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コロナ禍のアメリカ旅 ニューヨーク Vol.3

ニューヨークに来たならば高層タワーから街並みをぜひ見下ろしたい。10月にオープンしたばかりの全面ミラーのサミット展望台は、ガラスのフロアーなのでスカート禁止だそうだ。

オンラインのチケット購入を試みたが、ちょうどサンセットの時刻のチケットが売り切れだった。それならば定番のエンパイアステートビルディングに行こうと思った。世界で最も有名な高層建築で映画のキングコングが登ったこのビルは、今年で90周年を迎えた。サンセットの時刻をネットで早速、購入した。人気の時間帯らしく10ドル増しになっている。

同行者のKちゃんはニューヨークの昔の友達に会いに行ったので、その時間に合わせてわたしは一人でエンパイアステートビルディングに向かった。美しいアールデコ調のひときわ高いビルなので、すぐに目にとまる。そこに向かってズンズン歩く。ミッドタウンに宿泊しているので人気名所のタイムズスクエアもすぐそこだ。

入り口に着いたらなんと行列ができていた。これに並んだらわたしが選んだ時刻に間に合わないので、外にいた係に聞いたら並んで待てと言われた。待っている間にワクチンカードとIDを確認すると言う。わたしは一人で外出するため用心で財布を変えていた。ワクチンカードだけで、IDになる運転免許証は今持ってる財布には入れて来なかった。

係のおじさんは「何でもいいよ。フェイスブックのアカウントでもいい」と言ったが、社員証の写真がスマホに入っているのを思い出し、それを見せて事なきを得た。それから間もなくしてビルのなかに入れた。

早くしないと夕陽のショットが撮れなくなるーと、わたしは焦った。せっかくサンセット時の特別料金まで取られてるのに。エレベーターで80階に降りると展示物もそこそこにガラス張りの展望台に向かった。

絶景だった。夕陽に照らされたマンハッタンの景色が目に飛び込んで来た。

昨日、行ったワンワールドトレードセンターが遠くに見えた。自由の女神も小さくリバティ島に立っているのが見える。そして、ハドソン川の向こうには真っ赤な夕陽が今にも沈もうとしていた。

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わたしは夢中で写真を撮った。その形容しがたい美しさを少しでも多く残しておきたかった。

あっという間に夕陽が見えなくなると、今度は街に星屑が散りばめられたように美しいライトが灯った。小さく見える車も一つひとつが宝石になって輝きだした。

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係の人が大声で「86階行きのエレベーターが来ましたよ。そこへ行く料金も入ってるんですよー」と叫んだ。わたしは(そっちがメインじゃないの!)と他の客たちと、わさわさとエレベーターに乗って更に上に登った。

エレベーターを降りるとそこは、屋外の展望台で夜の寒さが押し寄せてきた。

窓ガラスがないので美しい写真が思う存分撮れた。さっきまでのオレンジ色の空が、あっという間に暗くなって色とりどりのライトが浮かび上がり絶景の夜景に変わった。ウーそれにしても寒い、でも本当に綺麗だ。来て良かった。お天気も良くて本当によかった。

ふと上を見上げたら満月と目が合った。パーフェクトなニューヨークの夜だった。

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