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〈小説〉妖怪

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『妖怪』というお話を「週刊少年マガジン原作大賞」に応募しました。 3話までで審査される様ですが、3話で完結している必要はありませんとの事でしたので、思い切って応募しました。 …
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#妖怪

「 妖怪 」第1話

 暗い道を歩いていた。  小高い丘の上にある動物園は、そのふもとから園の正面出入口まで、…

mitsuki
9か月前
7

「 妖怪 」第2話

 それから、喫茶店に恭子が時々顔を見せるようになった。  恭子が一緒に暮らさないかと言っ…

mitsuki
9か月前
7

「 妖怪 」第3話

 恭子はそっと手を伸ばし、修の首と背中にはりついた髪をかき分けた。 「綺麗よ、このアザ」 …

mitsuki
9か月前
6

「 妖怪 」第4話

「マンションの入口の近くにいるの。あのね……、バスタオル、1枚でいいから、持ってきてくれ…

mitsuki
9か月前
6

「 妖怪 」第5話

 車輌からホームに降りる。  駅名は「みさき山動物園前」。  動物園が休みなので、それを…

mitsuki
9か月前
5

「 妖怪 」第6話

 修が見上げると、恭子は駅に向かう道の先を見つめている。  修も立って、その方を見た。  …

mitsuki
9か月前
5

「 妖怪 」第7話

 修は恭子の傍に膝を付く。 「恭子さん!」 「……しゅ、う」  恭子は力ない目で修を見つめた。  傷口を押さえている恭子の手に、修は自分の手を重ねる。  生ぬるい血が指の隙間から流れてくる。 「ごめん、恭子さん……。僕、恭子さんが人を殺すなんて、耐えられなかった。だけど、こんな、ごめん、許して」 「修……」 「僕、何てことしちゃったんだろう」  修は、恭子が持ち上げたもう片方の手も、強く握り返した。 「ごめん、痛いよね。許して、恭子さん」  恭子の手を頬に押し当てた。  その

「 妖怪 」第8話

 修は恭子のベッドでまどろんでいた。  このマンションの部屋は何も変わってはいない。  た…

mitsuki
9か月前
5