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橋本カリナは今日も我が道を往く

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毎週月曜日更新 物語のキャラたちが様々な本を紹介していきます。
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【短編小説】女子高生が動物を飼い始めたようですよ〜〜少年と犬編〜〜

【短編小説】女子高生が動物を飼い始めたようですよ〜〜少年と犬編〜〜

白い猫がいた。
いや猫くらいどこにでもいるだろう。
だがここは学校だ。
いや学校でも猫はいるだろう。
だがここは部室だ。
いや間違って入ってきたのかもしれない。
だがカリナが抱き上げていた。

「うーーん、かわいい!」

自分勝手なことばかりするくせに、気分屋のキングとも呼ぶべき猫を愛でる姿に、なんだかおかしな気持ちになった。
満足した様子で猫を下ろした。
スタスタと歩いて教壇に乗って、いつのまに

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【短編小説】女子高生がマイノリティになったようですよ〜〜流浪の月編〜〜

【短編小説】女子高生がマイノリティになったようですよ〜〜流浪の月編〜〜

この部の長から半ば強制的に登校を命じられたためにめんどくさくなりながら部室へ向かった。
旧校舎の使っていない部屋を部活用で使わさせてもらっているが、一体どうして学校はこのよく分からない部活動を許可したのだろうか。
まず俺はこの部の名前すら知らん。
無理やり入れさせられたために特に興味もなかったのだ。
活動らしい活動がなかったので、ただの冗談程度だと思っていたのがどうして急にやる気を出したのか。

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【短編小説】女子高生が殺人現場にいるようですよ〜〜medium編〜〜

【短編小説】女子高生が殺人現場にいるようですよ〜〜medium編〜〜

セミが鳴く夏休みに長い坂を自転車で登っていくことに嫌気が差す。
しかし汗だくなりながらも、真面目な性格のため課外をサボることなんてしない。
自分で自分を真面目と評する輩は大概真面目ではないのが俺の持論だが、この暑さで頭がおかしくなったようで、まさにブーメランである。

「誰だよ、今日やることにしたやつはよ」

もちろん担任の先生だとわかっている。
急に連絡が来て勉強に来いと言われれば行くしかないが

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