解像度が高い・低いってよくいわれるけどどうやって高めたらよいのか問題への解〜「解像度が高い人」がすべてを手にいれる
自分も気がつけば40歳も目前。
本書もいわゆる新入社員や若手社員向けの本、にカテゴライズされるのでしょうが担当業務の1つに部門教育の計画立案と運用、があり役に立ちそうなものは手に取るようにしています。
自分が尊敬している会社のOBの方がおり、その方は
「ビジネス関連の本を年間50冊を読めってある人に言われてたけど、40冊弱しか読めなかったな〜」なんてことをおっしゃってました。
話をしていても、事業戦略の話をしたかと思うと、「失敗の本質」を引きながら日本軍の戦争の「戦略」「戦術」の話にとび、なぜかクラウゼウィッツの「戦争論」まで遡ったりするというカバー範囲の広さ。
教養がある方が偉い・偉くないなんてことはないのでしょうが、シンプルに知識が豊富の人は話が面白いなぁと思わせてくれる方です。
そんな体験もあり、自分もそんなにたくさんは読めてませんが、月2冊程度は読もうと思って本屋をぶらついたり、アマゾンをみたり。
本書は、時々書籍選びの参考にしているもとやまさんがおすすめしていた一冊で、本屋さんで立ち読みした感触でも「新入社員とかの考え方の講義に使えるのでは?」と思ったので購入した、というもの。
読んでみたところ、おすすめされるだけあって「よくもまあここまでわかりやすく言語化できたもんだ」という印象(上から目線ですみません)でした。
上司に書類を説明するときに、全然想定外の質問が来てしどろもどろになってしまった方、なかなか理解してもらえず苦労している方などには間違いなく気づき・学びのある一冊です。
例題が多数掲載されていて、著者の思考を追体験できるのも実践的でよいかと。
質問:「免許がなくても運転できる乗り物」を5つあげよ。
多分、自分をはじめ受験戦争を乗り越えてきた方の大半は、こんな質問をされたときに条件反射的に「答え」を探しにいってしまうのではないでしょうか?
勝手な想像が多分に入っておりますが、多分、こうやってモグラ叩き的に答えを探し、5個というゴールを満足すればそこで完了、という感じでしょうか。
そんなあなた、残念ながら できる1% ではなさそうです。
(偉そうに言いますが、自分もちょっと前までこんな感じでしたw)
今回は明確な質問でかつ答えの数も5個となっておりましたが、自分たちの通常の行に置き換えてみたとき、答えがx個とされることは、ほとんどありませんよね。
例えば、業績を向上させたい、という大きな問い・課題があるとすると、答えもほぼ無限にあるわけです。
大事なのは、そんな無限の選択肢の中、抜け漏れない思考をし、効果的な打ち手をとること。
上の残念な思考のサンプルは、めちゃくちゃ抜け漏れが生じる可能性が高くなるのはなんとなくご理解いただけるかと。
自分が上司だったら、
・ゴーカートとか、エンジン付きの乗り物が入ってないけど・・
・陸の乗り物だらけだけど、海の乗り物、雪上の乗り物、空中の乗り物ってない?
とか(いやらしい)ツッコミを入れてしまいそうです。
問いの反対条件のものを考えてみる
著者は、そんなことを解決策の一つとして提示しています。
まず第一に思いつくのは、自動車でしょう。
自動車がでてくればバスやトラック、車輪の数が違うバイク。
発展させるとクレーン車やブルドーザーなど普通免許以外が必要な車。
で、さらには電車や機関車といった軌道上を走る乗り物。
陸上を自由、軌道上を走る乗り物があるとすると、船舶もありだな、空を飛ぶものもありそうだ・・・・
とまず、質問の逆の条件に該当するものをピックアップしまくるという作業を挟めています。
あえて質問を反対をとる、という方法のほかに、できるだけMECEに乗り物を分解しまくってみるというのも一種かと思います。
いずれ、モグラ叩きは悪手ですので(時々、得意な分野や調子がいいときは成功するかもしれませんが)気をつけた方がよろしいかと。
こんな小さな思考のくせ、の積み重ねが後々大きな差となります。
若手の方は、ご注意を・・・。
(と過去の自分に言い聞かせる)
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