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土木学会選奨土木遺産

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土木学会選奨土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的として平成12年度に創設されました。 このマガジンでは「土木遺産」に触れた記事(…
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#土木学会選奨土木遺産

令和6年度土木学会選奨土木遺産

土木学会事務局です。 土木学会では2000(平成12)年度から、顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、選奨土木遺産を認定しています。 本日、2024年9月24日に令和6年度選奨土木遺産14件を公表し、24年間の累計で認定した土木遺産は531件となりました。 選奨土木遺産には、大規模なものから小規模なものまで、また誰もが知っているような有名なものから、日常生活の中に溶け込んでいて気がつきにくいものまで、さまざまなものがあります。そこにある土木施設にどの

2024年信州中山道と木曽路12宿ウルトラウォーキング(3)

平沢北交差点左折R19(500m)、左折。長瀬集会所あたりで、眠くなってきた。 実は昼間から眠気がすごくて、おそらく熱中症の症状の一つ。まあまあ危険な状態と見て、歩道に横たわる。 幸か不幸か、人の通りは少ない。少しうとうとしていると、車の音で目が覚める。 パトカーだった。不審人物として、職務質問でもされると面倒なので、起き上がって歩き出す。 左折でR19合流 奈良井川を渡る。鳥居峠を越えたので、分水嶺を超えたことになり。 同じ側の河岸を歩いていても、逆側になる。河川の場合は、

2024年信州中山道と木曽路12宿ウルトラウォーキング(2)

第2エイド木曽福島を出て、左歩道(1.0km)。元橋交差点直進して、横断歩道を渡り、右折で旧中山道に入る。 道なり上り、石仏群を通過して、左折ヘアピンでR19潜り、県道461に出る。  JAグリーンファームきそで右折旧中山道に入り、塩渕交差点を経て、木曽福島駅に到達。 前述の通り、この辺に1カ月半滞在していて、お世話になった店とかもあるのだが、全部、閉まっていてなんともできない。 長野労金を右に見て直進、(中央西線高架手前)牛越小路を左折。 中八澤橋、丁字路左折して、上の段休

長野県大鹿村 上蔵堰堤の遠望~土木学会選奨土木遺産

 今回は橋ではなく堰堤のブログです。  土木学会選奨の土木遺産を見ていくと、一つのカテゴリーとして堰堤があります。昔からの治水の歴史の中で堰堤が・・・と語れるほど詳しいわけではないのですが。そんな中で、上蔵堰堤は土木遺産のページを見ていた時に気になった施設です。  国立国会図書館のWEBサイトで閲覧した資料を要約すると、 資料名:下記 天竜川流域唯一のアーチ式砂防ダム アーチダムとしたのは、小渋川の川幅が狭くなる現地の地形と地質が理由 本堰堤:昭和26年着工、29年

◎山梨へのプチ旅◎:①中央本線に乗って勝沼へ旅する(前編:笹子峠の越え方)

今年のGWは、特に遠出もせず、近場で過ごしました。といいつつ、中日の平日に、山梨までプチ旅に出かけましたので、その模様をご紹介したいと思います。 ■中央本線で、勝沼ぶどう郷駅へ 今回は、我が家である八王子からだと、実はそんなに遠くない、山梨県へ。大月駅を越えてしばらく走ると、笹子トンネルを抜け、甲府盆地に入っていきます。盆地が開け始めた坂の上にあるのが、勝沼ぶどう郷駅です。 ■中央本線の線形を考察する さて、駅前の探索に入る前に、笹子トンネルを越えて乗車してきた、中央

春は進む~十日町の棚田などを巡る~

棚田日没までの時間は、十日町を楽しむ時間。 ある日は、星峠、儀明、蒲生、田野倉で棚田のある風景を楽しみました。 桜が咲き始めた頃。 陽が傾き、光の変化が強く感じられる時間帯です。 雪も消えてなくなり、遠くの山は黄砂に霞んでいました。 人 再び自然に入る写真を撮り、持ち帰ってみるたびにふふふと笑みがあふれ出る好きな作品です。 雪のあった頃には葉っぱがなかった蔦が、緑色に変わっていました。 背面に見える斜面も、いかにも妻有って感じです。 背の低い送電塔もいいアクセントにな

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3) 指定コンビニで、炭酸水、おにぎり、菓子パンを購入。 座り込んで、靴下を脱いで、保護剤を塗りなおしながら、炭酸水を飲む。 昨年、リタイアした場所になる。疲労感はもちろんあるが、どうしようもないような状態ではない。ちょっと思い出すと、肉刺ができて、脱水症状のような感じで、吐気も止まらず、海岸側でしばらく横になったが、動悸も収まらず、危険を感じた。 まあ、緩やかに歩けば何とかなったのかもしれないと今では思うが、判断できないくらいの状態

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1) 高島水際線公園出発 左歩道を道なりに歩き、高島中央公園北交差点を直進して、建物を過ぎたら左折でキングモール橋を渡る。 公園を道なりに進み、海岸線を歩き、女神橋を渡る。橋の竣工年月を確認して、第1回大会ころに設置された新しいものと気づく。赤レンガパークまで海岸線道なりだが、途中で「横浜港ハンマーヘッドクレーン」と「横浜港新港埠頭関東大震災復興岸壁群」を撮影。クレーンは、死角で見えないと信じていたので、確認できて驚き。船ではなく岸壁

残雪の残る棚田に吸い寄せられて~24年4月_新潟県・十日町市~

はじめに雪解けの新潟・十日町を巡りました。 少雪の冬とはいえ、3月にも降ったそうで、まだ通行できない道路も多くて、棚田への道には若干ですが苦労を伴いました。 浅河原調整池まずはわたしの定番、浅河原調整池を訪れます。 こちらは #土木学会選奨土木遺産 です。 昨年の秋には池に水を抜いて浚渫を行っていたのですが、今回訪れたところ越後三山をバックに、水面に移る土木構造物を見ることが出来ました。 宮中取水ダム宮中取水ダムでは、いつもとは少し違う角度からダムを見てみました。 も

■鉄ドボ in KYOTO■①:阪急電車の一線級土木遺産と、それを渡る通りのお話

私の生まれ故郷は、京都市の西の端の部分です。最寄り駅は、阪急京都線。子供の頃から何気なく乗っていた路線で、この沿線は知り尽くしたと勝手に思っていましたが、いざ改めて街歩きをしてみると・・・ うわ!!すごいわ!!何これ!! という発見の連続です。今回も、そんな発見をしに、元々よく知っている沿線を歩いてきました。 ■西院駅からスタート 街歩きのスタートは、阪急西院駅。ここを歩くのは、実は2回目。最近記事にしていました。(前回の記事はこちら) 今回は、この時行けていない、

今更だけど漫画『初恋*れーるとりっぷ』1巻の元ネタを解説するだけ

こんにちは。 今更ながら仙台駅のヨドバシカメラで漫画『初恋*れーるとりっぷ』全3巻を買って読んでみました。 高校生時代、自分も鉄道にドハマりしており、あの頃には一生戻れないなぁとしみじみとしてしまいました。(今でも変わらずドハマりしてるじゃんと言われそうですが…) せっかくなので『初恋*れーるとりっぷ』第1巻で出てきた場所・事柄について少しだけお話しようかなと思います。ストーリーをより深く知るための補足資料として参考まで。 1.『新幹線の旧メロディが出会いだったなぁ』(

万内川砂防堰堤群を訪れました~新潟県妙高市・土木学会選奨土木遺産~

土木学会選奨土木遺産としては、万内川砂防堰堤群・日影沢床固工群として登録されていますが、今回は時間の都合で万内川砂防堰堤群を見るに留まりました。 新潟の歴史は、雪との闘いの歴史です。 この万内川で起きた災害も、死者を1名に留めたことは、集落の結束の強さの証かもしれません。

豊海橋(とよみばし)

 永代橋を見に行くため、東京駅丸の内北口から錦糸町行きバスに乗り、「永代橋」で降りて何気なく左手を見たら、そこに「豊海橋」が見えた。  この橋は梯子を横にしたような形状。これは「フィーレンデール橋(Vierendeel bridge)」と呼ばれる形だ。フィーレンデールは考案した人の名前に由来。橋というと、アーチ橋や吊り橋を見慣れた目に新鮮な形状だが、実際、日本での建造例は少ない。しかもこの橋は、昭和2年1927年竣工で鋼製フィーレンデール橋の日本で最初のもの。  この橋が位置

永代橋(えいたいばし)

 永代橋を訪問して、その素晴らしさに息を飲み、もっと早く来なかったことを悔やんだ。訪問が遅れた理由は、多くの案内が茅場町から歩けと指示していて歩くことが面倒だったからだ。楽に行く方法はないかと、探すとあった。東京駅丸の内北口から錦糸町行きバスで「永代橋」下車である。この方法は実に快適だった。バス停に着いたら永代橋は目の前だ。また下車して左手にすぐこれも有名な「豊海橋(とよみばし)」もあった。この豊海橋については、稿を改めて紹介する。  さて永代橋は、200m近い幅がある隅田川