【比較記事】人事評価ツールを導入するので、情報をまとめたらツールの特徴が見えてきた
🔵はじめに
人事評価ツールと聞くと「従業員の多い大企業が使うもので、うちには関係ないよね」と考える経営者の方も多いかもしれません。
でも、実はそんなことないんです。
後ほど詳しく解説しますが、人事評価ツールは、むしろ中小企業にこそ必要なものでした。
今回は、人事評価ツールの概要や目的、選び方のポイント、おすすめのツールの特徴などをまとめてご紹介します。
優秀な人材を求めている、中小企業の経営者は必見です!
実際に、弊社でツールの導入を検討した際に集めたデータもお見せしながら解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
🔵実は中小企業の方が人事評価ツールが必要なワケ
人事評価ツールの内容に入っていく前に、中小企業における人事評価制度の現状と課題について確認しておきましょう。
🔸中小企業の40%は「人手不足」
中小企業庁の調査によると、全国の中小企業の約4割が深刻な人手不足に悩まされています。少子高齢化の影響で労働生産人口が減少しており、熾烈な人材獲得争いが起こっているのが現状です。(参考:中小企業庁「2021年版 小規模企業白書」)
せっかく人材を採用しても、定着しなければ意味がありません。
特に優秀な人材や若手社員は、待遇に不満を感じると離職してしまう傾向にあるため、いかにして彼らが満足して働ける環境を提供していくかということも考えなければなりません。
🔸社員1人の影響力が大きい中小企業ほど、人事評価は重要
大企業に比べて社員数の少ない中小企業では、社員1人の生産性が全体の業務に与える影響の割合が大きくなります。逆に言えば、中小企業では社員1人のモチベーションを上げることで、会社全体としての業績アップに直結しやすくなるということです。
このモチベーションの向上に欠かせないのが正しい人事評価です。
成果に対して納得性のある評価を示すことができれば、優秀な人材や若手社員の離職を防ぐことにもつながります。社員1人の影響力が大きい中小企業ほど、人事評価制度の整備が重要になってくるのです。
🔸中小企業で人事評価をおこなっている企業は「30%程度」
しかし、厚生労働省によれば、実際に人事評価制度を導入している中小企業は3割程度にとどまっており、そもそも制度自体を導入できていない中小企業も少なくありません(参考:厚生労働省「令和元年度能力開発基本調査」)。
また、せっかく人事評価制度を導入しているにもかかわらず、正しく運用できていない中小企業も多いようです。ただでさえ人材が不足しがちな中小企業では、人事評価に関して豊富な知識や経験を持つ専門家を確保するのは至難の業と言えるでしょう。
そのような企業にこそ、人事評価ツールを導入する意義があります。自社に合ったツールを厳選して導入し、それを正しく運用していくことで、社内の人事評価が、より楽に、より適切に、実施できるようになるのです。
今や中小企業の経営には人事評価ツールの活用が欠かせないと言っても過言ではないでしょう。中小企業こそ人事評価ツールを導入し、社員ひとりひとりの意識を高めて優秀な人材を定着させる取り組みに注力していくべきなのです。
🔵人事評価ツールは何ができるのか
人事評価ツールを導入することで、以下のようなことが可能になります。それぞれについて詳しく解説していきます。
🔸社員の目標設定・進捗管理
人事評価ツールにはさまざまな種類がありますが、その多くに付帯されているのが「目標設定・進捗管理機能」と「MBO評価機能」です。
🔸目に見えていなかった成果の明確化
業務の中には、バックヤードやカスタマーサポートなど、数値化して評価しづらいものも多くあります。こうしたバックオフィスの業務に従事する社員は、営業などのフロントオフィス業務を担当する社員に比べて、モチベーションの維持が難しいとされています。
しかし、人事評価ツールを導入することで、こうした数値化しづらい業務の成果も可視化して評価することが可能になります。バックオフィス業務に従事する社員にも、納得感と達成感を持ってもらえる人事評価を実施できるようになるでしょう。
また、人事評価ツールでは、社員の資格やスキル、これまでの経歴、評価履歴などが一元管理されます。社員のスキルや能力が可視化されることで、適材適所の人材配置がスムーズに行えるようになります。
🔸客観的な事実に基づいた人事評価
人事評価には、公平性と納得性への不満がつきものですが、人事評価ツールを導入することで、公平な人事評価が可能になります。評価の基準やプロセスを明確化し、会社全体で統一することにより、上司の主観で不明瞭な評価がつけられるような事態を避けることができます。
社員自身にとっても、自分の働きぶりに対して客観的なデータが示されれば、達成できたこととできなかったことが明確になり、その後の改善策も立てやすくなります。客観的な事実に基づいた正当な評価を得られることで納得感も高まり、仕事へのモチベーションアップにもつながっていくでしょう。
🔵人事評価ツールの導入事例
人事評価の重要性が認知されるようになるにつれて、中小企業の中にも、積極的に人事評価ツールを導入する企業が増えています。実際に、人事評価ツールを導入したことによって企業の雰囲気や社員の意識が変わったという例を二つご紹介します。
🔸株式会社平岡
株式会社平岡は、昭和8年の創業以来、自社開発の板紙と軟包材を中心とした化成品素材を販売している老舗企業です。
🔸斎藤塗料株式会社
斎藤塗料株式会社は、工業向け金属用塗料を得意とする、創業80年の塗料メーカーです。
🔵ツールを選ぶときに抑えたポイントは
では、実際に人事評価ツールを導入する際、どのようなポイントに気をつけて選べば良いのでしょうか。押さえておくべき比較のポイントを四つご紹介します。
🔸ポイント1:ツール画面の操作性
人事評価システムには膨大な評価項目があります。操作が複雑なものを選んでしまうと、それだけ設定にも運用にも時間がかかることになるので、できるだけシンプルで簡単に操作できるものを選びましょう。業務でパソコンを使用しない従業員がいる場合には、スマートフォンやタブレットでの操作に対応しているかどうかも要チェックです。
また、人事関係の業務では大量の情報を扱う関係上、インターフェースの見やすさも重要なポイントです。導入前に無料のトライアルやデモを利用して従業員に操作感を試してもらい、見やすさや使いやすさをしっかりチェックしておきましょう。
🔸ポイント2:ツール内での評価方法
人事評価システムを導入する目的は、主に「人事評価を効率化したい」という場合と、「人材管理業務全般を効率化したい」という場合とに大別されます。前者の場合は、人事評価に特化したシステムを選択する必要があり、後者の場合には、人事評価や人事異動、人材活用までを包括したタレントマネジメントシステムを選ぶ必要があります。
まずは、自社が効率化を実現したい範囲に合っているシステムかどうかをしっかり見極めることが大切です。
さらに、人事評価制度と一口に言っても、目標管理制度(MBO)、コンピテンシー評価、360度評価など、さまざまな方法があります。ツールによって対応している評価制度は異なるため、自社でどのような評価制度を採用したいかによって、選ぶツールも変わってきます。自社の人事評価制度との相性が悪いものを選択してしまうと、導入後の使い勝手の悪さにもつながりかねないため、事前によく確認しておく必要があります。
🔸ポイント3:導入時・導入後のサポート体制
人事評価システムを使用していく中で、不明点や疑問点が生じたり、想定外のトラブルに見舞われたりすることは少なくありません。特に、システムの導入直後につまずいてしまう企業は多いようです。
万が一の時に慌てないためにも、システムの導入時や導入後のサポート体制を事前に確認しておくことが大切です。その際、「どこまでが無料サポートの範囲内なのか」「有料の場合、どのような対応があるのか」などの確認も忘れずにしておきましょう。
提供元の中には、システムのカスタマイズを代行してくれるところや、人事評価制度の企画・設計までサポートしてくれるところもあります。「人事担当の社員の数が少なく、制度の整備まで手が回らない」といった悩みを持つ中小企業やベンチャー企業は、こうしたサポート体制が充実しているものを選ぶのが良いでしょう。
🔸ポイント4:料金体系
人事評価システムの料金体系は、概ね以下の三つの要素で構成されています。
これらに加えて、機能を追加するためのオプション料金や、メンテナンスやサポート、アップデートにも費用がかかる場合もあります。自社の予算の範囲内で使いたい機能が使えるかどうかをよく確認し、選ぶことが大切です。
以上、人事評価ツールを選ぶ際に押さえておくべきポイントをご紹介しました。すべての条件を満たすツールはなかなかありませんので、自社にとって譲れないポイントはどこなのか、優先順位をつけて選定すると良いでしょう。
🔵人事評価ツールの比較!あなたにぴったりのツールはどれ?
上記のポイントを踏まえた上で、おすすめの人事評価ツール10種類をご紹介します。
🔸HRBrain(事務局オススメ!)
HRBrainは、従業員の目標・評価管理に特化したクラウド型の人事評価システムです。従業員体験を高めるための組織診断からタレントマネジメントまで、ワンストップで実現することができます。
🔸あしたのクラウドHR(事務局オススメ!)
あしたのクラウドHRは、サービス導入企業4,000社超の実績を誇る人事評価システムです。社員情報から、目標設定、評価、査定、給与確定まで、人事業務の運用を一元管理することができます。
🔸MotifyHR(事務局オススメ!)
MotifyHRは、人事が抱えるあらゆる課題の解消を目的とした人材開発プラットフォームです。新入社員の受け入れ準備や社員の離職防止、パフォーマンス向上などの課題に対して、様々なツールやセミナー・研修を提供しています。
🔸CYDAS PEOPLE(事務局オススメ!)
CYDAS PEOPLEは、人材情報の見える化はもちろん、労務やマネジメント支援まで、ひとつのプラットフォームであらゆるデータをつなげることができるシステムです。データの収集がしやすい仕組み、社員の声を聞く仕組みにこだわって作られています。
🔸sai*reco
sai*recoは、「HRオートメーションシステム」として確かな評価を得ているシステムです。組織人事の情報を効率的に蓄積し、有効な経営情報として活用することができます。
🔸commita
commitaは、OKR管理に特化したツールです。高頻度フィードバック機能の提供、エンゲージメントサーベイによる可視化と改善プロセスにより、社内のOKR定着を実現します。
🔸スキルナビ
スキルナビは、経営者、人事、マネージャー、従業員など、それぞれの異なる業務や悩みをひとつのプラットフォームで改善・効率化できるタレントマネジメントシステムです。あらゆるデータをひとつのデータベースに整理・管理することで、自由自在にデータを抽出することができます。
🔸SmartHR
SmartHRは、登録社数5万社以上、労務管理クラウドでは4年連続シェアNo.1の実績を誇るクラウド人事労務ソフトです。新たに追加された人事評価機能では、評価のプロセスや結果を見える化することで、従業員の納得感を向上させることができます。
🔸Geppo
Geppoは、人事における「個人の課題」と「組織の課題」を見える化して人事業務を支援する人事評価ツールです。個人・組織の両方からアプローチすることで、本質的な働き方改善につなげることができます。
🔵実際に担当者が考えていた、ツールを選んでいた時の質問
最後に、人事評価ツールを選ぶ際によくある質問をご紹介します。
🔸よくある質問1:従業員がきちんと情報を入れてくれるの?
高性能な人事評価ツールを導入したところで、実際に従業員がそれをきちんと使いこなせなければ意味がありません。
人事評価ツールを効果的に運用していくためには、まずは導入前の準備段階で、評価基準やフィードバック体制をしっかりと整えておくことが大切です。その上で、社員への周知を徹底していくことがポイントになります。
実際にツールを使用する評価者と被評価者には、予め操作マニュアルを提供したり説明会の場を設けたりするなどして、人事評価制度の導入目的やツールの操作方法を丁寧に教育するようにしましょう。
また、人事評価ツールでは、誰が提出していて誰が未提出なのか、どこまで評価が完了しているのかといったステータスが一目で分かるようになっています。個別にリマインドする機能が搭載されているものもあるので、締め切りに合わせた督促を抜け漏れなく効率的に行うことができます。
🔸よくある質問②:ツールを入れなくても、紙やエクセルシートで管理すれば十分なのでは?
人事評価制度を紙やエクセルシートで運用していると、評価シートの作成・配布・回収・集計といったさまざまな場面で担当者の業務負荷が大きくなります。また、紙のシートを紛失したり、エクセルのデータが破損したりするリスクもあり、評価シートを添付したメールを誤送信してしまうなどのミスが発生する恐れもあります。
人事評価ツールを活用すれば、こうした業務負担や人為的ミスを大幅に減らすことができます。システムを活用することで、評価シートの配布や回収作業は格段に効率化されます。また、集計も短時間で完了できるほか、分析機能が搭載されたシステムであれば、報告書の作成やフィードバックも迅速に行えるでしょう。
さらに、人事評価ツールでは、複数の従業員が同時にシステムにアクセスして、情報を記入したり編集したりすることができます。紙ベースの書類やメールのやり取りを介さずに、常に最新の情報を社内で共有することが可能になります。
🔸よくある質問③:管理者がツールを使って部下を客観的に評価してくれるか不安
人事評価は、業績や能力など仕事に関する基準で行います。評価に用いられる基準には、以下のようなものがあります。
これらの評価基準の中には、数値化や可視化が難しい基準もあるため、評価者によって評価にばらつきが出たり、バイアスがかかったりしやすい傾向にあります。
公平で客観性のある評価を実施するためには、上記の各評価項目に対して、職位・職責ごとの評価基準を明確に定めておく必要があります。同時に、評価者・被評価者の双方に対して、その評価基準の内容を事前に周知徹底しておくことも大切です。
人事評価の基準やルールを定めた「人事評価マニュアル」を作成・公開するなどして、社内の人事評価プロセスを透明化し、社員全員が納得感を得られる人事評価制度を運用していきましょう。
🔵気になったツールはまずお問い合わせを
ここまで、人事評価ツールの概要や目的、選び方のポイント、おすすめのツールの特徴などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
気になるツールがあったら、ぜひ各ツールのリンク先から資料請求や問い合わせをしてみてください。
無料のトライアルやデモを提供しているところも多いので、いくつか試して比較してみるのも良いと思います。
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