純喫茶ROYAL 『お客様全員が楽しめる珈琲を』
皆さんは有楽町という場所にどのようなイメージをもっているだろうか?
東京交通会館
地下にある純喫茶ローヤルさん
有楽町といえばビジネスのサラリーマンが多く集っている街でもあり
一方パスポートセンターにパスポートの申請をしにやってくる人々が行き交う。
銀座や日比谷も近く、丸の内までも歩ける街、有楽町。
土日は銀座に寄った方々が帰りに立ち寄る場所でもあり、ほっと一息つける、
そんな有楽町は庶民的な感覚を持ち合わせた街だ。
豪華な内装
ローヤルの創業者さんは陶器や美術品にこだわりがあったそうで、内装はとても作り込まれている
お店は入ってすぐの空間と、右奥の少し開けた空間との2つで構成されている
お店に入って突き当たり奥の壁にはステンドグラスがはまっていて
静かにやや落ち着いた雰囲気で過ごしたい方は手前の席を利用するのをおすすめしたい
奥の開けた空間は、赤色の壁紙に赤色の椅子が並んでいて
少しポップな、豪華な様相に。
天井にはシャンデリアや
壁には横に長い大きな鏡など細部までこだわり抜いた内装の中に
スーツを着たサラリーマンが商談をしている会話が聞こえて、そのギャップを楽しむのもまた一興である。
壁紙は半円と正方形を用いた幾何学文様で、一見簡素に見えるが、光沢感があり非常に上品。
質感のゴージャスさと紋様の控えめさが相乗効果的にお店の雰囲気を支えている
(壁紙が大好きというファンもいるそうです)
回転率は考えない
お店の接客で大切になさっていることはございますか?とお聞きしたところ、
『1人のお客様にどう向き合うかを大切にしている』
と語ってくれました。
具体的にどういうことか、というと
喫茶ローヤルさんのスタッフさんは
✔︎︎︎︎全員ベテランさん
✔︎︎︎︎8人という少数精鋭のエキスパート!
少し年次の高い男性スタッフさんが優しい笑顔で迎えてくれる印象がある
昔は女性に制服を着てもらって営業していたこともあったそうだが、時代もあり、今はむしろ経験者の男性を採用することで、来てもらうお客様に安心感をお届けしている。
『若いバイトさんは確かに効率がいいかもしれないけれど、でも短期で替わってしまうでしょう?
そうすると常連さんの好みやその人の傾向が掴めないまま終わってしまう。
ベテランのスタッフを雇うことで、お客様第一のお店が出来上がると思うんです』
このお言葉を聞いた時にハッとさせられた。
確かに自分がアルバイトとして入ると、どうしてもお客様のお顔と傾向を一致させるのに時間が必要になる
でも経験者で、長く務めていると、来るお客様のお顔も覚えられ、お互いに安心感と信頼感をを持ってコミュニケーションがとれる。
『うちはスタッフを信頼しているから、何も指導とかしていないんですよ。でもそれぞれがちゃんとお客様と丁寧に接しているから、愛されてくれる』
こうしたお店の考えは、実は提供されるコーヒーにも反映されている
ローヤルのコーヒー
『コーヒーって好みがあるでしょう?』
そう語ってくれる支配人の野山さん
『酸味が苦手とか、苦味が嫌いとか、
1人で好きな喫茶店に行く分には、自分の好みに合わせられると思う。
でもここは上司と一緒に来たり、待ち合わせになったり、友達で来たり、色んな人が来るから』
この言葉にもなるほどと改めて気付かされることが多い
確かに友達と喫茶店に行く時は相手の好みを考えてしまうものだ
でも喫茶ローヤルにはその必要が無い
なぜなら
『どんな人が来ても飲みやすいコーヒー』
を提供しているから。
カップも昔はこだわって装飾のあるものを使用していたようだが、それも好みが出てしまう
極力好みに左右されないよう、白いカップで提供するように変えたそう。
しかしただ単調になったわけではない。
スタッフの方とやり取りしたり、何回か足を運べば必ず顔を覚えてくれる。その安堵感が喫茶ローヤルにはある。
Menu
今ではたくさんの新しいメニューも出ているが、どういった経緯でメニューを考案しているか伺うと
『都庁がなくなってからお客様が激減してしまってね。
それで昔ながらの厨房の造りで作れるものを作ろうというのがきっかけだった』
と話してくれた。
野山さんは休日は都内を回り、デパートで女性のファッションや流行を見るようにしているという。
喫茶店とは無関係に思えるが、
こうした流行を見ることでメニューの考案にも繋がるという。
✔︎︎︎︎ハニートースト 600円
昔からある人気メニュー。
分厚いトーストにたっぷりのハニーがのっている
ジュワッと広がる甘みとトーストの柔らかさがとても美味しい
またパフェなども女性には人気メニューで、こちらもしっかり女性をターゲットに作られている
最近はクリームソーダなども人気だそう。
狙ったところにスバっとメニューを考案できるのは
日々の野山さんの観察眼の賜物である。
最後に
純喫茶らしい昔ながらのショーケースも入口と、廊下側に2箇所。
有楽町という土地でこれからも長く愛されていくだろう。
どんな人も訪れやすいように、ベテランのスタッフさん方が迎え入れてくれる場所
少しでも気になる方は1度訪れて見てほしい。
何度でも足を運びたくなる、ほっこりした居場所になるはずだから____
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