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土木学会選奨土木遺産

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土木学会選奨土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的として平成12年度に創設されました。 このマガジンでは「土木遺産」に触れた記事(…
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#土木遺産

令和6年度土木学会選奨土木遺産

土木学会事務局です。 土木学会では2000(平成12)年度から、顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、選奨土木遺産を認定しています。 本日、2024年9月24日に令和6年度選奨土木遺産14件を公表し、24年間の累計で認定した土木遺産は531件となりました。 選奨土木遺産には、大規模なものから小規模なものまで、また誰もが知っているような有名なものから、日常生活の中に溶け込んでいて気がつきにくいものまで、さまざまなものがあります。そこにある土木施設にどの

黒川取水堰/余笹川取水堰(くろかわ/よささがわ、栃木県那須町)

●概要 那珂川水系黒川/余笹川、東京電力リニューアブルパワー黒川発電所2取水の1・2。 竣  功:1921年   型  式:G 目  的:P 最大出力:920kW 発電形式:水路式 発電方式:流れ込み式 有効落差:30.3m ●見学情報 駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:ー 直下:ー ●参考リンク・引用 ●道中

駒沢給水塔100周年、10/1「都民の日」のライトアップ

Aiko(4歳)とAoi(2歳)のアラフィフパパQPちゃんです。 ブラタモリ的な観点から、街をブラブラしていて気になったものをQPちゃん視点で色々ご紹介していきたいと思います。 今日は完成から100周年を迎え、10/1の都民の日にライトアップしていた駒沢給水塔を紹介したいと思います。 駒沢給水塔概要 世田谷区駒沢にある駒沢給水塔は”双子の給水塔”として知られ、東京都世田谷区駒沢オリンピック公園の北西に位置する象徴的な構造物です。 この給水塔は、歴史的にも建築的にも価値があ

2024年信州中山道と木曽路12宿ウルトラウォーキング(3)

平沢北交差点左折R19(500m)、左折。長瀬集会所あたりで、眠くなってきた。 実は昼間から眠気がすごくて、おそらく熱中症の症状の一つ。まあまあ危険な状態と見て、歩道に横たわる。 幸か不幸か、人の通りは少ない。少しうとうとしていると、車の音で目が覚める。 パトカーだった。不審人物として、職務質問でもされると面倒なので、起き上がって歩き出す。 左折でR19合流 奈良井川を渡る。鳥居峠を越えたので、分水嶺を超えたことになり。 同じ側の河岸を歩いていても、逆側になる。河川の場合は、

2024年信州中山道と木曽路12宿ウルトラウォーキング(2)

第2エイド木曽福島を出て、左歩道(1.0km)。元橋交差点直進して、横断歩道を渡り、右折で旧中山道に入る。 道なり上り、石仏群を通過して、左折ヘアピンでR19潜り、県道461に出る。  JAグリーンファームきそで右折旧中山道に入り、塩渕交差点を経て、木曽福島駅に到達。 前述の通り、この辺に1カ月半滞在していて、お世話になった店とかもあるのだが、全部、閉まっていてなんともできない。 長野労金を右に見て直進、(中央西線高架手前)牛越小路を左折。 中八澤橋、丁字路左折して、上の段休

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(3) 指定コンビニで、炭酸水、おにぎり、菓子パンを購入。 座り込んで、靴下を脱いで、保護剤を塗りなおしながら、炭酸水を飲む。 昨年、リタイアした場所になる。疲労感はもちろんあるが、どうしようもないような状態ではない。ちょっと思い出すと、肉刺ができて、脱水症状のような感じで、吐気も止まらず、海岸側でしばらく横になったが、動悸も収まらず、危険を感じた。 まあ、緩やかに歩けば何とかなったのかもしれないと今では思うが、判断できないくらいの状態

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1)

2024三浦半島周遊ウルトラウォーキング(1) 高島水際線公園出発 左歩道を道なりに歩き、高島中央公園北交差点を直進して、建物を過ぎたら左折でキングモール橋を渡る。 公園を道なりに進み、海岸線を歩き、女神橋を渡る。橋の竣工年月を確認して、第1回大会ころに設置された新しいものと気づく。赤レンガパークまで海岸線道なりだが、途中で「横浜港ハンマーヘッドクレーン」と「横浜港新港埠頭関東大震災復興岸壁群」を撮影。クレーンは、死角で見えないと信じていたので、確認できて驚き。船ではなく岸壁

都心水辺散策12:隅田川の橋。橋は地域の玄関口。

はじめに 前回、隅田川散策の備忘録を書きましたが、隅田川には数多くの橋梁が鎮座しています。今回は、隅田川に掛かる橋梁をピックアップして写真集を作りました。隅田川の上流から下流に向かって、橋梁の写真を撮影しました。 お気に入りの橋梁写真 新神谷橋 →早速、写真を撮り忘れていました。 新田橋 新豊橋 隅田川のすぐ横に遊歩道が整備されており、また堤防(土手)の近くの建物が少なく空間が開けた場所です。この開放的な景観・空間ができるだけ維持されるようにか新豊橋は比較的フラ

山梨県 亀甲橋(きこうはし) 昭和8年に架橋

 昭和8年(1933)に架けられた3連のアーチ橋です。現役の車道橋です。  読みは「きこうばし」なので、タイトルにもかっこ書きしておきました。  アーチ部分以外は補強もされているとのことで、よく見てみると下部工ブラケットから伸びるPCケーブルがありますね。そして縁端拡幅も。  古いトラスやアーチを見るときに、支承や接合部がどうなっているのか?が気になります。  こちらはピン支承でして、格点のピンを受ける形になっています。現代の支承ならばアーチの格点直下になるので、位置として

飯沼観音にさりげなくある貴重な土木遺産~飯沼水準原標石~

 銚子の飯沼観音(圓福寺)の境内に足を踏み入れると,真っ先に大仏や五重塔が目にとまります。  ぜひ,五重塔の裏にも回ってみてください。  そこには非常に貴重な土木遺産が,さりげなく存在しています。  見た目は単なる四角い石ですが,これはなんと日本の河川測量の原点なのです。  そして,今,私たちが富士山などの標高を表すために使っている基準も,実はこの銚子の石から物語が始まっています。  この石は飯沼水準原標石といい,2015(平成27)年に土木学会選奨土木遺産に認定されて

2024ディープ大阪ウルトラウォーキング(2)

ディープ大阪ウルトラウォーキング(2) 御陵通り交差点堺中央線で右折、国道310号線一条通り交差点を左折。 堺区安井町交差点歩道橋で右歩道へ移動(推奨)、紀州街道(大道筋 路面電車軌道通過)通過、さかい利晶の杜、宿院町西で右折する。 下浜筋右歩道 ザビエル公園(戎公園)を素通り。紀州街道を北上。 綾ノ町交差点(交番)の脇を入る。 阪神高速15号線潜る、大和橋(大和川)、住吉鳥居前駅左折 住吉公園を直線で抜ける。 国道26号線を渡り、住吉高灯籠、西加賀屋4右折(右歩道可)、

駒沢給水塔を遠目に眺める

駒沢の給水塔があることは以前から知っていました。最近、近くに出向く用事があったので、中に入れないことは覚悟していましたが、少しでも眺めることができればと思い、出向いてみました。 ちょうど100年前の1923(大正13)年に建設された土木遺産です。 住所は東京都世田谷区弦巻2丁目41番5号、東京都水道局の管轄です。 世田谷区のホームページに詳しい歴史がまとめられています。 二基の巨大な給水塔にポンプで水を押し上げた後、自然重力で渋谷町へ送水していました。 こちら側から

万内川砂防堰堤群を訪れました~新潟県妙高市・土木学会選奨土木遺産~

土木学会選奨土木遺産としては、万内川砂防堰堤群・日影沢床固工群として登録されていますが、今回は時間の都合で万内川砂防堰堤群を見るに留まりました。 新潟の歴史は、雪との闘いの歴史です。 この万内川で起きた災害も、死者を1名に留めたことは、集落の結束の強さの証かもしれません。

土木学会選奨土木遺産を訪れました~東海道線大井川橋りょう・静岡県島田市~

令和5年度に土木学会選奨土木遺産になった、東海道本線大井川橋りょうを訪れました。 完成したのは1915(大正4)年だそうです。 リベットによる剛結合の曲弦プラットトラス桁。 知らないひとには、もはや暗号のような。 わたしは上手く説明する自信はないので、他人のチカラを借りることにします。 剛結合とは、「部材同士を一体化する接合方法」です。 プラットトラスとは、斜材が「逆ハの字」に配置され、上弦材、下弦材、鉛直材で構成されるトラスです。 なんとなくわかっていただけたでし