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【環境】日本における国際リサイクルへの取り組み

こんにちは。ゴミ問題にうるさいゴミ人間です。
違います。新小樽少年です。

今回で連載第6回目になります。いいね!の数が少ないことから、
この連載、人気ないんじゃないか…?
と思い始めています。
とはいえ発信は続けていく予定です。(笑)

1.前回のまとめ

前回のイイね!があまりつかなかった記事では、中古品や再生資源の越境移動に関する国際ルールについて取り上げました。

その代表格とする「バーゼル条約」や、貿易の監視過程や国ごとに求められる社会的責任について触れました。

そして今回は日本がこのような国境を超えたリサイクルにどのように対処しているのかを言及していきます。

2.日本で国際リサイクルが注目された理由

日本では戦後の間もないころ、資源不足によるリサイクルが進められました。1990年代ごろには廃棄物不法投棄が問題になり、急速に法整備が進められました。以下にまとめます。

1995年 容器包装リサイクル法
1998年 家電リサイクル法
2000年 循環型社会形成推進基本法
2000年 建設リサイクル法
2000年 食品リサイクル法
2002年 自動車リサイクル法
2010年 小型家電リサイクル法

これらは廃棄物の再資源化に貢献しました。
しかしその傍らで、再生資源や中古品の輸出が増加しました。
国内で製造された車や家電製品は解体され、海外に輸出されました。

国内で生産されたものが海外に輸出されると、資源循環率が悪くなります

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上の図は環境省の循環利用率の推移を表したものです。
2001年に一度低下して以来、上昇傾向にあります。
しかし10%~20%の間と循環利用率は依然として低いです。

3.「3R」の国際展開と貿易の障壁

「持続可能な開発のための科学技術ー「3R」行動計画及び実施の進捗」が2004年に合意されました。

「3R」とはリデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)のことを指します。

日本はこの「3R」を奨励するためにも、これに適した科学技術の発展、途上国への環境教育の支援などを目標として掲げました。

アメリカなどは再製造品に関する貿易障壁の撤廃に取り組んでいます。これは赤字貿易が大きいアメリカらしい政策ともいえます。

アメリカの貿易障壁の撤廃はいい結果が出ているかよくわからないですが、日本はベトナムやマレーシアなどの発展途上国に環境意識の啓蒙活動やリサイクル法確立に向けた計画支援などを行ったようです。

資源循環率が低く、資源も外国依存の国(日本)の啓蒙活動や計画策定の協力に魅力などあるのか?というのが私の意見ですが(笑)

4.国際秩序への貢献

これまで日本の環境省が先頭となり、東南アジア諸国を含む有害廃棄物の貿易ネットワークが構築されてきました。

どのようなネットワークかと言うと、「各国の法令の変更などの情報共有」や「貿易をいかに円滑にするか」のようなワークショップが設けられていることです。

これは会合形式のようですが、実際の行動にはつながってはいません。よって、不要不急とはこのような会合のことであり、リモート状態でも可能だと思います。

5.より望ましい国際リサイクルに向けて

輸出業者は品質のいい中古品の輸出が求められています。
これは再利用してもらう立場を考慮し安定輸出への取り組みともいえます。

廃プラスチックや再製造商品なども基準を設けることで、
その中古品や資源の品質を担保することになります。


中国がプラスチック輸入に制限をかけたように、環境問題への意識はグローバル規模で高揚しています。

こうした環境問題を防ぐためにも、私たち一人一人が環境問題に関心を向け、リサイクルや中古品の処理に関する正しい情報を入れることは重要だと考えています。

新小樽少年

6.参考文献

環境省「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」(2020/04/25 online)

この記事は小島道一(2018)「リサイクルと世界経済」中公新書、p169-203を基に書いています。



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