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09,ストゥディウムの怪物

何かに、迷った。
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シリーズもの9曲目です。
ちょっと戦闘曲っぽい和風(?)の曲になりました。シンプルに半音ずつ下がるイントロはこんなテンポの遅い曲でも緊張感を出してくれている気がします。テーマは愛着に囚われた怪物です。可愛らしくドロドロとした曲を目指したつもりですが…難しいですね、人生経験不足かも。
以下この曲の物語。
「08-01
何故こんな状況で私はこのノートを開いているんだろう。そして、なぜ私は書くことをやめられないんだろう。…わかっている、これは現実逃避だ。逃れる事の出来ない現実を前に、ここに今の思いを綴ることで逃げている。
誰かが私たちの研究成果を勝手に使用した。選りに選ってあの方に。まだ私たちの機械は完成していない。使用した結果どうなるかまだ何の保障もない。…結果は今の現状が全てだが。
あの方は心を深く閉ざして、誰の声も届かなくなった。目に映る研究者達を次々と手にかけているらしい。警報と現状を映し出す私の部屋のモニターから、私の部屋のある区画が完全に隔離された事と、あの方がこの区画にいる事がわかる。
あの方を救うための研究が、あの方の心を閉ざして私たちを殺すのだ。日々あの方、父の事を考えて研究をして生きてきた。私たちにとって全てであり、私たちの崇拝対象であり、私たちの産みの親。
モニターについているスピーカーからあの方の言葉が聞こえる。こんな状況になっても私が縋るのは父だけだ。私の希望に私は殺される。」

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