【Zatsu】闇深な自販機６

夏が過ぎ 風あざみ～♫
いつのまにか夏も過ぎ去り、朝晩はぐっと冷え込んできましたね。
前回が７月中旬だったので、もうずいぶん経ってしまいました。そのあいだ何もせずに過ごしていたわけではありません。むしろ、足しげく通っていました。２、３日おきにスーパーへ行く際、あえて遠回りしながら。
日照りの日も、雨の日も。
「ヤダァ、あの男、またきてるわよ」
そんな近所の主婦たちのヒソヒソ話もどこへやら（幻聴かな？）、お百度参りよろしく通い詰めていたんだ。
というのも、ラインナップぜんぜん変わらないのよ。
まさに動かざること山の如し。
では、その不動の姿をご覧いただきましょう。

2022.07.12（Before）

初夏の日差し。思えばガマン比べはここから始まった

2022.07.18

トップのラムボトルを１本追加。あいかわらずトンチンカンなことしてやがる

2022.08.23

お、中央のオレンジが逝ったようだな、ご苦労さま

2022.08.30

フーム、動きなし、と

2022.09.16

なんか間違い探しみたいになってきたな。ラインナップ変わらず

2022.10.14

ダメだ、うんともすんとも、いいやしねえ

夏休みのアサガオ観察でもこんなにジロジロ見ないだろ。実際はもっと頻繁にチェックしていたんだけれど、あまりにも動きがなさすぎて写真に収めるまでもなかった。

そのとき、ふとある考えが頭をよぎった。
「もしかして……待ってる？」

思えば、いつだっておれは相手のアクション待ちだった。
新しいラインナップが増えるんじゃないか。
おまかせ商品が登場するんじゃないか。
自分からは何もせずに、あいてに期待してずっと待ってばかり。
そう、怖かったんだ。結果が出るのが怖かった。
この微妙な関係が壊れるのが、たまらなく怖かった。
だから、ずっとずっと待っていたんだ。
何も変わらないことを祈りつつ、変わらないことに安堵しつつ。

あっちゃんは微笑みかけている（たぶんこれが「あっちゃん」です、確信はないけど）

「オーケイ、わかったよ」大きなため息ひとつ。
「そうだな、行動しなきゃ何も変わらない。だったら、変えてやるまでさ」
そしてうつむいたままゆっくり立ち上がると、おれはカノジョに歩み寄っていった。
「ああ、もう逃げない。キミの泣き顔なんて、見たくないから」

2022.10.19

こうすることはもう運命だったのかもしれない

オマエ、この中では飛び切りの高額商品じゃないか。ん～？

もちろんキャッシュレス決済とはもっとも縁遠い機体。スロットに100円玉を流し込む

購入可能ボタン、点灯！　おもむろにポチると……

ビーッゴトゴト。武骨で乱暴な効果音とともにブツが落下してきた。丁重に拾い上げる

ローヤルゼリー200ゲット

ひとつ不明点があって、商品の裏書もくまなく見たんだけれど、結局なにが200なのか皆目わかりませんでした。
賞味期限は2023年だったのでその点は問題ありません。
家の冷蔵庫に入れておいたら、嫁が風邪をひいたらしく、風邪薬と一緒に栄養も摂りたいということで勝手に飲まれてしまいました。
横でグビグビ飲んでいるのを優しく見守りつつ、何ともなかったみたいなので、今度はラムネいってみようと思います😋

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