見出し画像

大手JTC総合職の私が、“夫婦でキャリアを伸ばす”ためにIT企業に転職した話


はじめまして、おさむです。
新卒では就職偏差値でもかなり難関企業に分類される大手日系企業(=JTC)に就職し、現在は転職してIT企業に勤務しているアラサーです。

新卒入社した企業は、30代前半で年収1000万円を横並びで超えられる典型的な大手企業でした。(JTCはJapanese Traditional Companyの略)
就職人気企業ランキングにものるような会社です。

新卒入社した会社は大手JTC

そこをなぜ辞めて転職したのか?がこの記事の主題です。
いわゆる転職ノウハウ的な記事ではありません。
大手JTCを辞めようと思うまでの葛藤と苦悩、初めての転職活動に悪戦苦闘した日々、転職後の年収水準や生活の変化を生々しく綴った、転職体験のトータルレビューです。特に、お金に関する部分はできるだけ詳細に書いています。

私は2人の子どもを子育てしています。
子育て中であることは、僕の転職体験のなかで大きな意味をもちます。この記事は、子育て中のアラサーが転職することのリアルを、きれい事ではなく生々しく知ってもらいたいと思って書きました。

親に転職の報告をしたときには、とても驚かれました。せっかく入社した大手JTCをなぜ辞めるのか・・・と理解ができない様子でした。もしみなさんがそう感じていたとしても、この記事を読んだ最後には、大手JTCを辞めた理由を納得感をもっておわかりいただけるはずです。

この記事のタイトルを思い出してください。
「大手JTC総合職の私が、“夫婦でキャリアを伸ばす”ためにIT企業に転職した話」
そう、この記事は転職体験記事でもあり、夫婦の話でもあります。

例えば、1日の生活スケジュール。
転職前はこんな感じでした。9時に勤務開始、片道1時間の通勤に残業を加えると、JTC勤務のサラリーマンの平均的な1日はこんな感じではないでしょうか。平日は仕事をするだけで終わってしまい、育児は妻のワンオペになることは避けられませんでした。転職によってこの暮らしがどう変わったかも紹介していきます。

余白の部分も身支度や翌日の準備で消えていきます

転職により、一時的ではありますが年収減を受け入れ、その後前職の年収水準を回復しました。この記事では、転職に悩む人が最も知りたいであろうお金のリアルを、可能な限り生々しく書いています。そして転職の意思決定は、妻の年収によっても変わってきます。本記事が他の転職記事と大きく異なるのは、「妻の年収推移も紹介しながら」転職の意思決定の過程を紹介しているところです。

大手JTCをやめるなんてもったいないー。そんな声も聞こえてきそうです。ある一面では正しいです。ただ、私は同世代では資産形成もそれなりに進んでいるほうで、転職後のほうがむしろ資産形成は加速しています。その理由も記事では紹介していきます。

私の転職体験には、もうひとつの側面があります。
それは「総合職」から「ジョブ型」のキャリアへと舵を切ったことです。
転職活動をしたことのある人ならわかりますが、大手企業の「総合職」というのは転職市場でもなかなか評価されません。少なくとも自分の実体験ではそうでした。工夫をしないと、転職市場で都合の良い価格で買い叩かれます。

その壁をどうやって克服したか。どんなキャリア戦略をもって総合職男性がジョブ型での転職を実現し、その後年収水準を回復させたのかについても、記事では触れています。

初めての転職、はっきり言って怖かったです。

振り返ってみると、今回の転職は100点満点中、80点くらいの評価をつけています。決して自分の転職体験を成功事例として持ち上げるつもりはありません。転職により勝ち取ったこともあれば、失ったこともあります。
読者の方がひとつの転職事例として参考にしていただき、役立てていただければ幸いです。

ありがたいことに反響も続々といただき、多くの方に今後のキャリア検討の指針としてくださっています。


良い大学、良い会社、初任給も○○万円

新卒入社した会社の採用倍率は100倍をゆうに超えていました。良い大学を出て良い企業に入り、親も喜びました。英語が多少できたことから海外出張の機会も多く、アメリカやヨーロッパに年に数回出張するような日々が続き、仕事も順調そのものでした。

いわゆる総合職としての採用で、国内外を含む地域への転勤がありました。20代のうちに実際に転勤も経験しました。知らない土地に暮らし、新しい経験を積むことのわくわくを20代の私は謳歌していました。

入社1年目でも年収は500万円近く。翌年にはさらに跳ね上がり、自分がハイスペリーマンの仲間入りしたことが実感できました。
会社では上位10%に入る評価が続いていました。

本記事では年収についての図解が挿入されていきます

「学生の頃、受験勉強を頑張って良かった。」

この大手企業で順調に実績を積むことが、学生の頃頑張った自分に対するリターンであるとすら感じられました。
のちに転職を考えるようになるのですが、当たり前のように享受していた“恵まれた環境”のひとつひとつが、先々で自分を縛っていくなど、この頃は想像もできませんでした。

転職動機

転職について考えるようになったのは27歳の頃でした。

ここから先は

9,030字 / 8画像

¥ 700

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?