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地域ブランドのつくり方

いざ、地方創生、地方のブランディングを始めようとしても、上手くできるかどうか不安になるものです。そこで今回は、リスナーからの7つの質問に答える形で、地域商社こゆ財団代表 齋藤潤一がブランディングで心がけていることに迫ります。

地域の魅力ってなんですか?

従来の地方の魅力といえば、水が美味しい、空気がきれいというようなことが言われてきました。しかし、今では「魅力」のあり方が大きく変わっているといえます。

一言で言えば、魅力は人によるということです。

人によって価値観、大切にしたいものは違うので、地方の魅力となり得るものも多種多様となります。つまり、各々の価値観に訴えかけられるようなカスタマイズがこれまで以上に重要になっているともいえるでしょう。

多様性に応えようとすると、ブランディングデザインは難しくなりますが、ブランドの軸を変えなければならないということではありません。ブランドとしての、ビジョン・ミッション・バリュー・パーパスはしっかり軸として持ちながらも、個人個人の哲学を様々な形で尊重できる形が理想といえます。

伝わりやすいメッセージは大きな武器になるので、強いメッセージ性を元に一気に拡散、コアなファンを増やしていくことが重要です。

コロナ禍で影響を受けた部分はありますか?

新型コロナウイルス禍で地方のブランディングが大きな影響を受けたとは感じません。ただし、感染症対策としてソーシャルディスタンスの重要性が叫ばれる中、田舎はそもそも人が少ないことはプラスに働きます。いつでもソーシャルディスタンスが保たれるのは、新しい魅力の一つとなり得る可能性があるでしょう。

何もないといわれる地域でもブランディングできますか?

この質問には大きな誤解があります。実際には、なにもないのではなく、なにも見ていないということです。街を見て回ればキラリと光るものが必ずなにかあります。なにもないと悲観的になるのではなく、絶対なにかあるはずだと、信じる気持ちを忘れないでください。

なにもないという思考から抜け出して、魅力を見つけるコツは、街歩きと人の声を大切にすることです。

何かを見つけるという気持ちで街を歩くと、新しい魅力が発見できることもあります。そして、中にいると普段の光景となって、魅力に気づきにくいので、外からの声を聞いてみるのはおすすめです。そして、魅力の根底のあるのは人の想いですので、その場所を大切に想っている人の声は非常に大切にしてほしいと思います。

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