フォローしませんか?
シェア
暗い道を歩いていた。 小高い丘の上にある動物園は、そのふもとから園の正面出入口まで、…
それから、喫茶店に恭子が時々顔を見せるようになった。 恭子が一緒に暮らさないかと言っ…
恭子はそっと手を伸ばし、修の首と背中にはりついた髪をかき分けた。 「綺麗よ、このアザ」 …
「マンションの入口の近くにいるの。あのね……、バスタオル、1枚でいいから、持ってきてくれ…
車輌からホームに降りる。 駅名は「みさき山動物園前」。 動物園が休みなので、それを…
修が見上げると、恭子は駅に向かう道の先を見つめている。 修も立って、その方を見た。 …
修は恭子の傍に膝を付く。 「恭子さん!」 「……しゅ、う」 恭子は力ない目で修を見つめた。 傷口を押さえている恭子の手に、修は自分の手を重ねる。 生ぬるい血が指の隙間から流れてくる。 「ごめん、恭子さん……。僕、恭子さんが人を殺すなんて、耐えられなかった。だけど、こんな、ごめん、許して」 「修……」 「僕、何てことしちゃったんだろう」 修は、恭子が持ち上げたもう片方の手も、強く握り返した。 「ごめん、痛いよね。許して、恭子さん」 恭子の手を頬に押し当てた。 その
修は恭子のベッドでまどろんでいた。 このマンションの部屋は何も変わってはいない。 た…