リードディレクターが語る『プロジェクト推進に必要な要素は知識とノウハウ、そして思考法!』
2021年3月18日(木)ジュニの過去の事例を踏まえつつノウハウを学べる、社内外を交えたオンライン勉強会【アソビゴコロXテクノロジーを勉強する会】の第2回目を開催しました!
2回目は10年以上のWebディレクター経験を持つ、リードディレクターの峯藤が、プロジェクトを成功に導くための『推進力を生むためのコトバ』をテーマに語りました。
峯藤が今回このテーマとしたのは、ディレクターに大事なのは、知識や経験というわかりやすいものだけでなく、そのベースにある意識や考え方なのではないか?という思いに至ったからです。ディレクション未経験の若手に、ノウハウだけを伝えてもすぐ実務に活かすのは難しいものです。まず大事なのは、それを使いこなすための考え方。そんな気づきからテーマが決まりました。
今回はその勉強会で語った「意識や考え方」を余すことなく記事化しました!
リードディレクター峯藤の紹介
1、ディレクションが難しい理由
IT/WEB業界においてディレクターの業務範囲は広がり続けています。
進行管理にはじまり、金額交渉・アクセス解析・マネジメント…会社によっても業務範囲は大きく異なります。さらにディレクションというスキルは、数値化できたり目に見えるものではないため言語化が難しく、知らない人にとっては分かりづらいのです。
そして、エンジニア、デザイナーとも違い、成果物も定義しづらいのもディレクションです。
ディレクターという立場はクライアント、社内チーム、パートナー会社など関わる関係者が多い傾向があるため、関係者によって技術的な知識に違いがあったり、立場ごとに話す内容を変える必要も出てきます。
だから、ディレクションは難しいのです。
2、2つのディレクション能力
web業界のディレクション能力というと、つい、Web/ITの専門的な知識に目がむきがちですが、その一方で、クライアントと向き合って打ち合わせをし、社内の職種の違うメンバーに伝えることもディレクションです。
○専門知識や専門スキル
SNS等のプロモ、マーケティング、最新技術、デザイン、システムエンジニアリングなど
○ベーススキル ←今回はこちらにフォーカス
プロジェクトを推進するためのコミュニュケーションや考え方、知識の使い方
今回はプロジェクトを推進させるベーススキルにフォーカスします。
3、ディレクションの5つのベーススキル
プロジェクト推進のためのベーススキルをさらに5つに分類しました。
5つのベーススキルから、様々な環境下で応用できる、汎用性の高い「ディレクション能力」と「コミュニケーション能力」に共通する、意識するべきポイント3つを詳しくお伝えします。
Point1 どの段階なのか?
Point2 打ち合わせの目的は?
Point3 誰に対してか?
4、Point1 どの段階なのか?プロジェクトは序盤、中盤、終盤?
プロジェクトは今、序盤、中盤、終盤の、どの段階でしょうか?
その局面ごとに話す内容や伝え方や表現方法が変わることを意識しましょう!
局面ごとに押さえておきたいチェックポイントも確認しましょう!
5、Point2 打ち合わせの目的は?「なぜ・何を・どのように」を意識!
プロジェクトを推進する上で避けては通れないのが”打ち合わせ”。
打ち合わせで意識するのは、5W2Hの中の「Why(なぜ)」「What(何を)」「HOW(どのように)」
そして、手ぶらで打ち合わせに臨んではいけません。仮説をもって打ち合わせに臨み、最短で回答を得るようにしましょう!
打ち合わせの目的を整理して、仮説を立てた上で、打ち合わせに望めば、クライアントに打ち合わせを開催する意義が伝わり、意思決定がスムーズになります!
6、Point3 誰に対してか?クライアント / 社内メンバー / 外部パートナー
ディレクションの対象は、クライアント / 社内メンバー / 外部パートナーの3つ。
それぞれ持っている情報、立ち位置が異なります。それぞれの立場でコトバや伝え方を組み立てる必要あります。
さらに、伝えたつもりでも、本当に相手に伝わっているのでしょうか?
相手が理解できる情報の粒度で渡せるように、相手の立場を想像しましょう。
7、各Pointの答えはフレームワークを活用しよう!
3つのポイントを意識したら、フレームワークを活用して、その意識するべきポイントの答えを効率的に導き出しましょう!
フレームワーク(ビジネスフレームワーク)とは
アイデアの発想、事業分析、タスクの洗い出しなどに使える、知的生産を実現するための効率的な枠組みです。有名なフレームワークに、PDCA、SWOT、マインドマップ、3Cなどがあります。
そんなフレームワークですが、自分が普段使っているものをいくつか紹介します。また、その中には、オリジナルのフレームワークをそのまま使うだけでなく自分なりにアレンジして使用しているものもあります。
■フレームワーク1「1分で話せ」より
■フレームワーク2「空→雨→傘」
■フレームワーク3「X=A→B」
■フレームワーク4「コンポーネント/ストラクチャー/ストーリー」
■フレームワーク5「コントロールできる範囲」
自分が普段から使っているフレームワーク5つを紹介しました。
ただ、フレームワークを公式のように覚えれば良いのではなく、自分が使いやすいフレームワークを選び、使い倒す中でカスタマイズすることが重要です。まずは、使い続けて慣れてきたら、自分なりに楽しんで、自分の色を出していきましょう。
8、まとめ
ディレクション業務において、専門知識や専門スキルはもちろん大事です。
それに匹敵するくらい、打ち合わせに臨む意識やコミュニケーションなどのベーススキルも非常に重要です。このベーススキルがクライアントの意思決定を後押しし、社内コミュニケーションを円滑にして推進力を生み出します。
ディレクション能力は大きく2つ
○武器としての専門スキル
例えば、ディレクターの業務に活かしやすい知識やスキルに、企画力、UI/UXへの知見、AIなどの情報設計がありますが、それにプラスして、各自の興味関心に合わせて、SNSマーケティング、マーケティングオートメーション、グロースハック、システムエンジニアリングなどを知識に加えると良いと思います。
○プロジェクトを推進するベーススキル
ただし、武器としての専門知識を使いこなすためのベーススキルも必要だと思います。
・時間軸で考えられる力
「Point1 どの段階なのか?プロジェクトは序盤、中盤、終盤?」
・目的を整理して伝えられる力
「Point2 打ち合わせの目的は?「なぜ・何を・どのように」を意識!」
・関係者を想像できる力
「Point3 誰に対してか?クライアント / 社内メンバー / 外部パートナー」
▶︎ 3つのPointに必要な答えは、“フレームワーク”を活用して効率的に導き出す!
ディレクションという業務は奥が深いです。同時に色んな事に関わることのできるチャンスです。そして、抽象的であるということは解釈も自由。自分の色を出しながらディレクションを楽しみましょう!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?