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【海外文学】現代は翻訳家がこんな開花してる幸運な季節

海外文学が今、熱いですね。
同じ位熱い時代がありました。
平成の前半、80年代、90年代です。

翻訳文学、それも主にアメリカ文学が
これくらい人気でした。
でも、平成時代の後半は
アメリカ文学も活気を失い、
翻訳文学の畑は
寒風が吹いていました。

それが、ここ数年、
韓国文学が沸いていたり、
日本でも翻訳家や評論家が
才能を開花させ、
日々、ネットを中心に、
話題の海外小説や外国の作家の情報を
拡散してくれるようになりました。

それまでは、
村上春樹と柴田元幸さんだのみ
だったのですよね…涙。

でも、近年は、鴻巣友季子、岸本佐知子、
金原瑞人、中条省平、亀山郁夫、
などなど、海外文学に欠かせない
翻訳家は枚挙にいとまもない位。

こうした才能の人がいなければ、
今みたいな海外文学の人気ぶりは
起きていなかったでしょう。
数年前から、ジワジワと
積み重ねられていたんですね。

話は変わりますが、
平成時代の海外文学といえば、
村上春樹の尽力は
実に大きかったと思います。
春樹の影響を受けた人の本棚には
フィッツジェラルド、
レイモンド・カーヴァー、
サリンジャー、
トルーマン・カポーティ、
マッカラーズ、
ティム・オブライエン、
グレース・ペイリー、
レイモンド・チャンドラー
といった村上春樹が翻訳した本が
びっしり並んでいるはずです。

まあ、少なくとも私は(笑)。

もう一人の雄、柴田元幸さんは、
そもそも、翻訳家だから、
その訳書をここで並べだしたら
行数が長大になるのでやめますが、
柴田さんのおかげで、
ポール・オースターや
ジャック・ロンドン、
レベッカ・ブラウン、
スチュワート・ダイベック、
リチャード・パワーズ、
トマス・ピンチョンを
身近に感じられました。

オースターは特に
現代アメリカのスター作家で
別格でしたが、いかんせん、
他には目覚ましい作家がいなく、
本国アメリカの小説が不作で…。
そんな時代に生きた翻訳家・
柴田元幸さんは、
ちょっと不運な季節に
生きてきた翻訳家だったかも
しれませんね。今は雑誌の編集に
熱を注いでいるようで…。

それにしても、今は翻訳文学が
以前より、ぐっと身近になりました。

海外文学というのは、
その本国で文学が
盛り上がってる必要もあるし、
また、日本国内の翻訳家や評論家が
才能であふれている必要もある、らしい。

今は、そのどちらもが
揃っている「幸福な季節」で
あることは確かです。ラッキー!

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