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話が聴ける子を育てる話し方 その2

その2 アクセントをつける

大人が話している最中に子どもが私語や手遊びを始めるのは,その子にとって「聴くに値しない話」だからです。
ですので,子どもに話をするときは,要点をまとめて簡潔に話すことが大切です。
さらに,話に強弱がないと子どもはすぐに飽きてしまいます。
今回は,話にアクセントをつけて子どもを引き付ける方法です。
教師だけでなく,子育て中のパパママや,人前で話す機会のある方は参考にしてみてください。

■身振り・手振りを交える
話題が多い場合は,「ナンバリング」といって「1つ目の話は・・・です。2つ目の話は・・・です。」というように,その時話す話題の数や順序を示す方法があります。
この際,指を三本立てて,もう一方の手の指で「一つ目の話」,「二つ目の話」・・・と指し示していくと,聞き手も話全体の構成を意識しやすく,印象にも残りやすいでしょう。
それ以外にも,さまざまな身振り・手振りを入れることで,話の盛り上がりを表現することができます。

話の聞ける子2アクセント

■キーワードを板書する
ぜひ覚えておいてほしい大切な言葉などは,板書(黒板に言葉や文などを書くこと)をするといいでしょう。
ご家庭ならメモして見せてもいいと思います。
視覚優位の子どもにとって理解の助けとなります。
また,話し言葉と違って書いた情報は残るので,印象にも残りやすいです。
後述になりますが,最後に復唱させて確認する場合は,その板書を見ながら確認したり,あえて消してから確認したりすることで,様々なアクセントをつけることができます。

話の聞ける子2アクセント

■間を取る
大事な部分を話す前に間を取って反応をうかがったり,「どうですか?みなさん」と言って聞き手に考える時間を与えたりすることで,話に集中しやすくなります。
緊張したり不安になったりすると,とりとめもなくやたら喋ってしまうことありませんか。
そんなときほど、ゆっくり間を取って話してみてください。
ゆっくり間を取ることで話し手も,相手の反応を見たり,自分の思考を整理したりすることができて落ち着きます。

話の聞ける子2アクセント

■復唱する
例えば,「3つの話」としてポイントを絞って話したとしても,最後に「最初の話は何だった?」と尋ねられると,大人だって即答は難しいものです。
そこで,話し切って終えるのではなく,最後に「1つ目は〇〇のこと,2つ目は〇〇のこと・・・」と復唱すると印象に残りやすいでしょう。
「○○さん,今日の3つの話って何だった?言ってみて。」というように,子どもに復唱させるのもいいですね。
「最後に指名されるかもしれない」と思うと,けっこう一生懸命聴くものです。
もしその子がうまく答えられなかったとしても,原因はその子の聴けていないからではなく,教師の話が冗長すぎたのかもしれません。
そんな時は,「じゃあ,もう一度言うね」と教師が復唱すればいいでしょう。
前述の板書を見ながら確認したり,あえて消してから確認したりすることで,様々なアクセントをつけることができます。

だらだら取り留めなく話すのではなく,子どもが覚えていられるぐらいの長さで話を上手にまとめることが重要ですね。


さて,いかがでしたか。
次回は,「インタラクティブに話す」ことについてご紹介します。



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