マガジンのカバー画像

土木学会選奨土木遺産

149
土木学会選奨土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じて、歴史的土木構造物の保存に資することを目的として平成12年度に創設されました。 このマガジンでは「土木遺産」に触れた記事(…
運営しているクリエイター

#歴史

令和6年度土木学会選奨土木遺産

土木学会事務局です。 土木学会では2000(平成12)年度から、顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、選奨土木遺産を認定しています。 本日、2024年9月24日に令和6年度選奨土木遺産14件を公表し、24年間の累計で認定した土木遺産は531件となりました。 選奨土木遺産には、大規模なものから小規模なものまで、また誰もが知っているような有名なものから、日常生活の中に溶け込んでいて気がつきにくいものまで、さまざまなものがあります。そこにある土木施設にどの

駿府御囲堤(薩摩土手)【土木学会選奨土木遺産】を訪れました~静岡市~

静岡市内、静岡駅からそれほど遠くない位置に土手があります。 薩摩土手。 名前に出てくる薩摩。 薩摩藩がかかわったかどうかは、わかっていないそうです。 駿府城を守るために、大がかりな規模の土手(堤)を築いたんですね。 現存する部分は、今でも国土交通省が管理していて、もしものための堤としての役割があるそうです。 中部地方の選奨土木遺産【駿府御囲堤(薩摩土手)】 限られた時間で、横切ることしかできなかった今回の訪問ですが、いずれ堤を歩いてみたいなと思いました。 それにして

東海自然歩道_11|月ケ瀬口から笠置大橋へ

今回は6月18日に歩いた 東海自然歩道歩きの11回目🌱 前回から間空いてしまったけど 歩いたのは10回目の翌日です🤣 前日の疲れは少しあったけど この日の予定ルートは川沿いで 坂道少なめの距離短め🙌 のんびり楽しもう♪…と思ってました (がしかし…、な出来事は本文で💦) 前回の記事はこちら 京都府南東端の月ケ瀬口駅まで 今回は月ケ瀬口駅から 2駅先の笠置駅までの道のり ■これまでの軌跡 ※詳細地図は目次最後の今回のルートで🗺 モーニングは伊賀市で☕️前日(6/17

権現堂周辺コース「宿場あるき」歩いてきました/埼玉県幸手市

幸手市内には、現在でも蔵や古民家のある街並みがあり、歴史を感じながらまちなかを散策することができます。今回はたくさんある「宿場あるき」のコースの中から、「権現堂周辺コース」を歩いてきました。 このコースでは、権現堂堤とその周辺の名所や見どころを幸手宿観光ガイドの会のみなさんの説明を聞きながら楽しむことができます。 6月24日(土)晴天 「幸手あじさいまつり」最後の週末で、キッチンカーやあじさいマルシェは大賑わい。中央ひろばでは、幸手桜高校の演劇部員が「ちんどんパフォーマンス

散歩記録 江戸から東京へ「永代橋」

本編今回紹介するのは、東京都江東区~中央区間 隅田川に架かる「永代橋」 空によく似た水色のアーチが美しく 通りの名前になっていて交通量がかなり多い永代橋。 国の重要文化財に指定されていて、竣工は1926年 そこから架け替え等もせず、今のままの形でじき100歳になる長寿な橋。 他の隅田川下流に架かる橋と同様に、夜にはライトアップもされ 道行く人々の視線を奪っています。 そんな、隅田川下流域を永い事見守ってきた永代橋ですが 最初の永代橋が架橋されたのは現在から300年以上

第1051回 脚色された人物伝より物言わぬ土木建築物の方が近代の精神を表すか

1、地域振興事務所から長岡地域振興局 地域整備部で発行しているパンフレットに触れる機会があったので本日はこちらをご紹介します。 2、隧道と鉄橋【円上寺隧道】  “日本最古”の総コンクリート製水路トンネルとのこと。 大正4年(1915)完成といいますから、ゆうに100年を越えていますね。 このトンネルがあるのは新潟県長岡市。 日本有数の大河、信濃川の支流が流れ込み、「円上寺潟」を形成する湿地帯がありました。 享保初年(1716)頃には本間屋数右衛門らが「悪水抜き」を幕

カメラを持って北九州の歴史を巡ってみた - 河内貯水池・沼田泰子記念碑

北九州市八幡東区には、建設当時「東洋一」の規模だった河内貯水池があります。 貯水池やダムができる前は、どんな姿だったのか。 工事する時には、どんな苦労があったのか。 たくさんの歴史があったはずです。 今回は八幡東区の河内貯水池とその周辺を、いつもと同じように「北九州の史跡探訪」をもとに、巡ってみました。 河内貯水池とは13番 河内貯水池 河内貯水池は八幡製鉄所の水源設備として、大正八年五月に起工し昭和二年一月から運転を開始し、足かけ七年余りを費やした大工事であった。

5日目:美しいコンクリート橋 ~93年目を迎えて~

10月10日土曜日。 今日は、大宮橋の修復完成にあたり記念式典が行われました。 大宮橋は大保木の中でも最も山奥にある限界集落、西之川にあります。 老朽化がだいぶ進み、大規模な修復が必要だったために数年前から工事の計画が立てられ、今年の9月には工事が完了し、10月にお披露目ということになりました。 いや、うん、実はね、私は今日、式典はないかと思っていた。だって朝から雨だったから…。 多分ないよなぁと思いながら公民館に行くと、 あるよー、と言われ…、え、あるんですか!? と

第888回 土木遺産に夢もふくらむ

1、こんな時こそ社会科見学 娘が学校でダムについて学んだと話していたので 実物を見せようと、一番近くにあった鳴子ダムを訪れました。 国内初、日本人だけの手によって造られたアーチダム を売りにしているようです。 現地の管理所には自由にみれらる資料室もあり、 各所の説明パネルも充実しています。 公式Webサイトも情報盛り沢山ですが、要点と個人的に気になったところをご紹介します。 2、人と水の歴史 高さは94.5m、30階建てのビルに相当します。 ダムの上に立っ