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新宿 但馬屋珈琲店 ──オトナの通な嗜みを

新宿西口
思い出横丁の一角にお店を構える但馬屋珈琲さん。

歴史深いお店さんが新宿という町をどのように見守ってきたのか、愛されてきたのか、取材させて頂いた♚

Since 1964

但馬屋珈琲店さんの歴史を遡ると、1945年。
終戦にまで遡る

創業者故倉田数雄さんが個人営業で旅行鞄や雑貨の卸・小売を始めたことに始まる

1959年には今の但馬屋珈琲店がある場所に総合洋品店を開業。
この頃からこの場所にあり続けるって本当に頭が上がらないと感動。

人は色んな場所で生まれ、生活し、旅をし、住む場所を変えていく
でもお店はその場所でそんな人の流れをじっと見つめてる。
そう思うと喫茶店は私たちを見守り続けてくれているお地蔵さんのような、温かい場所だということに気がつく


1964年に純喫茶『エデン』がスタートし、87年に現在の『但馬屋珈琲店』という名前に変わった

こだわり

但馬屋珈琲店さんに来られるお客さんは新宿という土地柄もあって、以前は40~50代のサラリーマンが多かった
そんな忙しいビジネスパーソンのために、憩いの場を提供したい、ほっとできる空間を提供したいという思いでお店を経営なさっている

まさに


《オトナの通な嗜み》

『まずは常連さん第一に』

年配のお客様も多く、またこの空間を気に入ってきてくださるお客様も多い

だからこそ、そんなお客様にこそ丁寧なおもてなしを。

店内での携帯の使用は基本的に控えてもらうよう呼びかけている
私たち若い世代はついどこでも携帯を開いてしまうが、《なにもしない》時間の流れを感じていないし、知らないように思う。

携帯や世俗的なものを置いてリセットする時間。
この時間を知らないまま年齢を重ねてしまうのか___
敢えてぼうっと過ごす時間が私は好きだからこそ、それを知らない若者たちを嘆く

但馬屋珈琲店さんでは、携帯使用を控えてもらうことで日常の忙しなさを忘れられる。
ゆったりした空間で1人のんびりできる。

まさに私が追い求めていた空間がそこにある。

特選ブレンドコーヒー

但馬屋珈琲店さんが提供する珈琲はネルドリップ式
加えてお店の2階で自家焙煎している

ブレンドコーヒーには、コロンビア、ブラジル、グアテマラの豆が使用されているが、これらを単品でローストし、配合している

手間ひまかかる工程を積むことで、より品質の高いコーヒーが味わえる

深煎りのコーヒーは酸味や雑味がなくとっても美味しい🌳

カップもその人に合わせて出してくれるそう。
スーツの色目や服装などから店員さんが選んでくれる

毎度何が出てくるか楽しみにできるのも素敵✨


珈琲ぜんざいも深煎りコーヒーをゼリーにして、餡子をのせたぜんざいで、甘すぎず大人な味わい

またミルクピッチャーもレトロ感があって素敵です、とお伝えすると、丁寧に磨いていらっしゃるとのこと🌹

小さなところにまでこだわりがあり、そのこだわりが独りよがりではなく、お客さんが快適に過ごせるためのものだと思うとより感慨深い

無骨で男性的?

珈琲をじっくり味わいたい
ゆっくり休みたい
やや暗めの店内で古風な昔ながらの木材を用いた内装

お店のどの側面を切り取っても1面ガラス張りの吹き抜け感のある開放的なカフェとは異なっていて、一見無骨に見えるかもしれないと語ってくれたが

むしろそのくらい無骨な方が、下手に緊張せず自分の時間を楽しめる気がする

カフェに行くと、写真を撮ることに夢中な同世代の若い子たちを目にするとなかなかゆったりできないが、
このお店に集う人達は自分だけの時間を過ごしに来ている気がして

お客さんとも、店員さんとも、程よい距離感でいられる

新宿に訪れた時、新宿の人混みに疲れた時はぜひ但馬屋珈琲店によって欲しい

扉を開けると
そこはもう別世界に変わっている

本格派の珈琲を楽しみたい方も是非、マナーを守ってお店に来店してみてください

またお豆は百貨店さんにも卸しているそうなので、気になる方はそちらもお買い求めください

店舗情報
アクセス▶︎ 新宿駅西口より徒歩3分
営業時間▶︎ 10:00~23:00
定休日▶︎ 元旦

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