#即興小説
君と居ると死にそうだ!
奥手な僕が告白を決意したのは、君の造作があまりにすばらしかったからだ。
目や肌や髪が美しいのはもちろんのこと、微妙に噛み合わせがあっていない犬歯や、「ひひひ」というなんとも味わい深い引き笑いをしたりするところなんかも、魅力的だと思う。
君は、僕を殺せる凶器をたくさん持っている。
手が触れればきっと僕は、汗が噴き出しすぎて脱水かなにかで死ぬ。おでこをこつんとされたりしたら、そこからひびが入っ
ウィンドラボの風盗難事件
即興小説トレーニング
制限時間:15分 お題:100の風
誰も知らないと信じているけれど、この惑星に吹く風には分類がある。
ウィンドラボと呼ばれる無菌状態の研究施設に、風の種が厳重に保管されている。
今朝はいつもどおり出勤して、ちょっとぶかぶかの白衣を羽織って、部屋に入った。
透明なボトルが百本。
春夏秋冬・風の強さや湿気のレベルごとに、きちんとラベリングされて並んでいる……はずだった
手のひらサイズの彼女の瞳に月面を透かす
『即興小説トレーニング』というサイトで書きました。
制限時間:15分 お題「ちっちゃな恋人」
15分だと、小説の腕より、タイピングの速さを問われるような(?)
僕には秘密がある。
二年前、中学三年のときから、内緒で付き合っている恋人がいるのだ。
名前は更紗(さらさ)。
手のひらサイズの女の子で、透き通る白い肌に黒目がちな大きな瞳。桃色の唇。
つやつやの黒髪が胸のあたりまですとんと落ちて