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セルフ・マイクロトラウマについて

例えば、、、

Aさんは、幼い頃から、ことあるごとに、親に、

「ダメな子ね」「バカな子」
「恥ずかしい子!」
「何をやっても失敗ばかり」
「迷惑な子」
「そんなんじゃ世の中生きていけないよ?」
「"お前じゃない子" が欲しかった」

そんなふうに言われ続けて、育ちました。

この、「お前はダメな子」というのは、
単に「親の意見発表」であって、
その子のほんとの「本質」とは、なんら関係ないのですが、
日々、繰り返し、繰り返し、否定的な言葉を、
養育者から、ずっと浴びせかけられたら、
こども側が「自分ダメじゃない」っていう視点を持つのは、とても難しいです。

その結果、Aさんは
「私はダメな人間」
「ありのままの私は世界に受け入れられない」
「社会は安全な場所ではない」
「人は信用できない」

そんなふうに思い込んで育ってしまい、
とても生きづらい思いをしています。


でも、それがもはや人格の「核」となってしまっているので、
いまさら、自分を「自分は全然ダメじゃないし、愛されていい人」として見るのは、本人にしてみれば、
「これまで地球で生きていたけど、明日から月の裏側で生きるんだよ?」
って言われるくらい、無茶振りというか、想像すらつかない世界です
(トラウマで主な人格形成されてない人には、わかりづらいけど、これくらい大変、、)。


これが、複雑性トラウマとか、マイクロトラウマと言われるもので、
親や、養育者や、配偶者や、上司等に、
長期にわたって虐待を受けたり、責められたり、
否定的な言葉を投げかけられ続けた結果、
「私はダメな人間」というのが、とっても強固な呪いのように、
自己のアイデンティティの土台になってしまい、

日常的には、、、

いつも不安だったり、
他人に傷つけられるんじゃないかとドキドキしたり、
ものすごーく頑張らないと、自分は社会に居場所がもらえないと思ったり、
自分は傷つけられて当然の、価値のない人間だと思い込んでしまったり、

これは、大変生きづらいです。


でも、本人、それが当たり前になりすぎているので、
変えよう(あるいは変えられる/変えてもいい)という発想すら
持つのが難しいことも。


それで、ここまでは、
「他者によって長年傷つけられてきたことによる、マイクロトラウマのメカニズム」
についてなのだけど、

もし、自分で自分のことを、心の中で、

「また失敗した」
「恥ずかしい人」
「ほんとバカだね」
「自分、最低」
「救いようがない」

などなど、長期にわたって、厳しく責めたり、批判し続けていると、
Aさんが親にされていたのとまったく同じトラウマを受けることになり得るので、
その時は、
ああ、今、セルフでマイクロトラウマ受けてるかも、、、💦 と気づいて、自分責めを止めてくださいね。


多分、一般的に考えられているよりずっと、自分責めの影響って、深刻です。

その上、他者から受けるトラウマと違って、回りの人に気づかれにくいので、
水面下で積み重なってしまう。

他者からトラウマを受けた人も、
自分まで自分を責める必要はありません。


トラウマのセルフサービス、ダメ、絶対。
Say "NO" to 自分バッシング。

愛されることを自分に許そう。
大切にされることを自分に許そう。
自分を許すことを自分に許そう。

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