗作家か?

来月には、52才になる。
片付けておきたい事柄に
取り掛かりたい時期だ…。
全集読みもそろそろ始めたい。
余生の時間を考えたら、
全集読みをできる作家は
3人がいいところ、かなあ。

ところで、私には、
いつも書店に行く度に
顔を合わす人がいて、
どうも平静心じゃあ
いられないんです。

目の上のタンコブと言うべき
相手、それは三島由紀夫です。
凄く価値のある作家なら
彼の作品はみんな当然、読みたい。
ファンも多い。評価も高い。

ただ、太宰治ファン歴30年の私には
どうも三島は顔が見えないんですよ。

太宰は、好きと言われたい、
分かると言われたい、
ただその一心で、作家人生を
全うした人でした。
あとは私も、ひたすら太宰治の
そばに近づきたい一心。

ところが、
三島は素顔というか、本心が
どうもわからないのです。
だから、バカしあいを
してるような気になるんです。
三島は果たして古典主義の名匠か?
いや、オマセな自意識過剰の中坊か?

まあ、そんな雑念で
しのごの言わないで
三島作品も読み回ればいいのに!
って思ったりもするんですが、
なんて言うんですかね、
三島を片っ端から読んでから、
あれ、やっぱり見かけ倒し?
となるのは悔しいじゃないですか。

仮面の告白、
金閣寺、
禁色、
鏡子の家、
青の時代、
宴のあと、
豊穣の海シリーズは好きでしたが、
他はあまり来なかった。

並外れた古典の教養、
美しく鍛えられた文体、
あり余る自意識との格闘、
こうした美徳を三島ほど
持ち得た人もそうはいない。

そこまでは分かってるのに、
やはり、いや、実は
絢爛豪華な通俗小説に
過ぎないんじゃないかあ?
という疑念が頭を去りません。

もちろん、
通俗小説、通俗作家というのが
悪い訳でもないんですけど。

ディケンズやトルストイ、
フロベールも、
通俗作家たちでしたね。

太宰治もある意味では
通俗作家だったかもなあ?
通俗だからダメって話では
ないみたい。

実はそろそろ、全集読みに
取り組みたいんですが、
誰にしようか、悩み中で。
そこへ、三島まで???

って、なにも別に誰かに
強制される訳じゃないんですが。
汗。

それにしても、
誰にしようかな?全集読みは?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?